国内株式

結い2101の運用コストと評価

結い2101(ゆいにいいちまるいち)は独立系投信会社である、鎌倉投信が運用しているアクティブファンドです。他の投信会社と大きく異る「理念」を持っており、それに共感できない人はそもそも結い2101に興味を持たないはずです。

資本主義経済優先で考えると、そんなファンドが長期間に渡って売れるのか?と思ってしまいますが、そこそこ安定した資金流入が続いています。

結い2101

2010年3月29日に税抜き信託報酬1.0%で設定されました。以来、引き下げられていません。運用会社は鎌倉投信で、直販のみです。一般販売はされていません。

結い2101は国内株式に投資するアクティブファンドですが、他のアクティブファンドとは一線を画した、とてもユニークなものです。

引用:目論見書

鎌倉投信の投資哲学、運用理念に共感して投資している受益者も少なくないと思います。いや、共感できない場合、投資を継続するのは困難でしょう。

結い2101は「指定インデックス投資信託以外」でつみたてNISA適格です。

高い現金比率

次は月次報告書からの引用です。

現金比率が45%もあります。このことを嫌う人は、そもそも、結い2101に興味を示さない気がしています。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。

運用報告書から計算したトータルコスト表

隠れコストは納得できる水準です。

リターン比較

結い2101は参考ベンチマークを設定していません。そして、ぶっちゃけパフォーマンスは高くありません。

eMAXIS TOPIXとのリターン比較

手始めにTOPIXと比較します。次は結い2101の設定直後を避けた2010年4月20日から2020年9月4日までの、eMAXIS TOPIXとの比較です。

結い2101とeMAXIS TOPIXのリターン比較グラフ

赤のラインが結い2101です。パフォーマンスは良く言っても互角、TOPIXに劣後する時期もあります。でも変動率がとても小さいです。

次は月次で求めたリスクを年率換算したものです。

月次で求めたリスクを年率換算したグラフ

このリスクの低さは現金比率が高いことと無縁ではないでしょう。

パフォーマンスに関して言うと、2010年からのTOPIXとの比較でこの結果ということは、厳しいですね。

eMAXIS先進国株式とのリターン比較

次はMSCIコクサイとの比較です。比較期間は同じですが、青のラインはeMAXIS先進国株式ー結い2101です。

結い2101とeMAXIS先進国株式のリターン比較グラフ

MSCIコクサイの圧勝です。

eMAXISバランス(8資産均等型)とのリターン比較

次はeMAXISバランス(8資産均等型)の設定直後を避けた、2011年12月20日2020年9月4日までの比較です。青のラインはeMAXISバランス(8資産均等型)ー結い2101です。

結い2101とeMAXISバランス(8資産均等型)のリターン比較グラフ

8資産均等型はパフォーマンスの高いバランスファンドで知られていますが、この比較結果は結い2101に厳しい現実を突き付けています。国内の「いい会社」に投資をして利益を上げるのは簡単なことではないわけです。

Fund of the Yearの順位

結い2101はセゾングローバルバランスと並んで、Fund of the Yearの常連です。結い2101は投票対象になった2010年度から、毎年欠かさず入賞しています。

Fund of the Yearの順位表

根強いファンがいるわけですね。

実は結い2101に投資していました

これは僕自身の昔話です。そういうのはいいやって方は、ここまで飛ばしてください。

たまたま選んだ結い2101

僕がインデックス投資を始めるきっかけになったのは、ある投信ブロガーの記事でした。FOY2013で3位だった結い2101を、良く考えずに選択したのです。でもインデックス投資の開始当初から自分の好みにぴったりの商品なんて選びようがないので、最初はそんなものだと思います。

そうして2014年6月から毎月4万円をNISA口座で積み立てていました。それから42ヶ月後に、考えが変わりました。一旦積み立てを休止後、全額売却することにしました。次はその理由です。(過去記事から発掘しました。)

  • アクティブファンドをやめて、インデックスファンドで統一したくなった。
  • 国内株価は低迷が長期化することがあるので、売却益が見込める時に売却したくなった。
  • 気持ちの離れた投資信託は売却してスッキリしたくなった。

理由の2番目はどのアセットクラスでも起きることなので、言い訳ですね。

次は結い2101の基準価額の変化です。僕が積み立て投資を始めてから売却するまでの期間です。

結い2101の基準価額の変化

すぐに現金化したいわけではなかったので、満足できる売却益が得られるタイミングを待ちました。そして、含み益が40万円を超えた時点で迷わず、躊躇することなく、全額解約の手続きをしたのでした。

結い2101の画面

基準価額19,952円は僕が半年以上待ち続けた水準でした。

積み立て投資の結果

次は僕が結い2101を積み立て投資し、その後積み立てを休止してホールドした期間の積み立てシミュレーションです。実際には毎月5日前後に約定していましたが、シミュレーション用プログラムの都合で毎月初積み立てとなっています。

42ヶ月間ひたすら積み立てし、その後積み立てを休止した様子が灰色の元本ラインから分かります。

結い2101の積み立てシミュレーション

元本はぴったり同じ、評価額は3千円ほど違っています。(約定日が違うためです。)最後の半年ちょっとは我慢でしたが、利益率24.4%は悪くないと思いました。

売れ行きは

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は442億円です。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

パフォーマンスはせいぜいTOPIXと互角、MSCIコクサイや8資産均等型にも劣る、でも運用コストは1.1%を超えていることを考えると、この資金流入は不思議です。きっと受益者の属性が違うのだと想像します。

評価

パフォーマンスを考えれば、気に入った資産クラスに投資するインデックスファンドを検討した方がいいです。つまり、求めるものが高いリターンなら、結い2101は選択肢になりません。

結い2101は、目論見書の最初の方のページに出てくる、おおよそ他の商品の目論見書ではありえない内容に共感できる人のための商品だと思います。リターンはそこそこでいいから、「いい会社」を応援したい、そういう考えになれないと長期間に渡って投資できないでしょう。

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