先進国株式

【朗報】ニッセイ外国株式の人気が回復傾向です

2020年3月20日

ニッセイ外国株式はキング・オブ・MSCIコクサイで、その純資産総額は、他のMSCIコクサイをベンチマークにしている商品を大きく引き離しています。ところが2019年後半は、明らかに人気が失速していました。

その原因が信託報酬にあったのかどうかは想像の域を出ませんが、ニッセイ外国株式は2月21日から税抜き信託報酬を0.0930%に引き下げ、単独最安となりました。それを受けてスリム先進国株式は想定通り同率に引き下げました。一方、たわら先進国株式は大方の予想通り、今回も動きませんでした。

信託報酬を引き下げた姿勢が評価された結果でしょう、ニッセイ外国株式の人気が回復傾向です。この受益者の反応、僕は大歓迎です。

信託報酬引き下げ履歴

次は先進国株式インデックスファンド御三家の信託報酬引き下げ履歴です。

先進国株式インデックスファンド御三家の信託報酬引き下げ履歴一覧表

2019年10月1日には御三家の税抜き信託報酬は0.0999%で並んでいました。これを見て、信託報酬引き下げ競争は休止だと考えたブロガーもいましたが、その和を乱したのがSBI先進国株式でした。

スリム先進国株式は対抗値下げを行い、0.0965%になりました。ニッセイ外国株式の出方が注目されましたが、Fund of the Year 2019の授賞式の壇上で、驚きの発表がされたのでした。スリム先進国株式より安い0.0930%に引き下げたのです。(表の紫色の行です。)スリム先進国株式は、発表までに24営業日かかりましたが、想定通り同率に値下げしました。

結果、ニッセイ外国株式とスリム先進国株式が0.0930%で同率、たわら先進国株式が0.0999%のままとなりました。

純資産総額の推移

次は御三家の設定来の純資産総額の推移です。右端は3月13日です。

ニッセイ外国株式、たわら先進国株式、スリム先進国株式の純資産総額の推移グラフ

赤のラインのニッセイ外国株式はめちゃくちゃ強いです。信託報酬引き下げ競争では遅れを取りましたが、大きなダメージを受けたようには見えません。

緑のラインのたわら先進国株式と、ラインの傾きを比べれば人気の差は明らかです。このままなら時間の経過と共に差は広がるはずです。

青のラインのスリム先進国株式は、FOY2018で1位、FOY2019で3位になったとは言え、純資産総額の伸びを見るとニッセイ外国株式は遠い存在です。

この純資産総額の推移は、基準価格の変動の影響を受けるため、人気の動向(トレンド)を見るのに不向きです。

総口数の推移

総口数(受益者権数)は基準価格の変動の影響を受けません。次は設定来の総口数の推移です。右端に余白を追加しています。

ニッセイ外国株式、たわら先進国株式、スリム先進国株式の総口数の推移グラフ

基準価格の変動の影響を受けないため、ラインは暴れが少なく、受益者の売買の結果の傾向が把握できます。口数が増えるのは受益者が買い注文を出すか、運営側が受益者還元目的で付与した場合に限られます。口数が減るのは受益者が売り注文を出した場合だけです。たとえ配当金が分配されてもそれだけでは口数は変わりません。(配当金が出ると純資産総額は減ります。)

このグラフで見ているのは、買い注文ー売り注文の結果です。その比率は分かりませんし、増加率が減ったのは売り注文のためではなくて、積立設定を解除されたからかも知れません。

ニッセイ外国株式は明らかに失速

次は2019年年初からの総口数の推移です。ニッセイ外国株式が税抜き信託報酬を0.0930%に引き下げると発表してからを、黄色に塗っています。

ニッセイ外国株式、たわら先進国株式、スリム先進国株式の2019年年初からの総口数の推移グラフ

赤のラインのニッセイ外国株式は明らかに増加率が減っていましたが、信託報酬引き下げ発表後は上向きです。

緑のラインのたわら先進国株式は一定ペースで推移しています。

次は2019年年初の総口数をゼロにして、そこからの変化をプロットしたものです。

ニッセイ外国株式、たわら先進国株式、スリム先進国株式の2019年年初の総口数をゼロにして、そこからの変化をプロットしたグラフ

赤のラインのニッセイ外国株式は2019年4月まで伸び悩み、その後勢いを取り戻しますが、10月以降再度伸び悩んでいたのが良く分かります。信託報酬引き下げ発表後は回復傾向です。

緑のラインのたわら先進国株式は10月に、1年10ヶ月ぶりに信託報酬を引き下げて税抜き0.0999%で並んだのですが、総口数の推移に変化があったようには見えません。総口数の増加率は他の2商品より低いので、このままだと差は開く一方です。

青のラインのスリム先進国株式は、総口数の増加率で言えばニッセイ外国株式よりも高いです。ずっと素晴らしいペースを維持できているわけではありませんが、直近は好調です。

ここで1点、マニアックな注意があります。ニッセイ外国株式の基準価額は、スリム先進国株式の1.32倍もします。それは運用期間が長く、その間に基準価額が大きく伸びたからなのです。そのため、同じ額の資金流入があっても、総口数の増加数はニッセイ外国株式の方が少なくなります。基準価額に開きがあるものの総口数の推移を比較する場合は、この特性に注意を払う必要があります。

過酷な信託報酬引き下げ競争

スリム先進国株式は、税抜き信託報酬を0.1095%に引き下げてから、急速に人気を獲得しました。現在からは想像できないでしょうが、それより前は不人気だったのです。

2019年に、ニッセイ外国株式の人気が失速していたのは明らかで、テコ入れのために単独首位への引き下げをしたのは間違いないでしょう。そしてスリム先進国株式が追随することも、もちろん分かっていたはずです。その上で、話題作りのためにもそういう行動に出たのだと想像しています。

税抜き信託報酬を0.0999%から0.0930%に引き下げると、人間の目には999が930になったような錯覚をしますが(するでしょ)、引き下げ幅はたったの0.0069%ポイント、引き下げ率は6.9%です。決して大きくありません。そうは言っても、信託報酬引き下げは売上の減少を意味するので、運用側として大変なわけですし、わずかな信託報酬差も長期投資では複利効果により大きな差を生み出します。

僕らインデックス投資家は、信託報酬引き下げを歓迎するだけでなく、それに応えてあげたいものです。その意味で、ニッセイ外国株式の人気が回復傾向なのは大歓迎です。信託報酬を引き下げても人気が回復しないなら、たとえ競争のためであっても、もうそれ以上引き下げる気にならないでしょうからね。

そうです、僕はこの過酷な信託報酬引き下げ競争は終わっていないと思っています。

おすすめの関連記事

-先進国株式

Copyright© 個人事業主が節税してインデックス投資 , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.