インデックス投資

スリム全世界株式(除く日本)を追い越す勢いのオール・カントリー

2019年12月18日

スリムシリーズには全世界株式と名が付く商品が3本あります。設定順に、除く日本、3地域均等型、オール・カントリーです。おさらいすると、全世界株式と言うと先進国株式+新興国株式だった時代があり、eMAXIS全世界株式はその名称だけで(除く日本)でした。eMAXISシリーズには、日本を含む全世界株式はありません。

スリムシリーズは、楽天全世界株式が飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃に、3地域均等型を設定し、欲しかったのはそれじゃないと多くの投信ブロガーをがっかりさせました。実際、3地域均等型はスリムシリーズにしては極度に不人気で、純資産総額は13.97億円しかありません。

そして、もう忘れてしまったかも知れませんが、先進国株式+新興国株式+国内株式に時価総額比で投資するオール・カントリーが設定されたのは、2018年10月31日でした。この日は特別な意味を持っています。Fund of the Year 2018の投票対象になるには、10月31日までに設定されていなければならなかったのです。で、オール・カントリーはFund of the Year 2018で3位入賞を果たしました。投票期間は11月だけだったので、設定されたばかりでまだ実力が分からないにも関わらず、多くの票を集めました。

それから1年が経過しましたが、オール・カントリーは順調に純資産総額を増やしており、もうじき先輩である除く日本を追い越す見込みです。

設定時には心配する声も

三菱UFJ国際投信はオール・カントリーを組成するにあたって、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスをベンチマークに選択しました。略称 MSCI ACWIです。選択肢としてはあと2つはあったはずです。

  1. (VT、楽天全世界株式と同じ)FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスをベンチマークにする。
  2. 国内株式はTOPIXを代用する合成ベンチマークとする。

合成ベンチマークの場合はマザーファンドを新設する必要はありませんから、追加投資は極小で設定できます。スリム全世界株式(3地域均等型)の比率を変えればいいだけです。楽勝です。

ベンチマークをMSCI ACWIにするには国内株式部分をMSCIジャパンにする必要がありますが、このマザーファンドを持っていなかったので新設が必要でした。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスをベンチマークにする場合もマザーファンドの新設が必要でした。マザーファンドの新設についてどちらがどれぐらい大変かは分かりません。(扱う銘柄数を考えるとMSCIジャパンのマザーファンドを設定する方が楽だとは思います。)

MSCIジャパンのマザーファンドの新設が必要だったことで、運用コスト面を心配する声がありました。が、三菱UFJ国際投信はうまく切り抜けたようです。

除く日本 vs オール・カントリー

次は除く日本とオール・カントリーの設定来の純資産総額の推移です。

除く日本とオール・カントリーの設定来の純資産総額の推移

赤のラインの除く日本が112億円、緑のラインのオール・カントリーが107億円です。オール・カントリーが近いうちに除く日本を追い越すのは確実ですね。

次は設定来の総口数の推移です。

設定来の総口数の推移

ラインはどちらも反り返っていて、人気の獲得状況としては申し分ありません。

3地域均等型もプロットするとその不人気ぶりが分かります。

3地域均等型もプロット

青のラインは伸び率が低い上、最近頭打ちになっています。受益者の心を掴むのはとても難しいです。

楽天全世界株式には完敗

楽天全世界株式はFund of the Year 2018では9位でしたが、その人気は盤石で、オール・カントリーは完敗と言ってもいいぐらいです。次は設定来の総口数の推移です。

楽天全世界株式 vs オール・カントリー

緑のラインの楽天全世界株式は、右上に反り返った形状ではないものの、高い人気を維持しています。純資産総額は314億円あります。

この推移を見る限り、楽天全世界株式に追いつくのは容易ではないです。

他社商品への対抗に限るものの、信託報酬引き下げを繰り返すオール・カントリーに対し、楽天全世界株式は設定来一度も(VTの経費率が下がったことを除いて)、信託報酬を引き下げていません。にも関わらず、高い人気を維持できているというのはとても不思議に思えます。この状況だと、楽天全世界株式の信託報酬は引き下げられないでしょうね。

おまけ

オール・カントリー、除く日本、楽天全世界株式に毎月初5万円積立投資していたら、というシミュレーションです。

オール・カントリー、除く日本、楽天全世界株式に毎月初5万円積立投資のシミュレーション

ほとんど差がありませんが、リターンの高い順にオール・カントリー、除く日本、楽天全世界株式となりました。

どれが良いかと聞かれたら

僕は自分の存命中は、新興国株式と国内株式への投資は報われないと思っているので、先進国株式一択です。新興国株式にも投資したいけど国内株式はちょっとという方は、除く日本がぴったりです。全世界への分散投資が良いと言う主張など、気にすることはありません。

国内株式を含む全世界株式に投資したい場合、楽天全世界株式とオールカントリーのどちらがいいでしょうか。

  • VTまたは楽天VTという単語に心がときめくなら、楽天全世界株式でいいでしょう。その方が暴落時に心が乱れる可能性が減るからです。(オール・カントリーを選択しても買い持ちできなければ意味がありません。)
  • どちらかのベンチマークに好き嫌いがあるなら、好きな方を選んで下さい。以下同文です。
  • VTには三重課税問題があること、運用コストはオール・カントリーの方が低コストであることから、どちらでも良いのならオール・カントリーをおすすめします。
  • スリムシリーズが好きなら、オール・カントリー一択で後悔することはないでしょう。

三重課税問題については次の記事を御覧ください。

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