バランスファンド

iFree8資産バランスの運用コストと評価

iFree8資産バランスはスリムバランス(8資産均等型)に先駆けて設定された、ローコスト8資産均等型バランスファンドでした。にも関わらず、8ヶ月遅れで登場したスリムバランス(8資産均等型)にあっさり抜かれてしまいました。人気の差は歴然です。

iFree8資産バランスは、高コストな新興国株式に足を引っ張られた上に、早々と信託報酬引き下げ競争から距離を置いたことが、受益者に嫌われたのだと思います。

iFree8資産バランス

2016年9月8日に税抜き信託報酬0.23%で設定されました。僕が調べた範囲では、8資産均等型バランスファンドとしては元祖eMAXISバランス(8資産均等型)に続いて2本目です。eMAXISバランス(8資産均等型)の税抜き信託報酬は0.50%だったので、一気に半額以下になったわけです。

その後、スリムバランス(8資産均等型)と同率で対抗しましたが、信託報酬を引き下げたのは1回だけでした。

信託報酬引き下げ履歴表

iFree8資産バランスに8ヶ月遅れて設定された、スリムバランス(8資産均等型)は信託報酬の引き下げを5回行い、現在は0.140%です。コストを気にする受益者は理由がない限り、スリムバランス(8資産均等型)を選択するでしょうね。

iFree8資産バランスはつみたてNISA適格です。また、iDeCoナビによると、SBI証券のオリジナルプランのiDeCo口座で扱われています。

組成内容

ルールで決まっているわけではありませんが、8資産均等型と言えば、次の8資産に投資します。

引用:目論見書

そしてつみたてNISAの指定インデックス投資信託で適格認定を受けるためには、認められている指数を採用する必要があります。その結果、みな似たような組成になりますが、実は微妙に異なっています。次は主なローコスト8資産均等型バランスファンドの、8資産の指数を比較したものです。

8資産均等型の指数の比較表

3グループに分かれており、新興国株式と新興国債券に違いが見られます。

FTSE RAFIエマージング・インデックス

iFree8資産バランスの新興国株式の指数はFTSE RAFIエマージング・インデックスです。同じ指数に連動する、iFree新興国株式の目論見書にはこうあります。

FTSE RAFIエマージング・インデックスの説明

引用:iFree新興国株式の目論見書

FTSE RAFIエマージング・インデックスは、MSCIエマージング・マーケットのように投資対象を時価総額比で決めません。これは人によって好みが分かれるところでしょう。

スリム新興国株式とiFree新興国株式の月次報告書によると、投資対象国、銘柄数に大きな違いがあります。

MSCIエマージング・マーケットとFTSE RAFIエマージング・インデックスの違いの表

FTSE RAFIエマージング・インデックスは相対的に分散されていないと言えるでしょう。でも分散されている方がいいということではありません。また、FTSE RAFIエマージング・インデックスは韓国に投資しません。

iFree新興国株式については次の記事をご覧ください。

運用コスト=信託報酬+隠れコスト

運用コスト(トータルコスト)は信託報酬と隠れコストの合計です。次は運用報告書から計算したトータルコストです。スリムバランス(8資産均等型)と比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

iFree8資産バランスは隠れコストが高めです。次は隠れコストの明細です。

隠れコストの明細表

iFree8資産バランスは保管費用が高いです。これは第3期決算期間のものですが、第1期、第2期はもっと高かったです。

トータルコストの3期比較表

第1期は驚くほど高かったです。問題は保管費用にありました。

隠れコストの3期比較表

保管費用、高いです。

iFree8資産バランスの保管費用が高い理由

iFree8資産バランスの保管費用が高い理由は、新興国株式にあります。次はiFree8資産バランスと同日に設定されたiFree新興国株式の隠れコストの明細です。

iFree新興国株式の隠れコストの明細表

保管費用が高いです。新興国株式が足を引っ張っているわけです。

リターン比較

バランスファンドには多種多様な組成があります。組成が異なるものを公平に比較するのはほぼ不可能です。組成内容が違えば、リスクもリターンも違って当然です。

ここでは8資産均等型同士の比較をしていますが、あくまで過去の実績でしかないことに注意してください。

  • たわらバランス(8資産均等型)の設定日直後を避けた、2017年8月15日から2020年7月10日までの比較です。
  • 赤のラインが比較対象、緑のラインがiFree8資産バランスです。
  • 青のラインはリターン差で、比較対象ーiFree8資産バランスです。

