バランスファンド

SBIグローバルバランスの運用コストと評価

SBIアセットマネジメントが運用しているSBIグローバルバランスは、一見ローコストなバランスファンドに思えます。が、実態は超高コストなアクティブファンドで、しかもパフォーマンスは凡庸です。

SBIグローバルバランス

2018年10月4日に税抜き信託報酬0.19%で設定されました。僕が大嫌いなファンド・オブ・ファンズ方式で、売買する投資信託証券の信託報酬を含めると税込み0.2799%になります。

SBIグローバルバランスはひねりの効いたバランスファンドです。つみたてNISAの指定インデックス投資信託で認められた指数にとらわれることなく投資対象を選択し、投資割合もファンドマネージャーが変更するというアクティブファンドです。そのため、つみたてNISA適格ではありません。(設定後5年が経過しないと、適格申請は不可能です。)

また、iDeCoナビによると、SBI証券のセレクトプランで扱われています。事情は分かりますが、貴重な35本(商品数の上限)のうちの1本に選ぶ価値はないですね。

組成内容

SBIグローバルバランスの基本資産配分比率は株式40%、債券60%ですが、年1回プラスマイナス20%の範囲で変更されます。この判断はファンドマネージャーが行うわけで、こういうのをアクティブファンドと呼びます。これは好みの問題ですが、僕はパッシブ運用を行うインデックスファンドが好きなので、この時点でおすすめできません。

資産配分はこうなっています。この配分比率は時価総額比に近くて好感が持てます。

SBIグローバルバランスの資産配分図

引用:目論見書

債券部分の海外資産は為替ヘッジされます。感覚的には楽天バランス(債券重視型)に近いです。

楽天バランス(債券重視型)の資産配分図

引用:楽天バランスファンド(債券重視型)

SBIグローバルバランスで特徴的なのは、アクティブファンドである点です。目論見書にこう明記されています。

債券及び株式への資産配分比率は年に1回、市況見通しの変化等により、基本資産配分比率に対して±20%の範囲で見直しを行う場合があります。その場合には、各資産クラスの国・地域別投資比率を変更する場合があります。

引用:目論見書

つまり、株式比率は32%から48%の範囲で変更できるということです。

次はSBIグローバルバランスの投資対象と投資信託証券の名称、その比率の一覧表です。比率は2020年6月度の月次レポートから拾いました。

SBIグローバルバランスの投資対象と投資信託証券の名称、その比率の一覧表

現在、日本債券は組み入れていないようです。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。楽天バランス(債券重視型)、(均等型)と比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

SBIグローバルバランスは隠れコストが異様に高いです。楽天バランスの隠れコストが高くて残念とか言うレベルじゃないです。

次は隠れコストの明細です。高い項目を赤字にしています。

隠れコストの明細表

売買委託手数料と保管費用が高いです。その他もびっくりするほど高いです。僕はその他が高いのはやる気のなさを証明していると思っています。

なお、監査費用がゼロってのは納得できないです。

見せてもらおうか、SBIグローバルバランスの実力とやらを

トータルコストが1%を超える、アクティブバランスファンドの実力を見せてもらいましょう。どうせ公平な比較は無理なので、適当に比較対象を見繕いました。SBIグローバルバランスの設定直後を避けた、2018年10月24日から2020年7月31日までの比較です。

赤のラインが比較対象、緑のラインがSBIグローバルバランスです。青のラインはリターン差で、比較対象ーSBIグローバルバランスです。グラフのスケールは同じです。

楽天バランス(債券重視型)とのリターン比較

債券比率はSBIグローバルバランスより少し多いものの、SBIグローバルバランスより高パフォーマンスです。

楽天バランス(債券重視型)とのリターン比較グラフ

これなら楽天バランス(債券重視型)で十分じゃないでしょうか。つみたてNISA適格だし。

楽天バランス(均等型)とのリターン比較

楽天バランス(均等型)の株式比率は50%でその中身はVTなので、SBIグローバルバランスには分が悪いです。

楽天バランス(均等型)とのリターン比較グラフ

わざわざ超高コストなSBIグローバルバランスを選択するまでのことはないです。

スリムバランス(8資産均等型)とのリターン比較

スリムバランス(8資産均等型)は債券比率37.5%だし、債券部分に為替ヘッジはないし、リートを25%含んでいると組成内容は大きく違います。

スリムバランス(8資産均等型)とのリターン比較グラフ

株価暴落後はリートが重荷になってしまいましたが、トータルコスト1%を負担してまでSBIグローバルバランスに投資する価値があるとは思えません。

セゾングローバルバランスとのリターン比較

セゾングローバルバランスは高コストですが、人気は絶大、パフォーマンスは「標準的」で、他のバランスファンドの目標となるものです。

セゾングローバルバランスとのリターン比較グラフ

僕の予想に反してほとんど差がありません。もっと差が開くかと思っていました。

不人気です

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は10.48億円です。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

一定の資金流入がありますが、資金流入額が少ないです。次は楽天バランス(債券重視型)と(均等型)もプロットしたものです。

楽天バランス(債券重視型)と(均等型)もプロットしたグラフ

バランスファンドは激戦区なので、生き残るのは大変です。忘れてはいけないのは、運用会社は売れない投資信託を普通に繰上償還している事実です。特につみたてNISA適格でなければ金融庁に気兼ねする必要がないので、繰上償還リスクが高まります。

SBIグローバルバランスの目論見書には10億口を下回ったら繰上償還できると明記されています。このまま増え続ければいいのですが、この業界、売れるものと売れないものの差が大きい傾向にあります。売れているものから選んだほうが無難です。

SBI証券専売商品?

SBIグローバルバランが買えるのはSBI証券だけです。SBIアセットマネジメントが意図的にそうしたのではないでしょうか。信託報酬に占める、販社の取り分は0.10%あるので、他のネット証券会社が敬遠すると思えないのです。

そうであったとしても、販社を限定するメリットがこの商品にあるとは思えません。

評価:買う価値ありません

トータルコストが1%を超えているだけで、買う価値ありません。SBIグローバルバランスを買っている人のどれぐらいが、それだけ高いコストを負担していることを認識しているでしょうか。それを考えると悲しい気持ちになってしまいます。

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