全世界株式

楽天全世界株式の人気は盤石で運用コストは改善傾向です

2020年1月20日

Fund of the Year 2019における楽天全世界株式の順位は16位と、FOY2018の9位から大きく下げてしまいました。一方のライバルであるスリム全世界株式(オール・カントリー)は1位になりました。ベンチマークが異なるとは言え、どちらも時価総額比で全世界の株式に投資する、良質なインデックスファンドです。Fund of the Yearは投信ブロガーしか投票できず、必ずしも一般の受益者の好みを反映しているとは限りませんが、それでもこの結果には相応の意味があるはずです。

少なくとも、次のことは言えます。

  • 日本を含む全世界株式に、時価総額比で投資するインデックスファンドは人気ジャンルに成長しました。この組成は日本では売れないと言われた時期もありました。
  • 純資産総額で見ると、楽天全世界株式はオール・カントリーの2.5倍もありますが、競争は激しく、Fund of the Yearでは人気を失いつつあります。

順位を落とした理由の中にはきっと、(VTの経費率が下がったことを除いて)信託報酬を設定来一度も引き下げなかったことがあると思います。でも、運用コストはわずかながら改善傾向にあります。

楽天全世界株式の運用コスト

次は楽天全世界株式と、VTトータルリターンとの比較です。第三期決算期間が開始した2019年7月18日から、12月31日までです。

楽天全世界株式とVTトータルリターンとの比較のグラフ

基準価額が乱高下しているところは、青のラインも下降気味です。ある程度そうなるのは原理的に避けられないことが分かっています。

次はVTトータルリターンのコストを年率0.10%ポイント増量したものとの比較です。

VTトータルリターンのコストを年率0.10%ポイント増量したものとの比較グラフ

増量し足りないですね。

次はVTトータルリターンのコストを年率0.16%ポイント増量したものとの比較です。

VTトータルリターンのコストを年率0.16%ポイント増量したものとの比較のグラフ

いい感じになりました。

次はVTトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較です。

VTトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較のグラフ

これだとコストを増量しすぎですね。

運用コスト0.16%はできすぎ

第三期決算期間の5ヶ月ちょっとの、基準価額の推移から試算した運用コストは0.16%程度です。それは楽天全世界株式の過去の実績から考えるとできすぎですが、受益者ならそうあって欲しいところですね。

次は第二期決算期間の最後の3ヶ月を切り出したものです。

第二期決算期間の最後の3ヶ月を切り出したグラフ

次はVTトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較です。

VTトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較のグラフ

まだ増量し足りないですね。

次はVTトータルリターンのコストを年率0.25%ポイント増量したものとの比較です。

VTトータルリターンのコストを年率0.25%ポイント増量したものとの比較のグラフ

いい感じになりました。

次はVTトータルリターンのコストを年率0.30%ポイント増量したものとの比較です。

VTトータルリターンのコストを年率0.30%ポイント増量したものとの比較のグラフ

これだと増量しすぎですね。よって、第二期決算期間の最後の3ヶ月の運用コスト(VTの経費率を除きます)は0.25%程度と試算されます。それからは大きく改善されています。

運用報告書から計算した楽天全世界株式のトータルコスト

運用報告書から計算した運用コストはこうでした。

楽天全世界株式の第一期と第二期の運用コスト比較表

第二期の推定税込みトータルコストは0.209%で、これに本家VTの経費率である0.08%(最近引き下げられました)を加えた0.289%が実質的トータルコストになります。

VTトータルリターンとのリターン差が第二期より改善傾向なので、第三期は隠れコストがさらに削減されるかも知れません。その通りになると素晴らしいですね。

オール・カントリーの方が低コスト

楽天全世界株式のベンチマークはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス、オール・カントリーはMSCI ACWIと、ベンチマークが違うので同列での比較はできません。が、オール・カントリーのトータルコストは税込み0.2265%と楽天全世界株式の税込み0.289%より安いです。(運用報告書にある数値はあてにならないので注意が必要です。)

また、楽天全世界株式には三重課税問題が存在します。VTを買うだけのインデックスファンドだからです。

オール・カントリーには三重課税問題はありません。そのため、次に該当する場合はオール・カントリーの方が有利でしょう。

  • ベンチマークはどちらでも良い。
  • VTという名前を聞いても心がときめかない。
  • 長期投資で運用コスト差が生む複利効果の破壊力の大きさを知っている。

楽天全世界株式とオール・カントリーの売れ行き

オール・カントリーはFOY2019で1位になったことで、人気(純資産総額)の獲得に勢いが付くと思われます。でも本当の人気は、ブロガーの投票ではなくて、受益者の有償の愛である純資産総額で測るべきです。

次は楽天全世界株式とオール・カントリーの、設定来の総口数の推移です。

楽天全世界株式とオール・カントリーの、設定来の総口数の推移グラフ

赤のラインの楽天全世界株式は、信託報酬を全く引き下げていないものの、総じてその人気は盤石です。人気に陰りが出ると、明らかに頭打ちになって来るものですが、絶好調ではないにしても、堅調な推移をキープできています。

緑のラインのオール・カントリーは、増加ペースが上昇していて反り返っています。絶好調です。でも楽天全世界株式はまだまだ遠い存在です。

おすすめの関連記事

-全世界株式

Copyright© 個人事業主が節税してインデックス投資 , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.