新興国株式

ニッセイ新興国株式の高コストは改善されるもスリム新興国株式の方が低コストです

2020年2月7日

ニッセイアセットマネジメントと聞くと、真っ先に頭に浮かぶのは「ニッセイ外国株式」でしょう。信託報酬、Fund of the Yearの順位でスリム先進国株式と激しく競り合っていますが、純資産総額はニッセイ外国株式の圧勝です。

そうすると、新興国株式に同じ指数で投資する、ニッセイ新興国株式とスリム新興国株式もいい勝負をしているだろうと思うものですが、そうでもないのがこの業界の不思議なところです。

ニッセイ新興国株式の第一期は悲惨なほどの超高コストでした。

第二期では大きく改善されましたが、それでもスリム新興国株式の方が圧倒的に低コストです。

ニッセイ新興国株式は保管費用が高い

ニッセイ新興国株式の第一期のトータルコストは驚愕の1.6%超えでした。第二期は隠れコストが大きく削減された結果、0.6899%に下がりました。

ニッセイ新興国株式の第1期と2期のコスト比較表

次は隠れコストの明細です。削減が顕著だったものを青字にしています。

隠れコストの明細表

べらぼうに高かった保管費用がほぼ1/3に減りました。売買委託手数料はほぼ半減です。

スリム新興国株式の方が圧倒的に低コスト

スリム新興国株式とニッセイ新興国株式の税込み信託報酬は0.2079%で同じです。が、トータルコストは大きく違います。

スリム新興国株式とニッセイ新興国株式のコスト比較表

ニッセイ新興国株式のトータルコストは0.6899%と、スリム新興国株式より0.3%ポイントも高いです。

次は隠れコストの明細比較です。ニッセイ新興国株式は保管費用がまだ高いです。

隠れコストの明細比較表

スリム新興国株式とニッセイ新興国株式のリターン比較

ごまかしの効かない基準価額データの比較は、時に残酷な事実を見せつけます。次はニッセイ新興国株式の設定日直後を避けた、2017年11月1日からのリターン比較です。

スリム新興国株式とニッセイ新興国株式のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、スリム新興国株式ーニッセイ新興国株式です。青のラインは黄色の丸で囲ったところで段階的に上方にシフトしています。これは、ニッセイ新興国株式が下方乖離を起こしたためと断定しています。これに反論できる人はいないでしょう。ニッセイ新興国株式を設定直後に買った受益者は、この下方乖離により、1%程度のリターンを永久に失いました。

次は下方乖離後の、2018年4月からの比較です。右端は2020年1月31日です。縦軸のスケールは同じです。

下方乖離後の、2018年4月からのスリム新興国株式とニッセイ新興国株式のリターン比較グラフ

22ヶ月で1%程度の差が生まれています。

ベンチマークはどちらもMSCIエマージングマーケットです。新興国株式への投資は先進国株式にはない制約があり、MSCIコクサイに連動するインデックスファンドのリターン比較のようにきれいな結果が得られないことが分かっています。でも、運用報告書から計算したトータルコスト差を無視しない方が良いという結果です。

ニッセイ新興国株式は売れてません

次は設定来の総口数の推移です。人気の違いは明らかです。

スリム新興国株式とニッセイ新興国株式の設定来の総口数の推移グラフ

赤のラインのスリム新興国株式の圧勝です。純資産総額はスリム新興国株式が243億円、ニッセイ新興国株式が14億円です。

ニッセイ新興国株式だけプロットしました。

ニッセイ新興国株式の設定来の総口数の推移グラフ

一定のペースで増加しています。頭打ちになり、なで肩形状の厳しい状況ではありません。が、その増加ペース(人気の度合い)が、スリム新興国株式に比べて低すぎます。これでは競争になりません。

マザーファンドの規模が違います

スリム新興国株式のマザーファンドの純資産総額は、2018年5月で720億円程度ありました。そのマザーファンドにぶら下がっているベビーファンドは27本でした。

ニッセイ新興国株式のマザーファンドの純資産総額は、2019年11月で22.8億円でした。そのマザーファンドにぶら下がっているベビーファンドは7本でした。

決算期が違うので横並びで比較できませんが、そもそもの規模が違います。マザーファンドの規模だけで勝負が決まるわけではありませんが、スリム新興国株式とニッセイ新興国株式の比較では、隠れコストの大きな違いを生む要因になっているかも知れません。

ニッセイ新興国株式よりスリム新興国株式をおすすめします

ニッセイアセットマネジメントの熱烈なファンでもない限り、ニッセイ新興国株式を選択する理由はないですね。MSCIエマージングマーケットに投資するなら、スリム新興国株式をおすすめします。僕は新興国株式への投資が報われる気がしないので、どちらも買うことはありませんけどね。

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