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iFree NEXT日本小型株インデックスの運用コストと評価

iFree NEXT日本小型株インデックスは、名前はアクティブファンドっぽいですが、実はインデックスファンドです。ベンチマークはTOPIX Smallです。この指数を採用したインデックスファンドを僕は他に知りません。検索すると、暗い過去を持つETFが見つかりました。もちろん大和証券投資信託委託は、この指数がマイナーであることを分かった上で、iFree NEXT日本小型株インデックスを設定したはずですが、現状まったく売れていません。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しました。

TOPIX Small指数とは

僕はこの記事を書くまでこの指数について調べたことはありませんでした。次はiFree NEXT日本小型株インデックスの目論見書にある説明です。

TOPIXの構成銘柄を一定の基準で規模ごとに細分化した浮動株時価総額加重型株価指数の一つです。TOPIX Smallは、東京証券取引所の市場第一部に上場する内国普通株式全銘柄の中から、TOPIX500構成銘柄を除いた全銘柄から構成される指数のことをいい、1998年4月1日を1000ポイントとして算出しています。

引用:目論見書

この説明はわかりにくいです。分解するとこうなります。

  • TOPIX SmallはTOPIXからTOPIX500を除いたものである。
  • TOPIXとは東証一部に上場している全銘柄を対象とした株価指数である。
  • TOPIX500とはTOPIX組み入れ銘柄のうち、特に時価総額と流動性が高い500社で構成される株価指数である。

ということで、TOPIXから時価総額と流動性が高い500社を除いた全銘柄で構成される指数となります。なんか王道ではない気がしますね。

なお、TOPIX系指数はたくさんありますが、つみたてNISAの指定インデックスとして認められているのは「TOPIX」だけです。よって、iFree NEXT日本小型株インデックスはつみたてNISA適格ではありません。

上場インデックスファンドTOPIX Small日本小型株(1318)

日興アセットマネジメントが2008年3月24日に上場した「上場インデックスファンドTOPIX Small日本小型株(1318)」は、2015年7月8日に繰上償還されました。わずか7年3ヶ月の短命で終わったわけです。繰上償還したということは、よほど不人気だったということでしょう。

不人気だった理由が指数にあったのか、国内株式の状況にあったのかは分かりません。でもその不幸な歴史を乗り越えて設定されたiFree NEXT日本小型株インデックスには、次のどちらかがあったのだと想像します。

  • iFree NEXTシリーズの1商品として売れるはずだ。
  • TOPIX Small指数に投資したい受益者のニーズに応えたい。

受益者にとって、手頃なコストでニッチな指数に気軽に投資できる商品は、ありがたい存在と言えます。

iFree NEXT日本小型株インデックス

2018年10月19日に設定されました。税抜き信託報酬は0.40%と少し高めですが、これは指数がニッチである、この指数に投資できる選択肢が他にないことを考えると、十分許容範囲だと思われます。資本主義社会ですから、需要と供給のバランスを考えた値付けがされて当たり前です。

トータルコスト

次は運用報告書から計算したトータルコストです。

iFree NEXT日本小型株インデックスとスリムTOPIXのトータルコスト比較表

隠れコストはスリムTOPIXの倍近いですが、許容範囲でしょう。信託報酬が支配的ですが、トータルコストを比較すると、iFree NEXT日本小型株インデックスは高いと思ってしまいます。その高いコストに見合うリターンが期待できるかどうか、ですね。

なお、iFree NEXT日本小型株インデックスは現物株運用です。

iFree NEXT日本小型株インデックスとスリムTOPIXのリターン比較

次はiFree NEXT日本小型株インデックスの設定直後を避けた、2018年11月1日から2020年10月30日までの、スリムTOPIXとのリターン比較です。

iFree NEXT日本小型株インデックスとスリムTOPIXのリターン比較グラフ

赤のラインがスリムTOPIX、緑のラインがiFree NEXT NASDAQ100です。青のラインはリターン差で、スリムTOPIXーiFree NEXT日本小型株インデックスです。

比較期間の最初で大きな差が生まれていますが、これは世界同時株安のクリスマスの急落(俗にブラッククリスマスと呼ばれます)での下落率が違っていたためです。

次は2019年年初からの比較結果です。

この様子だと互角で、どちらが有利ということではないですね。現状は、TOPIXで十分と言っていいでしょう。でも将来、小型株が大きく成長する可能性もあるので、何を期待するかによって、投資判断が分かれるでしょう。

全く売れていません

iFree NEXT日本小型株インデックスの純資産総額は4.95億円ですが、設定日に5億円ありました。この5億円は運用側の初期投資だと思われます。

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。初期投資(と思われる)5億円を含んでいます。ほとんど売買されてません。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

これは厳しいですね。

評価:日本の小型株の未来に賭けるとしても繰上償還が怖い

現在のパフォーマンスはTOPIXと大差ありませんが、将来小型株は大きなリターンをもたらしてくれるかも知れません。それを期待して投資するのもいいと思いますが、現在極端に不人気なため、このままだと繰上償還リスクが怖いです。目論見書には、受益者権数が30億口を切ったら繰上償還することがあると書かれています。つまり、純資産総額が30億円程度はないと、繰上償還のリスクが高いということです。

繰上償還は、身近な問題です。ナメてはいけません。

日本の小型株の未来に賭ける気になれない場合は、普通のTOPIXで十分でしょう。その場合はスリム国内株式(TOPIX)がおすすめです。

なお、僕は自分の存命中に国内株式への投資が報われることはないと思っているので、iFree NEXT日本小型株インデックスを買うことはありません。

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