先進国株式

ニッセイ外国株式の第6期運用報告書から分かること

2020年1月26日

ニッセイ外国株式の第6期運用報告書が公開されました。それから計算した隠れコストは第5期から改善されていました。

ニッセイ外国株式の第5期と第6期のトータルコストの比較表

0.087%から0.061%に減少しています。数値をそのまま受け取れば、ほぼ3割の減少です。素晴らしいです。

次は隠れコストの明細です。

ニッセイ外国株式の第5期と第6期の隠れコストの明細表

全体的に改善が見られます。努力なしには達成できなかったことでしょう。

これにより、決算期が違うものの、計算上のトータルコストはスリム先進国株式よりも安くなりました。

ニッセイ外国株式、DCニッセイ外国株式、スリム先進国株式のトータルコスト比較表

DCニッセイ外国株式は、ニッセイ外国株式と決算期が同じで、その隠れコストはほぼ同じでした。次は隠れコストの明細です。

ニッセイ外国株式、DCニッセイ外国株式、スリム先進国株式の隠れコストの明細表

DCニッセイ外国株式の隠れコストでニッセイ外国株式より高かったのは、監査費用でした。どうしてなのかは分かりません。

スリム先進国株式の隠れコストでニッセイ外国株式より高かったのは、売買委託手数料と有価証券取引税でした。

でも運用報告書に書かれる内容は運用会社によって異なるため、そのまま横並びで比較できません。そうではあっても、同じ運用会社で記載ルールを変えていないなら、コストが減少しているのは歓迎されることです。

スリム先進国株式は最近、ニッセイ外国株式にリターンが劣後しているので、頑張って欲しいですね。

Fund of the Year 2019でトップ3を独占でき、やる気まんまんでしょうから、モチベーション的には問題ないはずです。

DCニッセイ外国株式

ニッセイ外国株式にはDC(確定拠出年金)専用の姉妹品である「DCニッセイ外国株式」があります。次はそれら2商品の税抜き信託報酬引き下げ履歴です。

ニッセイ外国株式とDCニッセイ外国株式の信託報酬引き下げ履歴表

Fund of the Year 2019の受賞コメントで、ニッセイ外国株式は「誰一人取り残さない、がコンセプト」と発言されたそうですが、DCニッセイ外国株式は別枠なんですね。本来、DC専用商品は一般商品より、信託報酬を低く設定するところですが、最近は逆転するケースが散見されます。僕はDCニッセイ外国株式の信託報酬は、ニッセイ外国株式と同率に下げてあげるべきだと思うんですけどね。

FOY2019の受賞コメントを知りたい場合、次の記事がおすすめです。

ニッセイ外国株式とDCニッセイ外国株式の売れ行きは

次は直近の決算期間における、ニッセイ外国株式とDCニッセイ外国株式の総口数の推移です。左端の総口数をゼロにしています。

ニッセイ外国株式とDCニッセイ外国株式の総口数の推移グラフ

緑のニッセイ外国株式の方が(一様ではないものの)多くの受益者から資金を集めていることが分かります。

運用報告書には決算期間中の買付金額と売却金額が明記されています。まとめるとこうなります。

ニッセイ外国株式とDCニッセイ外国株式の買付金額と売却金額表

売買比率(売却金額÷買付金額)は、ニッセイ外国株式の方が高いです。でも、DC専用商品であるDCニッセイ外国株式は、あまり売却されないだろうと思われるのですが、それからすると売買比率が高いですね。

ここで、隠れコストの明細で差があったのは監査費用だけでした。売買比率が違うのに、どうして売買委託手数料、有価証券取引税に差が出ないのでしょうか。これらは同じでないと思うのですが、だとするとそのコスト差はどこが吸収しているのでしょうか。僕には分かりません。

先進国株式インデックス御三家の売買比率

先進国株式インデックスを代表する御三家は、決算期間が異なります。ニッセイ外国株式とたわら先進国株式は約1ヶ月ですが、スリム先進国株式は約7ヶ月違います。

ニッセイ外国株式、DCニッセイ外国株式、スリム先進国株式の決算期間一覧表

決算期間が違うので、相場状況が違い、受益者の心理も違います。当然、受益者の売買行動も違います。それを踏まえて、次の表を見る必要があります。

運用報告書にある買付金額と売却金額をまとめました。

ニッセイ外国株式、DCニッセイ外国株式、スリム先進国株式の買付金額と売却金額一覧表

ニッセイ外国株式の売買比率の高さが目立ちます。スリム先進国株式は売買比率が極端に低いです。

次は御三家の、ニッセイ外国株式の第6期決算期間における、総口数の推移です。

御三家の、ニッセイ外国株式の第6期決算期間における、総口数の推移グラフ

青のラインがスリム先進国株式、緑のラインがたわら先進国株式です。運用報告書にある買付金額と売却金額の様子と符号しますね。

ニッセイ外国株式は2月21日から税抜き信託報酬を0.0930%に引き下げますが、これはやはり、人気に陰りが出てきたことが背景にあるのでしょうか。

次の記事で、総口数の推移から、人気が失速しているとしました。

その後公開された運用報告書から、売却組が多かったことが確認できました。単に積み立て設定を解除した受益者が多かっただけ、ではなかったのです。

競争の現実は厳しい

近年、少額投資非課税制度、iDeCo制度の改善を含めた、投資環境の改善が目覚ましいです。理由はきっとそれだけではありませんが、受益者総数と投資資金の総額は確実に増えていると思われます。それとは逆に、信託報酬引き下げ競争は激しく、そんなに引き下げて利益が確保できるのか心配になるぐらいです。

でもこの信託報酬引き下げ競争に負けると、他社より多額の純資産総額を集めることができなくなり、それは敗退を意味します。生き残れるのはひとつの資産クラスまたはベンチマークについてせいぜい2社でしょうから、まさに生き残りを賭けた戦いをしているわけです。

そう言えば、スリム先進国株式はまだ対抗値下げを発表していませんね。ちなみに僕は心配していません。100%対抗値下げすると確信しています。

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