スリムバランス(8資産均等型)とのリターン比較

次はスリムバランス(8資産均等型)とiFree8資産バランスのリターン比較です。この2商品で指数が異なっているのは、新興国株式だけです。

スリムバランス(8資産均等型)とiFree8資産バランスのリターン比較グラフ

どちらが有利かは時期によって変わります。2020年2月の株価暴落後はスリムバランス(8資産均等型)が有利になっています。

たわらバランス(8資産均等型)とのリターン比較

次はたわらバランス(8資産均等型)とiFree8資産バランスのリターン比較です。この2商品で指数が異なっているのは、新興国株式と新興国債券です。

たわらバランス(8資産均等型)とiFree8資産バランスのリターン比較グラフ

どちらが有利かは時期によって変わります。2020年2月の株価暴落直前から、たわらバランス(8資産均等型)が有利になっています。

新興国株式の違い

次はスリム新興国株式とiFree新興国株式のリターン比較です。こんなに値動きの違うものが1/8の比率を占めているので、相応の差が結果に表れるのは当然です。

スリム新興国株式とiFree新興国株式のリターン比較グラフ

Fund of the Yearの順位

iFree8資産バランスは登場していきなり4位に入りました。8資産均等型としてはeMAXISバランス(8資産均等型)に続いて2商品目で、信託報酬は半分以下、しかも隠れコストが高いことは知りようがないので、そういう高い評価を受けるのもうなづけます。

Fund of the Yearの順位表

でも、第1期運用報告書が公開されてトータルコストが0.44%もあると分かると、スリムバランス(8資産均等型)に人気を奪われてしまいました。スリムバランス(8資産均等型)だって第1期運用報告書が公開されるまでトータルコストは分からないわけですが、先輩であるeMAXISバランス(8資産均等型)の実績からの期待値に支えられたのでしょう。

売れ行きは

次はiFree8資産バランスの設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は209億円です。

iFree8資産バランスの設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

一定のペースで増えています。でもスリムバランス(8資産均等型)もプロットすると、その人気の違いを痛感します。

スリムバランス(8資産均等型)もプロットしたグラフ

次はiFree8資産バランスとつみたて8資産均等バランスの比較です。信託報酬は同額、つみたて8資産均等バランスは金融機関の窓口での販売を狙っていると思われます。

iFree8資産バランスとつみたて8資産均等バランスの資金流出入額の累計の推移グラフ

緑のラインがつみたて8資産均等バランスです。反り返っているので、人気が加速していることが分かります。純資産総額はiFree8資産バランスを上回っています。

iFree8資産バランスはインデックスファンドのローコスト化が進む中で、戦い方を間違えた気がします。

iDeCoで多く買われている

次は直近1年間の毎営業日ごとの資金流入額の推移です。

直近1年間の毎営業日ごとの資金流入額の推移グラフ

大きなトゲがある日は、iDeCoの約定日と一致しています。よって、現在買い付けの多くはiDeCoによるものと言えます。

結論:スリムバランス(8資産均等型)をおすすめします

8資産均等型バランスファンドに投資する場合、新興国株式の指数にこだわりがあってiFree8資産バランスを嗜好する場合を除いて、次の理由から、スリムバランス(8資産均等型)を選択した方がいいです。

  • スリムバランス(8資産均等型)の方がトータルコストが安い。
  • スリムバランス(8資産均等型)の方が圧倒的な人気を獲得している。

純資産総額の差は時間の経過と共に開くと思われます。それは将来、大きな違いを生むと思っています。

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