インデックス投資

【朗報】スリム先進国株式の信託報酬が引き下げられます:残念なこともあり

僕には予知能力がないことが証明されていますが、それでも先進国株式インデックスファンドの信託報酬引き下げ競争が終わっていないことについては、予想が当たりました。

僕が期待したほどの引き下げ幅ではなく、インパクトに欠けるものでしたが、SBI先進国株式が挑んできました。

それから8営業日で対抗値下げが発表されました。もう少し早いかと思っていましたが、受益者が心配し始める前の発表だったと言えます。

予想通り、税抜き信託報酬をあわせてきました。SBI先進国株式は信託報酬とETFの経費率を合計したものを、実質的な信託報酬としています。スリム先進国株式はETFを買っていない、現物株運用です。それで以前から、税抜き信託報酬を同率にして対抗してきました。SBIバンガードS&P500に対抗したスリム米国株式(S&P500)もそうです。

受益者還元型信託報酬

スリムシリーズは、純資産総額が500億円、1,000億円を超えると、超えた分について信託報酬が漸減される「受益者還元型信託報酬制度」を採用しています。従来は漸減幅が0.005%ポイントだったのですが、スリム米国株式(S&P500)は1/10の0.0005%ポイントに減ってしまいました。

スリム米国株式(S&P500)は税抜き信託報酬が0.088%と激安なのでまあしょうがないかなと思いましたが、同時に信託報酬引き下げが発表されたスリム全世界株式3兄弟(除く日本、3地域均等型、オール・カントリー)も漸減幅が1/10に減っていたのです。

スリム全世界株式3兄弟(除く日本、3地域均等型、オール・カントリー)の税抜き信託報酬は0.104%です。漸減率を1/10にしたのはひどいと思いました。シミュレーションしましたが、漸減率0.0005%ポイントでは効果を実感するのは無理で、「数字の遊び」でしかありません。実質的な意味はなく、単なるイメージ戦略と言えます。

それで、スリム先進国株式がSBI先進国株式に対抗するのは確かだと思っていましたが、この受益者還元型信託報酬の漸減率がどうなるかを心配していました。

圧縮された漸減率

漸減率は0.005%ポイントから0.0033%ポイントに圧縮されました。

受益者還元型信託報酬

圧縮率は1/10ではなくて66/100だったので、ひどくはがっかりしないで済みました。残念ではありますが、泣くほどではなかったということです。これは、受益者によって受け止め方が違うと思います。

次は変更前の、信託報酬が漸減される様子です。右端は純資産総額3,000億円です。

次は変更後です。グラフのスケールは同じです。

1,000億円を超えた分の信託報酬は同じなので、変更前と変更後でグラフが目指す水準は同じ、変更後はそこに近い地点から出発する、ということです。

信託報酬引き下げ効果

今回の対抗値下げにより、スリム先進国株式の税抜き信託報酬は0.0999%から0.0965%に引き下げられます。これが現実のリターンに与える影響は軽微です。次は期待リターンが年率5%の場合に、40年間で生まれるリターン差を示したものです。

期待リターンが年率5%の場合に、40年間で生まれるリターン差を示したもの

40年でたったの0.5%ポイントです。税率10%で税込み信託報酬差は0.00374%ポイントでしかないためです。

では、受益者にとって意味がないかと言うとそんなことはありません。多くの受益者は隠れコストを気にせず、信託報酬しか見ません。そして、次の2つのどちらが安いかは明らかです。

  • 税込み信託報酬0.10989%
  • 税込み信託報酬0.10615%

品質に差がなければ安い方を選ぶでしょ。

不人気なSBI先進国株式はおいといて、ニッセイ外国株式とたわら先進国株式が信託報酬を引き下げない場合、多くの受益者はわずかな差であっても、安い方がいいと判断するのではないでしょうか。

安心感

スリムシリーズの人気を支えているのは、「業界最低水準の運用コストを、将来にわたってめざし続ける」という無茶な目標なのは間違いないでしょう。保証はないものの、そしていつかは限界に達することでしょうが、こんな目標を掲げているところは他にありません。

スリム米国株式(S&P500)は、SBIバンガードS&P500への対抗値下げを発表するまでに45日もかかり、多くの人を不安にしました。今回は12日でした。引き下げ幅が小さかったので、対抗値下げできないと考えた人はほとんどいないと思われますが、それでも、対抗値下げしたことが与える安心感は大きいはずです。

僕は、スリム先進国株式に集中投資しているので、信託報酬が下がること、純資産総額が増えることから確実に恩恵を受けられます。今回の対抗値下げを、下げ幅が小さいことを理由に評価しない人もいることでしょうが、それは読みが甘いです。一般の受益者は細かい計算などせず、イメージの影響を受けます。その結果スリム先進国株式が選択されると純資産総額の増加ペースが上がり、受益者還元型信託報酬によりさらに下がったと言う宣伝を目にするのです。

信託報酬を対抗値下げできない運用会社が、そんな小さな下げ幅に意味はありませんと言うでしょうか。それを言ったら、なら同率まで引き下げたらどうですか、と反論されてしまいます。

ニッセイ外国株式、たわら先進国株式は

現在、MSCIコクサイの御三家は税抜き信託報酬0.0999%で並んでいます。スリム先進国株式は12月27日から引き下げられます。ニッセイアセットマネジメントとアセットマネジメントOneは対抗値下げするでしょうか。そして、一般の受益者はどうするでしょうか。

その行動の結果は、因果関係は不明であっても、総口数の推移を見れば分かります。とても楽しみです。

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