先進国株式

SMTグローバル株式の使命はもうとっくに終わっています

インデックス投資歴の長い方にとって、SMTグローバル株式(旧STAMグローバル株式)は懐かしく思えるかも知れません。MSCIコクサイをベンチマークにした、数世代前のインデックスファンドです。かつては信託報酬の引き下げに前向きでした。

  • 2008年1月に税抜信託報酬0.74%で設定されました。
  • 2010年7月から税抜信託報酬0.60%に引き下げられました。
  • 2012年4月から税抜信託報酬0.50%に引き下げられました。

その後2013年12月に、ニッセイ外国株式が税引き信託報酬0.39%で設定されるのですが、SMTグローバル株式は対抗することなく、現在に至ります。現在のニッセイ外国株式の税抜信託報酬は0.0999%、スリム先進国株式は0.0965%です。

ニッセイ外国株式の信託報酬の安さに狂喜乱舞した人も、それからわずか6年で0.1%を切るようになるとは想像できなかったはずです。

純資産総額の推移

次は設定来の純資産総額の推移です。

純資産総額の推移グラフ

赤のラインがSMTグローバル株式です。736億円ですが、先日、紫のラインのスリム先進国株式に抜かれました。

緑のラインはニッセイ外国株式、青のラインはたわら先進国株式です。

総口数の推移

次は設定来の純資産総額の推移です。基準価額の変動の影響を受けないので、受益者の行動を推し量るにはこちらが良いです。

総口数の推移グラフ

SMTグローバル株式は2017年ぐらいから横ばいです。まだ買っている人がいることに驚きますが、解約者が続出しているわけではありません。多くの受益者が(結果的に)ガチホを選択したのではないでしょうか。

厳しい現実

信託報酬のうちの、運用会社(委託会社)の取り分は目論見書に明記されています。純資産総額にその比率をかけたものが、年間の売上になります。

SMTグローバル株式と、先進国株式御三家の信託報酬には約5倍の差があります。そして、運用会社の取り分はバラバラですが、SMTグローバル株式の取り分も5倍程度あります。その結果、純資産総額はニッセイ外国株式に大きく負けているのに、売上はダントツの1位です。

運用会社の売上一覧表

SMTグローバル株式の受益者は、ありがたいことに、現在の総口数を維持してくれています。わざわざ信託報酬を引き下げなくても、現在の売上が維持されることが見込まれます。もちろん株価が暴落すれば純資産総額が減り、売上も減りますが、それは信託報酬引き下げても同じです。

SMTグローバル株式が今から信託報酬を引き下げるとしても、スリム先進国株式が対抗できない水準まで下げない限り競争に勝てるとは思えません。そんなことをするとは到底思えません。

また、中途半端に引き下げたところで、売上が減るだけで受益者権数(総口数)が大きく伸びるとも思えません。よって、SMTグローバル株式の信託報酬が引き下げは、もう望めません。

SMTグローバル株式とスリム先進国株式のリターン比較

次はSMTグローバル株式とスリム先進国株式のリターン比較です。スリム先進国株式の設定日から、2019年末までです。

SMTグローバル株式とスリム先進国株式のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、スリム先進国株式ーSMTグローバル株式です。青のラインの傾きはトータルコストの差を示しています。

トータルコスト差

次は運用報告書から計算したトータルコスト比較です。

スリム先進国株式とSMTグローバル株式のトータルコスト比較表

運用報告書には全てのコストが記載されるわけではないので、それから計算したトータルコストは参考程度にすべきですが、0.4%ポイントを超える差があります。

次は2019年1年間のリターン比較です。

SMTグローバル株式とスリム先進国株式の2019年のリターン比較グラフ

次はスリム先進国株式のコストを年率0.43%ポイント増量したものとの比較です。

スリム先進国株式のコストを年率0.43%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりましたので、現状、SMTグローバル株式とスリム先進国株式のトータルコスト差は、0.43%程度あると思われます。

スリム先進国株式に乗り換えるべきか?

もう信託報酬引き下げが望めない(これは僕の理解)SMTグローバル株式をガチホするのと、トータルコスト差が0.43%程度安いスリム先進国株式に乗り換える(SMTグローバル株式を売却してスリム先進国株式を買い直す)のではどちらか有利でしょうか。これは頻出問題です。

ここでアウターガイさんが運用されている、乗り換えコストチェッカーの登場です。次の条件で試算しました。

乗り換えコストチェッカーの前提条件

信託報酬はトータルコスト見合いで、差を0.43%ポイントにしています。現在の評価額が800万円、含み益が300万円としました。

試算結果です。

乗り換えコストチェッカーの試算結果

手取り金額(税引き後評価額)で見ると、乗り換え1年後には得することになりました。

期待リターン(ここでは収益率)が上がると、乗り換えて得するのに要する年数が増えます。これをどう考えるかは受益者次第ですが、SMTグローバル株式の信託報酬が下がらないことを泣きながらガチホするぐらいなら、さっさと超ローコスト先進国株式インデックスファンドに乗り換えれば良いと思います。

高コストファンドに見切りを付けるのも選択肢のひとつ

高コストかつ信託報酬の引き下げが期待できない、数世代前のファンドをガチホするより、思い切って超ローコストファンドを買い直した方がいいかも知れません。未来の基準価額は正確に予測できないので、あくまで現在分かっていることを元に判断するしかありません。乗り換えコストチェッカーはそれを手助けしてくれます。

いつまでもウジウジしているより、さっさと乗り換えた方が精神的にもスッキリしていいかも知れません。

一般的には、暴落などで含み益が少なくなった時が乗り換え時と言われます。もうじきそのチャンスが来るかも知れないので、計画だけでも立てておいた方がいいでしょう。

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