債券

ハイイールド債券インデックスが暴落しています

株式と債券は逆の値動きをすると言われます。株式の値動きが小さい時はその傾向(逆相関)が期待できますが、大きく下落した時にはそれなりに下がります。そのため、株式と債券を含むバランスファンドであっても、株価暴落時にはびっくりするほど下落します。その度合が、株式100%インデックスファンドよりはまし、というだけです。

債券インデックスファンドで人気が高いのは、リターンとリスクが低いものです。信用度の高い債券に投資します。

一方、ハイイールド債券と言う、信用度が低い代わりに利回りが高い債券に投資する、ハイイールド債券インデックスファンドもあります。信託報酬が高いのが難点ですが、インデックスファンドなので手軽に投資できます。

  • iシェアーズハイイールド債券インデックス
  • Funds-i 米国ハイ・イールド債券

この2商品が悲惨なことになっています。受益者はきっと今頃後悔していることでしょう。

Funds-i 米国ハイ・イールド債券

Funds-i 米国ハイ・イールド債券は「ブルームバーグ・バークレイズ米国ハイイールド社債高流動性インデックス」をベンチマークにしています。信託報酬は税込み0.88%です。2016年7月に設定されたにしては高額です。おそらく意図的な値付けでしょう。また、解約時信託財産留保額が0.2%かかります。

iシェアーズハイイールド債券インデックス

iシェアーズハイイールド債券インデックスは「マークイット iBoxx 米ドル建てリキッド・ハイイールド・キャップト指数」をベンチマークにしています。自社の米国籍ETFを買っていますが、その経費率0.49%を含む信託報酬は税込み0.7579%です。設定されたのは2013年9月12日です。安くはないですが、そもそもETFの経費率が0.49%もすることが商品の性格を表していると言えるでしょう。

iシェアーズ米国債7-10年の場合

まず、信用度の高い債券にのみ投資する、iシェアーズ米国債7-10年が、この暴落でどうなったかを確認します。次はiFree S&P500の、2018年年初からのリターンの推移です。右端は2020年3月19日です。

iFree S&P500の、2018年年初からのリターンの推移グラフ

株価暴落での下げっぷりが半端ないです。

次は同じ期間の、iシェアーズ米国債7-10年のリターンの推移です。

iシェアーズ米国債7-10年のリターンの推移グラフ

今回の株価暴落で、あまり下げていませんね。

この2つをまとめてプロットすると、値動きの違いが良く分かります。

iFree S&P500とiシェアーズ米国債7-10年をまとめてプロットしたグラフ

赤のラインがiFree S&P500、緑のラインがiシェアーズ米国債7-10年です。債券の値動きは極端に小さいですね。

信用度が低いとはこういうことだったのか

次はFunds-i 米国ハイ・イールド債券と、iシェアーズ米国債7-10年のリターン比較です。

Funds-i 米国ハイ・イールド債券と、iシェアーズ米国債7-10年のリターン比較グラフ

緑のラインがFunds-i 米国ハイ・イールド債券です。2018年末のブラック・クリスマスの時も大きく下落しましたが、今回の株価暴落での下落率は債券と思えない程大きいです。

次は同じ期間の、最高値からの下落率をプロットしたものです。

Funds-i 米国ハイ・イールド債券の最高値からの下落率グラフ

今回の株価暴落での下落率は、マイナス19.9%です。

次はiシェアーズハイイールド債券インデックスと、iシェアーズ米国債7-10年のリターン比較です。

iシェアーズハイイールド債券インデックスと、iシェアーズ米国債7-10年のリターン比較グラフ

緑のラインがiシェアーズハイイールド債券インデックスです。こちらもひどいことになっています。

次は同じ期間の、最高値からの下落率をプロットしたものです。

iシェアーズハイイールド債券インデックスの最高値からの下落率グラフ

今回の株価暴落での下落率は、マイナス19.6%です。

次はiシェアーズ米国債7-10年の、最高値からの下落率です。

iシェアーズ米国債7-10年の、最高値からの下落率グラフ

この株価暴落での下落率はマイナス3.3%です。信用度が低いことの意味を痛感する結果ですね。

ハイイールド債が暴落した理由

疫病の影響よりも大きいのが、原油相場の暴落だと思われます。疫病の蔓延により原油の需要が減っていた(価格は下落)ところに、OPECとロシアの間で原油減産(価格維持のため)の交渉が決裂、サウジアラビアが原油増産に踏み切りました。市場に需要を超える原油が出回るため、価格が暴落したのです。

米国ハイイールド債に占めるエネルギーセクターの比率が高いため、このような悲惨な結果になったのではないでしょうか。

高いリターンが得られるのは、高いリスクを負うからだという至極当然のことを、改めて認識させてくれますね。

どれぐらいで回復できるのか

S&P500種指数に投資するインデックスファンドなら、現状も把握できますし、いずれ回復すると確信できます。もし20年間回復しないなら、世界経済が死んだままだということですから、諦めもつくでしょう。

が、米国ハイイールド債がこの暴落からどれぐらいで回復できるのか、株式と同じように回復可能なのか、僕にはさっぱり分かりません。原油価格が上昇しない限り無理なのかも知れません。

狼狽売りは?

純資産総額はFunds-i 米国ハイ・イールド債券が5.89億円、iシェアーズハイイールド債券インデックスが4.07億円です。次は設定来の総口数の推移です。

設定来の総口数の推移グラフ

赤のラインがiシェアーズハイイールド債券インデックス、緑のラインがFunds-i 米国ハイ・イールド債券です。緑のラインが浮いているのは、設定日の純資産総額が7.4億円あったからですが、そのうちいくらかは運営側の初期投資かも知れません。その場合、運営側は資金を引き上げていることになりますね。

どちらも売れていません。

暴落したので狼狽売りされているかと思ったのですが、その兆候はまったくありません。(失礼ながら)これは逆にびっくりでした。

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