インデックス投資

スリム米国株式よりスリム全世界株式(オール・カントリー)が王道ですか?

2020年2月24日

近年のパフォーマンスだけを見れば、米国株式の圧勝です。楽天全米株式やスリム米国株式(S&P500)は、先進国株式や全世界株式の敵ではありません。株式100%インデックスファンドの場合、米国以外の地域を混ぜれば混ぜるほど、パフォーマンスが劣化します。特定の年だけ切り出すとそうではないこともありましたが、3年、5年と幅を持たせれば米国株式との差が広がってしまうのが現実です。

現在は米国株式に超ローコストで投資できるインデックスファンドの選択肢が揃っているため、パフォーマンス重視で米国株式を選択する受益者も多いと思われます。それに対して、古くからインデックス投資をしている人が、全世界株式への投資を推奨する光景も散見されます。その時に持ち出されるもののひとつが、著名人が書いた書籍の一節ですが、過去に通用したことが現在あるいは未来にも通用するとは限りません。

一般的に、いろんな意味で人は「権威」に弱いです。投資に関して何を判断材料にするかは受益者本人に任されていますので、幅広く情報収集して自分で最も納得できるものを選択すれば良いのです。

ですから、たとえインデックス投資に「王道」があるとしても、そんなものは無視していいです。そもそも、これが王道だという人は、自分の投資方法がそうだと思う自己確証バイアスに捕らわれているだけかも知れないのです。

ちなみに、僕はスリム先進国株式に集中投資していますが、それは現状最も自分に向いていると思うからで、最適解は家庭・個人によって変わります。

米国株式と先進国株式と全世界株式のリターン比較

スリムシリーズから米国株式、先進国株式、全世界株式を代表する3商品を選びました。2019年年初から2020年2月21日までのリターン比較です。

米国株式と先進国株式と全世界株式のリターン比較グラフ

リターンが高い順に、スリム米国株式(S&P500)、スリム先進国株式、スリム全世界株式(オール・カントリー)です。徐々に差が広がっている感じです。

スリム米国株式とスリム先進国株式のリターン比較

リターン差をプロットすると、差が広がる様子が良く分かります。次はスリム米国株式(S&P500)とスリム先進国株式のリターン比較です。

スリム米国株式とスリム先進国株式のリターン比較グラフ

スリム先進国株式の68%程度は米国株式です。残り32%程度はカナダ、オーストラリア、欧州です。現在の経済環境だと、100%米国株式にはかないません。そして、S&P500は500銘柄で構成されていて、安定して強いです。

次は同じ期間における、スリム先進国株式とiFree NYダウのリターン比較です。グラフのスケールは同じです。

スリム先進国株式とiFree NYダウのリターン比較グラフ

青のラインはスリム先進国株式ーiFree NYダウです。そうです、この比較期間だと、スリム先進国株式はiFree NYダウに負けていないのです。面白いですね。

スリム先進国株式とスリム全世界株式(オール・カントリー)のリターン比較

次はスリム先進国株式とスリム全世界株式(オール・カントリー)のリターン比較です。グラフのスケールは同じです。

スリム先進国株式とスリム全世界株式(オール・カントリー)のリターン比較グラフ

オール・カントリーの国・地域別構成比率はこうなっています。

引用:目論見書

先進国株式+新興国株式+国内株式ですが、現在は、新興国株式と国内株式が先進国株式のリターンを劣化させています。それは、各資産クラスの値動きを見れば理解できます。

先進国株式、新興国株式、国内株式のリターン比較

オール・カントリーの国内株式のベンチマークはMSCIジャパンですが、代わりにTOPIXをベンチマークにしているスリム国内株式(TOPIX)を使います。次はスリム先進国株式、スリム新興国株式、スリム国内株式(TOPIX)のリターン比較です。

先進国株式、新興国株式、国内株式のリターン比較グラフ

緑のラインがスリム新興国株式、青のラインがスリム国内株式(TOPIX)です。この表現を嫌う人もいると思いますが、現状では、新興国株式と国内株式は先進国株式の足を引っ張っており、それが、オール・カントリーのパフォーマンスが劣後する要因です。

僕は、自分の存命中に新興国株式と国内株式への投資が報われる気がしないので、それら資産クラスに投資することはありません。そのため、全世界株式は選択肢になりません。

未来の正確な予測は不可能

過去のデータは手に入りますが、未来にどうなるかは誰にも分かりません。現在は米国株式が最強ですが、今後数十年間もそうである保証はありません。同じことは他の資産クラスにも言え、現在低迷している新興国株式、国内株式が大化けするかも知れません。

米国株式の優位性は今後も変わらないと考えるのも良いし、全世界株式への分散投資をするのが好ましいとするのも良いです。僕は個人的な好みから、先進国株式が良いとしました。

まとめ:王道など無視して自分で判断すべき

幸いにも、超ローコストで手軽に投資できるインデックスファンドの選択肢が増えました。代表的な資産クラスで、次の組み合わせならたくさんあります。

  • 米国株式
  • 先進国株式
  • 先進国株式+新興国株式
  • 先進国株式+新興国株式+国内株式

僕は債券不要論者なので、株式100%のインデックスファンドで話していますが、債券を含むバランスファンドを選択する人もいるでしょう。

最も大切なのは、経済環境がどうなろうと次を守れることです。

  • 狼狽売りしない。
  • 積立投資を継続する。

その前に、広く情報収集して自分にあった投資対象を選択することが肝要です。そして、新しい商品が登場しますし、信託報酬が引き下げられたり、税制が変わります。環境が変わることも、自分の好みが変わることもあります。数年投資してみた結果、考えが変わることは普通にあります。これが誰にでも適用できる最良の投資方法だというものなど存在しないのです。

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