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iFree NEXT FANG+はボラティリティが高くおすすめできません

2020年2月17日

Microsoft、Apple、Google、Amazonは時価総額が1兆ドルを超えています。トランプ大統領は、これらの頭文字「MAGA」が政権の使ったスローガン「Make America Great Again」と同じことを話題にしていました。でも不思議なことに、一時期もてはやされていたFANGまたはFAANGには、現在絶好調のMicrosoftは含まれていませんでした。浮き沈みが激しいのでしょうか。

iFree NEXT FANG+インデックスが設定されたのは2018年1月末で、その頃はFANGに代表されるハイテク株がもてはやされていました。でも現在だと投資したい銘柄は違っているかも知れません。

iFree NEXT FANG+インデックス

NYSE FANG+指数をベンチマークにしています。投資対象銘柄です。

NYSE FANG+指数の投資対象銘柄

引用:大和投資信託

投資割合は均等で、年に4回リバランスされます。自分でこれらの個別株を10種類金額が均等になるように買い揃えるのは大変なので、インデックスファンドで代わりにやってくれるなら信託報酬税込み0.7755%は決して高くないかも知れません。いや、10銘柄しか売買しないのにその信託報酬は明らかに高い、良心的設定ではないと感じる人もいるかも知れません。

僕はインデックスファンドの信託報酬はなんでもスリムシリーズ並の低水準であるべきだとは思っていません。投資対象、他の選択肢を勘案した上で妥当な水準かどうかを各自が判断すれば良いという立場です。iFree NEXT FANG+インデックスの場合、インデックスファンドで買えるのはこれだけなので、どうしてもNYSE FANG+指数に投資したいなら高くはないと思います。

NYSE FANG+指数に連動するETFはない?

NYSE FANG+指数に連動するETFはあっても良さそうなものですが、検索しても見つかりませんでした。2倍、3倍のレバレッジ型はありました。

レバレッジ型でない普通のETFがあって日本の証券会社で買えるなら、米国籍ETFを買う手間と効率の悪さをいとわない人はiFree NEXT FANG+よりそちらを嗜好するかも知れません。

iFree NEXT FANG+とiFree S&P500のリターン比較

次はiFree S&P500とのリターン比較です。iFree NEXT FANG+の設定日直後を避けて2018年2月15日から2020年2月14日までです。

赤のラインがiFree NEXT FANG+、緑のラインがiFree S&P500です。iFree NEXT FANG+はボラティリティ(変動率)が高いです。

2018年10月に始まった世界同時株安で大きく下落し、2019年に回復基調になるところまではまだ納得できたと思います。が、中国が貿易協議でちゃぶ台返しを行い、それにトランプ大統領が激怒してからの推移にはがっかりしているのではないでしょうか。青の丸で囲ったところは、iFree S&P500が一旦回復できているのに対し、iFree NEXT FANG+は戻りが悪く、iFree S&P500に大きく劣後します。

ところが米中貿易協議の合意への期待が高まったことで始まった株価上昇局面で、とんでもないペースで上昇します。黄色の丸で囲ったところです。これまでの遅れを取り戻すかのようです。

ベンチマークからの乖離が大きかった

第1期運用報告書によるとトータルコストは税込み0.846%でした。隠れコストは税込み0.085%なので驚きはありません。

が、ベンチマークからの乖離が大きいです。1.8%ポイントも劣化しています。運用報告書にはこうあります。

ベンチマークの騰落率は△7. 4%となりました。一方、当ファンドの基準価額の騰落率は△9. 2%となりました。マザーファンドの組入銘柄に配当金が計上されたのに対し、ベンチマークは配当分が含まれていないため、かい離要因となりました。また、マザーファンドで組み入れているETF(上場投資信託証券)の原資産がベンチマークと異なっていることや、マザーファンドで組み入れているポートフォリオの騰落率とベンチマークの騰落率との差異が、かい離要因となりました。その他、信託報酬、およびマザーファンドにおける売買委託手数料や保管費用等のコスト負担がかい離要因としてあげられます。

引用:運用報告書

この説明はインデックスファンドの運用報告書で見られる典型的な「意味不明」で「不誠実」なものです。配当金うんぬんは、ベンチマークから下方乖離した説明には寄与していません。

運用報告書にある基準価額とベンチマークの騰落率の差を見ると様子が分かります。(運用報告書には差は示されていません。)

基準価額とベンチマークの騰落率の差の一覧表

設定後1ヶ月でマイナス1.0%です。でもこれは設定されたばかりのインデックスファンドではままあることです。その後も時々差をマイナス方向に広げています。ベンチマークは配当なし、基準価額は配当込みであることを考えれば、基本、基準価額はベンチマークに対してプラス方向に乖離するものなので、それを運用コストが打ち消しさらに明らかにされることのない理由で下方乖離しているのだと思います。

ベンチマークからの乖離=配当金によるプラス要因+運コストによるマイナス要因+運用中の下振れまたは上振れ

ベンチマークからの乖離がマイナス1.8%ポイントというのは大きいです。第2期はもっと安定した運用を期待します。

足を引っ張っていたできの悪い生徒たちは

次はパフォーマンスがiFree S&P500に劣後していた頃の「パフォーマンスハイライト」です。月次報告書からの引用です。モバイル端末の方はピンチ操作で拡大できます。

2019年6月のパフォーマンスハイライト

バイドゥ、エヌビディア、テスラ、ツイッター、アリババが不調でした。

次は2019年12月末の月次報告書からの引用です。

2019年12月のパフォーマンスハイライト

全体的に大きく改善されました。

売れ行きは

次は設定来の総口数の推移です。現在の純資産総額は19.88億円ですが、そのうち5億円は運用側の初期投資です。次のグラフからはその5億円は除外してあります。

2018年8月に頭打ちになっています。世界同時株安で損切りした受益者もそれなりにいたようです。直近では上昇していますが、この様子だと今後も厳しい気がします。

もっと売れていないテーマ型インデックスファンドはたくさんありますので、iFree NEXT FANG+は一定の人気は得たと言えるかも知れません。でも僕は時代遅れの印象が強いです。

高い中国比率

iFree NEXT FANG+の投資先の18.5%が中国です。最近の深刻な問題で、アリババとバイドゥは大打撃を受けると思われます。米国を含む全世界がその影響を免れないとしても、中国経済は悲惨なことになるでしょう。そう考えるとiFree NEXT FANG+はまたiFree S&P500に劣後しても不思議ではありません。

iFree NEXT FANG+はボラティリティが高くおすすめできません

iFree NEXT FANG+は10銘柄にしか投資しませんから、必然的にボラティリティが高くなります。また、その10銘柄を眺めると、長期保有には向かない気がするものもあります。10銘柄の将来を信じて買い持ちできる自信があれば別ですが、そうでない場合は別の選択肢を考えた方がいいと思います。

iFree NEXT NASDAQ100はどうですか

iFree NEXT NASDAQ100はiFree NEXT FANG+に7ヶ月遅れて設定されました。次はiFree NEXT NASDAQ100の設定直後を避けた2018年9月18日からの、iFree NEXT FANG+とのリターン比較です。

iFree NEXT NASDAQ100とiFree NEXT FANG+のリターン比較グラフ

赤のラインがiFree NEXT FANG+、緑のラインがiFree NEXT NASDAQ100です。この比較期間のリターンはiFree NEXT FANG+に負けていますが、緑のラインの推移の方が安心しませんか。

とにかく、選択肢があるというのはいいことです。でも、極端に不人気だと繰上償還のリスクが高まるので、それだけには注意が必要です。

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