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JP4資産均等バランスの運用コストと評価

JP4資産均等バランスの「JP」は、運用しているJP投信に由来しています。Japan Post、つまり日本郵便ですね。

ニッセイバランス(4資産均等型)などと同じ4資産に均等に投資します。税抜き信託報酬は0.22%で十分安いのですが、中身がひどいのでおすすめしません。いや、絶対に買ってはいけません。

JP4資産均等バランス

2017年10月18日に税抜き信託報酬0.22%で設定されました。この信託報酬は、投資する4本の投資信託の信託報酬を含んでいます。設定来、信託報酬は引き下げられていません。

現在運用されている4資産均等型バランスファンドは、僕が知っている範囲では次の4本です。

現在運用されている4資産均等型バランスファンド一覧表

全て、つみたてNISA適格です。この表だけ見ると、JP4資産均等バランスも悪くないように思えますが、中身を知るとがっかりします。

組成内容

投資対象の4資産、それらが連動する指数は、ニッセイバランス(4資産均等型)やつみたて4資産均等バランスと同じです。

引用:目論見書

ところが、JP4資産均等バランス以外の3商品が自社のマザーファンドを利用するのに対し、JP4資産均等バランスは他社の「適格機関投資家専用ファンド」を売買します。

引用:目論見書

JP投信が売買するファンドが三井住友トラスト・アセットマネジメントと野村アセットマネジメントのものなのは、JP投信の株主と関係があるからです。次はJP投信の株主と出資比率です。

  • ゆうちょ銀行:45%
  • 日本郵便:5%
  • 三井住友信託銀行:30%
  • 野村ホールディングス:20%

この投資信託の集合体で投資信託を組成する運用形態を、ファンズ・オブ・ファンズと言います。僕はこの運用形態が大嫌いです。最大の理由は、仕組み上コストがかさむのに、コストの明細が開示されないからです。

トータルコスト計算不能

次は運用報告書からの引用です。

運用報告書にある隠れコストの数値

引用:運用報告書

開示されている隠れコストは監査費用だけです。売買委託手数料、有価証券取引税はゼロですか?4本の適格機関投資家専用ファンドを売買しますが、それらの隠れコストはゼロではないですよね。

JP4資産均等バランスの運用報告書にはトータルコストを計算するのに必要な数値が記載されておらず(そんなことはないだろうと思われた方は、実際に目を通されるといいです)、計算不能です。

リターン比較

この記事では4資産均等型バランスファンド同士で比較します。JP4資産均等バランスの設定日直後を避けた2017年11月6日から2020年7月17日までの比較です。

「なんじゃこりゃー」が初見時の感想です。

ニッセイバランス(4資産均等型)とのリターン比較

次はニッセイバランス(4資産均等型)とJP4資産均等バランスのリターン比較です。

ニッセイバランス(4資産均等型)とJP4資産均等バランスのリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、ニッセイバランス(4資産均等型)ーJP4資産均等バランスです。まず暴れの大きさに驚きます。リターン差がこれだけ暴れるということは、リターン差からコストの推測なんてできないってことです。

つみたて4資産均等バランスとのリターン比較

次はつみたて4資産均等バランスとJP4資産均等バランスのリターン比較です。

つみたて4資産均等バランスとJP4資産均等バランスのリターン比較グラフ

青のラインはつみたて4資産均等バランスーJP4資産均等バランスです。ひどいですね。

でも、おおらかな眼で見れば、トータルコストはニッセイバランス(4資産均等型)、つみたて4資産均等バランスと大きくは変わらないと言えるかもしれません。

ニッセイバランス(4資産均等型)とつみたて4資産均等バランスのリターン比較

次はニッセイバランス(4資産均等型)とつみたて4資産均等バランスのリターン比較です。グラフのスケールは同じです。

ニッセイバランス(4資産均等型)とつみたて4資産均等バランスのリターン比較グラフ

このスケールだとほとんど暴れません。4資産均等型のベンチマークは、対象の4つの資産クラスのベンチマークを均等配分で合成したものです。JP4資産均等バランスのあの値動きは、合成ベンチマークに忠実と言えるでしょうか。僕はそんな気がしません。

ゆうちょ銀行専売

JP4資産均等バランスは、ゆうちょ銀行専売商品です。そうです、あの「不適切投信」というひどいワードをバズらせたサイテーな金融機関です。取扱商品を調べたところ、買ってもいいのは7本程度しかありませんでした。

JP4資産均等バランスはそのうちの1本です。その表の信託報酬はゆうちょ銀行のサイトにある数値を取り出したものですが、JP4資産均等バランスのものは投資している4本のファンドの信託報酬を含まないインチキな数値です。

扱っている商品そのものは良くても、あんなサイテーな金融機関と関わるべきではありません。JP4資産均等バランスを絶対に買ってはいけないのは、ゆうちょ銀行でしか買えないからです。

売れ行きを見て複雑な心境に

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は45億円です。

JP4資産均等バランスの設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

安定した資金流入があります。純資産総額はつみたて4資産均等バランスより多いです。

次はニッセイバランス(4資産均等型)とつみたて4資産均等バランスもプロットしたものです。

ニッセイバランス(4資産均等型)とつみたて4資産均等バランスもプロットしたグラフ

青のラインがニッセイバランス(4資産均等型)、緑のラインがつみたて4資産均等バランスです。ゆうちょ銀行が扱っている商品の中では、JP4資産均等バランスは低コストでまっとうな商品ですが、ゆうちょ銀行と関わること自体が大きなリスクなので、この売れ行きを見て僕は複雑な心境です。

ネット証券でニッセイバランス(4資産均等型)を買うか、他の金融機関の窓口でつみたて4資産均等バランスを買う方がよっぽど安全です。

評価:絶対に買ってはいけません

次の理由から、4資産均等型に投資するとしても、JP4資産均等バランスは絶対に買ってはいけません。

  • 不誠実でサイテーな金融機関、ゆうちょ銀行でしか買えない。
  • 商品の質が悪い。(ベンチマークに忠実と思えない。)

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