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【残念】SBIバンガードS&P500の運用コストは楽天全米株式の3倍近いままです

2020年2月5日

次の記事で、SBIバンガードS&P500の運用コストは楽天全米株式の3倍近いと書きました。

さらに1ヶ月分のデータが手に入りましたが、その傾向は変わりません。受益者はそろそろ心配し始めていい頃です。

ETFを買うだけインデックスファンドの基礎知識

楽天VTIとも呼ばれる楽天全米株式は、バンガード社のETFであるVTIを買い、配当金を国内課税なしで再投資しています。SBIバンガードS&P500とVOOの関係と同じはずです。

次は楽天全米株式の第二期決算期間である2018年7月18日以降の、VTIトータルリターンとの比較です。右端は2020年1月31日です。

楽天全米株式の第二期決算期間である2018年7月18日以降の、VTIトータルリターンとの比較グラフ

VTIトータルリターンは、VTIの経費率を除いた運用コストがゼロの、現実にはあり得ないものです。理論値と言ってもいいです。そして楽天全米株式には運用コストがかかり、配当金を100%即座に再投資しなかったりすることで生じるリターンのロスがあると想像され、必ずVTIリターンの方が高くなります。青のラインの傾きはこの、全部ひっくるめたトータルコストを示しています。

なお、巨大なヒゲ2本は無視してください。

楽天全米株式のトータルコストを推測

VTIトータルリターンのコストを増量したものと比較します。次はVTIトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較です。

楽天全米株式とVTIトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはまだわずかに右肩上がりです。次は年率0.22%ポイント増量したものとの比較です。

楽天全米株式とVTIトータルリターンのコストを年率0.22%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりました。そのため、楽天全米株式の第二期以降の運用コスト(VTIの経費率を除きます)は年率0.22%程度だと推測しています。

が、運用報告書から計算されるトータルコストはこれより低くなります。それは、コストの考え方が違うからだと思っています。

SBIバンガードS&P500のトータルコストを推測

次は2019年10月16日から2020年1月31日までの、VOOトータルリターンとSBIバンガードS&P500のリターン比較です。どうして設定日からではなくて、10月16日からなのかについてはこちらの記事を御覧ください。

2019年10月16日から2020年1月31日までの、VOOトータルリターンとSBIバンガードS&P500のリターン比較グラフ

次は同じ期間における、VTIトータルリターンと楽天全米株式のリターン比較です。グラフのスケールは同じです。

2019年10月16日から2020年1月31日までの、VTIトータルリターンと楽天全米株式のリターン比較グラフ

明らかに青のラインの傾きが違います。VTIトータルリターンのコストを年率0.20%増量すると、青のラインはほぼフラットになりました。

楽天全米株式とVTIトータルリターンのコストを年率0.20%増量したものとの比較グラフ

では、VOOトータルリターンのコストをどれだけ増量すると、青のラインはほぼフラットになるでしょうか。次は年率0.5%ポイント増量したものです。

SBIバンガードS&P500とVOOトータルリターンのコストを年率0.5%増量したものとの比較グラフ

まだ増量し足りないようです。次は年率0.6%ポイント増量したものです。

SBIバンガードS&P500とVOOトータルリターンのコストを年率0.6%増量したものとの比較グラフ

これぐらいが適量でしょうか。次は年率0.7%ポイント増量したものです。

SBIバンガードS&P500とVOOトータルリターンのコストを年率0.7%増量したものとの比較グラフ

これだと増量しすぎですね。

よって、2019年10月16日から202年1月31日の運用コストを年率換算すると、SBIバンガードS&P500の、VOOの経費率を除いた、SBIアセットマネジメントの運用コストはなんと0.6%程度ということになります。この比較方法が適切なら、楽天全米株式の実に3倍程度もします。

リターン差の青のラインの3ヶ月半の推移を見る限り、コスト高なのは確かです。同じ期間のVTIトータルリターンと楽天全米株式との比較結果からも、そのように判断できます。

楽天全米株式の初期との比較

楽天全米株式も第一期決算期間は高コストでした。次は楽天全米株式の設定から1ヶ月半が経過した、2017年11月16日から、2018年2月28日までの、VTIトータルリターンとの比較です。縦軸のスケールは同じです。

2017年11月16日から、2018年2月28日までの、楽天全米株式とVTIトータルリターンとの比較グラフ

VOOトータルリターンとSBIバンガードS&P500のリターン比較といい勝負です。青のラインだけ切り出して並べてみます。

比較グラフの青のラインだけ切り出して並べた

上:SBIバンガードS&P500
下:楽天全米株式

楽天全米株式の初期と変わりませんね。この比較期間における純資産総額の平均はそれぞれこうでした。

SBIバンガードS&P500:68億円
楽天全米株式:45億円

受益者が期待しているコスト水準を達成するには、もっと純資産総額が必要ということでしょうか。

比較に使ったデータ

この記事の比較に使ったデータ一覧です。

  • VTI、VOOの取引データ。
  • ドル円換算用TTMデータ。
  • VTI、VOOの配当金実績データ。
  • 楽天全米株式とSBIバンガードS&P500の基準価額データ。

同じプログラムで処理しています。それで明確なコスト差が観測できているので、現実にそれぐらいの違いがあるのだと考えています。

SBIバンガードS&P500のこれまでは期待外れ

SBIバンガードS&P500のこれまでの運用は期待外れでした。楽天全米株式、楽天全世界株式も第一期決算期間はそうだったので、期待が高過ぎたのかも知れません。設定直後から飛びついた、いわゆる「ファーストペンギン」のみなさん、残念でした。他の選択肢の方が良かったかも知れません。

SBIアセットマネジメントが主催したブロガーミーティングに参加した人のブログによると、この問題を意識しているようには思えませんでした。参加したブロガーの方もその場の空気を読んでか、厳しい質問はされなかったようですね。

ごまかしの効かない基準価額データは、SBIバンガードS&P500の運用コストが高いことを示しています。SBIアセットマネジメントはコスト削減に一層の努力が必要です。社長のセールストークでは、リターンは改善できません。

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