新興国株式

日興インデックスファンド海外新興国株式が今でも売れている事実に驚きを隠せません

新興国株式に投資したい人にとって、MSCIエマージング・マーケット・インデックスは人気の高い指数です。この指数をベンチマークにしている商品は、つみたてNISA適格だけで10本もあります。

日興インデックスファンド海外新興国株式もMSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークにしていますが、2008年4月に設定された古い商品で、はっきり言って高コストなので他の低コスト商品を買った方がいいです。でないと、同じリスクを負うのに、リターンが低くて損してしまいます。

ところが不思議なことに、日興インデックスファンド海外新興国株式は今でも売れています。僕はこの事実に驚きを隠せません。さらにこの業界が抱える闇を見たような気さえしています。

新興国株式インデックスのトータルコスト比較

次は日興インデックスファンド海外新興国株式を含む3商品のトータルコスト比較です。

日興インデックスファンド海外新興国株式を含む3商品のトータルコスト比較表

日興インデックスファンド海外新興国株式の信託報酬はeMAXIS新興国株式より安いのですが、隠れコストが高く、トータルコストは1%近いです。

次は隠れコストの明細です。高い項目を赤字にしました。

日興インデックスファンド海外新興国株式を含む3商品の隠れコストの明細表

eMAXIS新興国株式とスリム新興国株式の隠れコストはほぼ同じなので、スリム新興国株式の信託報酬の安さが、そのままトータルコストに反映されています。

eMAXIS新興国株式と日興インデックスファンド海外新興国株式のリターン比較

次はeMAXIS新興国株式の設定日直後を避けた、2010年10月1日からの、日興インデックスファンド海外新興国株式とのリターン比較です。

eMAXIS新興国株式と日興インデックスファンド海外新興国株式のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、eMAXIS新興国株式ー日興インデックスファンド海外新興国株式です。eMAXIS新興国株式の方がトータルコストが安いので、青のラインは右肩上がりで推移しています。

9年4ヶ月で4.2%ポイントの差が生まれています。

スリム新興国株式と日興インデックスファンド海外新興国株式のリターン比較

次はスリム新興国株式の設定日直後を避けた、2017年9月10日からの、日興インデックスファンド海外新興国株式とのリターン比較です。

スリム新興国株式と日興インデックスファンド海外新興国株式のリターン比較グラフ

2年5ヶ月で1.8%ポイントの差が生まれています。トータルコスト差がリターンに表れているのが実感できると思います。

今でも売れている日興インデックスファンド海外新興国株式

次は設定来の総口数の推移です。

設定来の総口数の推移グラフ

緑のラインのeMAXIS新興国株式は頭打ちから減少に転じています。青のラインのスリム新興国株式は設定直後から高い人気を維持しています。驚くのは赤のラインの日興インデックスファンド海外新興国株式です。あれだけ高コストであるにも関わらず、総口数は増加しています。つまり、まだ買っている人がたくさんいるということです。純資産総額は196億円もあります。

さらに日興インデックスファンド海外新興国株式はノーロードではなく、金融機関によっては購入時手数料が税込み3.3%もかかります。(ノーロードでないため、つみたてNISA適格ではありません。)

ネット証券を利用する人がわざわざ高コストな日興インデックスファンド海外新興国株式を買うとは思えません。すると、日興インデックスファンド海外新興国株式を買っている人は、どこかの金融機関の窓口で購入時手数料を支払っているのではないか、と思ってしまいます。それって、どう考えても損な行動です。

低コストなファンドに乗り換えた方が得でした

低コストなファンドが登場した時に、新規投資は新しい、低コストなファンドに切り替えるとして、古いファンドをどうするかは悩ましい問題です。でも、コスト差が大きい場合は、古いファンドを売却して新しいファンドを買い直した方が得である可能性が高いです。

インデックスファンドを乗り換えるためには一旦売却せねばなりません。その時に利益に対して20.315%の譲渡税を払うことになります。これは非課税口座でない限り、いつかは払わねばならないものですが、できるだけ後で払った方が「課税の繰り延べ効果」が期待できるので得です。トータルコストの差と、課税の繰り延べ効果のどちらがリターンにより大きく作用するかで、ベストな選択が変わります。

次は日興インデックスファンド海外新興国株式から、eMAXIS新興国株式に乗り換えた場合のシミュレーションです。乗り換え時の含み益は30%です。

日興インデックスファンド海外新興国株式から、eMAXIS新興国株式に乗り換えた場合のシミュレーション結果のグラフ

青のラインは税引き後評価額の差で、乗り換えた場合ー乗り換えなかった場合です。長期投資を前提とするなら、乗り換えた方が得だったことが分かります。

次は日興インデックスファンド海外新興国株式から、スリム新興国株式に乗り換えた場合のシミュレーションです。

日興インデックスファンド海外新興国株式から、スリム新興国株式に乗り換えた場合のシミュレーション結果のグラフ

これも、長期投資を前提とするなら、乗り換えた方が得だったことが分かります。

こんな商売は長くは続かないと思います

この理解し難い現実も、そう長くは続かないと思います。何故なら人の寿命はせいぜい100歳ぐらいまでだからです。現在高コストな商品を、不利な金融機関の窓口で買っている世代は減少するばかりです。世代が新しくなればなるほど、ネット証券を利用する比率が高くなるでしょうから、金融機関の窓口での販売に依存しているファンドは死滅するはずです。言って見れば、日興インデックスファンド海外新興国株式は絶滅危惧種に支えられているのだと、僕は考えます。

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