米国株式

楽天全米株式の運用コストは低水準が維持されています

2020年2月18日

楽天全米株式の第三期決算期間が開始してから、約7ヶ月になります。楽天全米株式の原資産であるVTIのトータルリターンと比較することで、現在の運用コストを試算しました。第二期と同じか少し安い水準で推移しています。優秀です。

楽天全米株式の運用コストを推測する方法

楽天全米株式はバンガード社のETFであるVTIを受益者に代わって買います。その価格はVTIのClose値です。また、VTIから年4回配当金が出ますが、それを国内課税なしで再投資します。

次の手順でVTIトータルリターンを生成します。

  • 2010年1月5日に10,000円でVTIを買ったことにします。扱う株数は「端株数」です。つまり、VTIの取引価格が15,000円なら0.6667株買ったことになります。
  • 配当金が出たら米国での10%課税後のドルを再投資します。税引き後の配当金でVTIを端株数で買うのです。そうして保有株数を増やします。保有株数が増えるのは配当金を再投資した時だけです。
  • 円をドルに替える為替手数料もVTIの購入手数料もゼロとします。
  • 評価額は円換算して求めます。
  • 評価額の推移を指数化します。

たとえると、河童証券がVTIを買うだけのインデックスファンドを運用して、配当金の再投資までしますが、信託報酬も隠れコストもゼロ円の場合の基準価額の推移を生成するようなものです。そのため、このトータルリターンは現実にはありえない仮想的なものです。

これと楽天全米株式の基準価額の推移を比較することで次のコストの総和が推測できます。(VTIの経費率を除きます。)

  • 純資産から毎営業日天引きされている信託報酬。
  • 運用報告書に記載される、隠れコストと呼ばれる、信託報酬以外のコスト。売買委託手数料、有価証券取引税、監査費用、保管費用など。
  • 楽天全米株式がコストとは認識しないものの、運用で生じたロス。たとえば純資産の一部を現金で保有したことによる機会損失。

反論歓迎です。

楽天全米株式とVTIトータルリターンの比較

楽天全米株式とVTIトータルリターンとの比較です。第三期決算期間が開始した2019年7月18日から、2020年1月31日までです。

楽天全米株式とVTIトータルリターンの比較グラフ

青のラインはリターン差で、VTIトータルリターンー楽天全米株式です。2019年年末にある大きなヒゲは配当金の取り込みタイミングの違いによるものです。無視してください。

次はVTIトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較です。

VTIトータルリターンのコストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりました。運用コストは期を通して一定ではないので、この運用コストを一律増量して比較する方法にも限度がありますが、おおよその数値を把握するのには使えると思っています。

楽天全米株式の過去のトータルコスト

楽天全米株式の第一期決算期間はトータルコストが期待値よりも高く、批判されました。第二期決算期間は、かなり努力したのでしょう、大幅に削減されました。

次は運用報告書から計算したトータルコスト比較です。

楽天全米株式のトータルコスト比較表

VTIトータルリターンとの比較で推測した、楽天全米株式のトータルコストよりは少ない数値ですが、僕は納得しています。

楽天全米株式の運用コストは低水準が維持されています

楽天全米株式の第二期は、VTIトータルリターンとの間に年率0.22%ポイントの差があると考えられました。第三期は年率0.20%ポイントの差なので、現在の運用が続くなら、第二期と変わらないか少し良い程度の結果を残せると思います。

楽天全米株式の受益者は、外界がどうなろうと積立投資を継続することで大きなリターンを手にできるはずです。

スリム米国株式の方が低コスト

運用報告書から計算したトータルコストを信じると、現在の信託報酬だとスリム米国株式の方が低コストです。(楽天全米株式の税込み信託報酬にはVTIの経費率が含まれます。)

楽天全米株式とスリム米国株式のトータルコスト比較表

スリム米国株式がSBIバンガードS&P500の信託報酬引き下げに対抗する前は、税込み信託報酬が楽天全米株式と同じだったので、楽天全米株式の方が安かったのですが、逆転してしまいました。

でもベンチマークが異なるため同列の比較はできません。運用形態も違うので、この2つの運用コスト比較は難しいです。

楽天全米株式の受益者は、スリム米国株式の存在に心を乱す必要は全くありません。

人気が衰えない楽天全米株式

SBIバンガードS&P500が設定された時、その後スリム米国株式(S&P500)が対抗値下げをした時、楽天全米株式を指して「死んだ」とか「終わった」などの発言が見られました。それから数ヶ月になりますが、楽天全米株式の人気は盤石です。

次は設定来の総口数の推移です。

楽天全米株式とスリム米国株式の総口数の推移グラフ

緑のラインはスリム米国株式(S&P500)です。スリム米国株式の直近の「反り返り」にはかないませんが、変動しつつも楽天全米株式は堅実に総口数を増やしています。人気が衰えると総口数の推移を示すラインに残酷なまでに表れます。頭打ちになり、右肩が丸くなるのです。

実例をお見せしましょう。次はSBI資産設計オープン(資産成長型)の総口数の推移です。純資産総額は322億円、運用会社は三井住友トラスト・アセットマネジメントです。

SBI資産設計オープンの総口数の推移グラフ

順調に増やしてきたのに、ある時を境に頭打ちになりました。こうなると、もう息を吹き返すのは無理でしょう。

楽天全米株式の人気は盤石なので、現状、信託報酬は引き下げはないと思います。でもそれは受益者の期待とは違いますね。

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