国内株式

ニッセイTOPIXの運用コストと評価

スリムシリーズは業界安水準の信託報酬を目指し続けるという売り文句により、圧倒的な人気を獲得している印象が強いです。でも、全商品でそうなれるほど甘くはありません。TOPIXインデックスもそのひとつです。スリム国内株式(TOPIX)より約2年早く登場したニッセイTOPIXは、スリム国内株式(TOPIX)より高い人気を維持して来ました。でも最近の勢いは、スリム国内株式(TOPIX)の方が上です。

ニッセイTOPIX

2015年4月27日に税抜き信託報酬0.290%で設定されました。当時の最安水準でした。TOPIX連動ファンドなら、税抜き信託報酬0.40%でローコストと言われた時代だったので、かなり意欲的な設定と言えました。その後も信託報酬の引き下げに積極的でした。

次は信託報酬引き下げ履歴です。

信託報酬引き下げ履歴表

この姿勢は高く評価できます。

もちろん、ニッセイTOPIXはつみたてNISA適格です。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。スリム国内株式(TOPIX)と比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

隠れコストは安いです。次は隠れコストの明細です。

隠れコストの明細表

もうこれ以上は下げられないぐらいの低水準です。

スリム国内株式(TOPIX)とのリターン比較

ニッセイTOPIXとスリム国内株式(TOPIX)の税抜き信託報酬が0.140%で並んだ、2019年6月27日から、2020年8月14日までで比較します。

ニッセイTOPIXとスリム国内株式(TOPIX)とのリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、ニッセイTOPIXースリム国内株式(TOPIX)です。ほとんど差がありません。株価暴落後に段差ができていますが、あれだけ急激に下落したのでその程度のことは無視しましょう。

eMAXIS TOPIXとのリターン比較

次はeMAXIS TOPIXとのリターン比較です。ニッセイTOPIXの設定直後を避けた、2015年5月15日から2020年8月14日までです。

ニッセイTOPIXとeMAXIS TOPIXとのリターン比較グラフ

eMAXIS TOPIXの税抜き信託報酬は設定来0.40%のままです。青のラインは複利効果で弓なりに曲がっています。

株価暴落時に青のラインが凹んでいるのは正常です。この比較結果から、ニッセイTOPIXの運用に問題視されることはなかったと判断します。

売れ行きは

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は297億円です。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

設定直後から人気を獲得し、安定した資金流入が続いていました。黄色の丸で囲ったところ(2019年秋から2020年初旬)で減少しますが、その後盛り返しています。

高い信託報酬では戦えない

次はeMAXIS TOPIXとの比較です。

eMAXIS TOPIXとニッセイTOPIXの資金流出入額の累計の推移グラフ

緑のラインのeMAXIS TOPIXは2016年春から資金流出傾向が続いています。よりローコストな商品に流れたということでしょう。

最強のライバル登場

ニッセイ外国株式も信託報酬引き下げに積極的で、スリム先進国株式と激しい超ローコスト化競争を続けています。TOPIXインデックスは先進国株式ほどの人気ジャンルではないため、競争もほどほどの感がありますが、ニッセイTOPIXにとってスリム国内株式(TOPIX)は最強のライバルです。

ニッセイTOPIXとスリム国内株式(TOPIX)の資金流出入額の累計の推移グラフ

スリム国内株式(TOPIX)も、設定直後から高い人気を獲得できたわけではありませんでした。この比較結果を見ると、ニッセイTOPIXの人気の高さを実感すると同時に、直近の資金流出入の様子から、今後も安泰とは言えない気がします。

三井住友DCつみたてNISA日本株は別格

次は三井住友DCつみたてNISA日本株が売れ始める直前からを加えたものです。青のラインです。

三井住友DCつみたてNISA日本株が売れ始める直前からを加えたグラフ

かつては確定拠出年金専用でした。普通に買えるようになった頃からを黄色に塗ってありますが、資金流入は安定しており、ニッセイTOPIXを追い抜いてしまいました。

三井住友DCつみたてNISA日本株はiDeCoで多く買われていますが、それは楽天証券とSBI証券のiDeCo口座で採用されたことが大きいはずです。一方、ニッセイTOPIXをiDeCoで扱っている金融機関は見つかりませんでした。

評価:スリム国内株式(TOPIX)とどちらが良いか

人気では、三井住友DCつみたてNISA日本株にかないませんが、三井住友DCつみたてNISA日本株は信託報酬が最安ではありませんし、信託報酬引き下げに積極的でもありません。将来もずっと最安水準が0.140%であるはずはなく、いつか引き下げられるでしょう。それを考えると、ニッセイTOPIXかスリム国内株式(TOPIX)を選びたいです。

TOPIXインデックスのジャンルで生き残れるのが2本までとするなら、現在の上位3商品の中でどれが3位になるのか気になるところです。それを決めるのは受益者の行動です。長期投資を意識すると、生き残れる可能性の高い商品に投資したいものですが、TOPIXインデックスは読みにくいですね。

先進国株式インデックスなら、ニッセイ外国株式とスリム先進国株式の可能性が高いですと言っても、怒られないと思うんですけどね。

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