先進国株式

SBI先進国株式よりスリム先進国株式の方が有利でした

先進国株式インデックスファンドは人気の高いジャンルです。その大半のベンチマークはMSCIコクサイですが、それとは異なるベンチマークを採用している商品もあります。SBI先進国株式はそのひとつで、FTSEディベロップド・オールキャップ・インデックスをベンチマークにしています。でもその組成で組み合わせている2つのETFはベンチマークとは無関係なものです。

このことを許容するとして、単に先進国株式への投資という観点で見た場合でも、SBI先進国株式よりスリム先進国株式の方が有利でした。

SBI先進国株式が成し遂げたこと

次はスリム先進国株式の信託報酬引き下げ履歴です。税抜きです。

スリム先進国株式の信託報酬引き下げ履歴表

SBI先進国株式の旧名称はEXE-iつみたて先進国株式でした。赤字にした2回の「挑戦」に対して、スリム先進国株式は同率への対抗値下げで対応しました。特に1回目はこの業界の歴史に残る出来事でした。

僕が知る限り、スリムシリーズは自発的に信託報酬を引き下げたことは一度もありません。その商品も一緒に引き下げるの?ということはありましたが、信託報酬を引き下げるには他社商品によるトリガーが必要なのです。そのトリガーを、SBI先進国株式は2回提供してきたわけです。これは純資産総額が800億円を超えた、スリム先進国株式の受益者全員に恩恵をもたらしました。

スリム先進国株式とSBI先進国株式のリターン比較

スリム先進国株式とSBI先進国株式はベンチマークが異なるので、同列で比較できないことに注意してください。次はSBI先進国株式の設定日直後を避けた、2018年2月1日からのリターン比較です。

スリム先進国株式とSBI先進国株式のリターン比較グラフ

青のラインはスリム先進国株式ーSBI先進国株式です。傾向として、スリム先進国株式の方がリターンが高いです。SBI先進国株式にこだわる理由がないなら、スリム先進国株式の方が有利です。もちろん、未来もそうなる保証はありません。

積み立てシミュレーション比較

2018年2月から毎月初5万円、積立投資していたらどうなっていたでしょうか。

スリム先進国株式とSBI先進国株式の積み立てシミュレーション結果のグラフ

スリム先進国株式の利益率は17.2%、SBI先進国株式の利益率は14.8%でした。

トータルコスト比較

運用報告書から計算したトータルコストは、第二期に大幅に削減されました。

SBI先進国株式の第1期と第2期のトータルコスト比較表

第一期は隠れコストが異様に高かったです。それが改善されました。

次は隠れコストの明細です。第二期で大きく改善したものを青字にしています。

SBI先進国株式の第1期と第2期の隠れコストの明細表

良くある話ですが、売買委託手数料と保管費用が大きく下がっています。特に保管費用が支配的ですね。

次は第一期が高コストで批判された、楽天全世界株式のトータルコストです。

楽天全世界株式の第1期と第2期のトータルコスト比較表

第二期は大きく改善されました。次は隠れコストの明細です。

楽天全世界株式の第1期と第2期の隠れコストの明細表

大きく下がったものを青字にしています。売買委託手数料の削減が目立ちます。その他費用の「その他」の0.036%がゼロになっていますが、これは印刷費用でした。

スリム先進国株式のトータルコストはこうでした。

スリム先進国株式の第一期と第二期のトータルコスト比較表

FOY2019で3位になったスリム先進国株式のファンドマネージャーなら、多分、「ETFを買っているだけのファンドと一緒にしないで欲しいね」と口に出さずに思うことでしょう。

SBI先進国株式の三重課税問題

SBI先進国株式は、米国籍ETF2本に投資します。それらの46%程度は米国以外です。米国以外の地域の株式に投資することで得られる配当金には、現地と米国で二重に課税されてしまいます。これが三重課税問題の原因になります。

全世界の株式に投資するVTは、米国内が55%程度、米国外が45%程度です。その三重課税コストは0.1%程度だと推測しています。

そのことから、SBI先進国株式にも、無視する気になれないほどの三重課税コストが存在すると思われます。

賢明なインデックス投資家は、三重課税問題を無視すべきではありません。信託報酬の低廉化が進んでいる現在、信託報酬の0.01%未満の数値を気にするのに、三重課税問題を無視するのは、筋が通りません。

SBI先進国株式は売れていません

次はスリム先進国株式とSBI先進国株式の、設定来の総口数の推移です。

スリム先進国株式とSBI先進国株式の、設定来の総口数の推移グラフ

赤のラインのスリム先進国株式が、赤の矢印の位置で上昇率を変えたのは、SBI先進国株式の信託報酬に対抗して、異次元の引き下げをした結果です。緑のラインのSBI先進国株式は、このスケールだと右下にその存在を認識できる程度でしかありません。

純資産総額はスリム先進国株式の804億円に対して、SBI先進国株式は18.67億円しかありません。

SBI先進国株式だけをプロットしました。

SBI先進国株式の総口数の推移グラフ

頭打ちにならずに一定のペースで増加してはいますが、とても生き残れるペースとは思えません。

まとめ:SBI先進国株式よりスリム先進国株式の方が有利でした

僕はSBI先進国株式が嫌いなので、トータルコストがどうなろうが、おすすめすることはありません。それを別にしても、MSCIコクサイをベンチマークにしている、現物株運用の良質なインデックスファンドの方が有利なので、スリム先進国株式やニッセイ外国株式を選択した方が賢明でしょう。

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