自身の寿命に限りがあるインデックス投資家のみなさん、インデックス投資の出口戦略を考えていますか?
世の中には死ぬまでリスクの高いポートフォリオを維持するという人もいるようですが、僕のメンタルはそこまで強靭ではありません。資産形成期が終わり、資産を取り崩しながら生活するようになったら、ポートフォリオのリスクを大幅に減らしたいです。そのためにスリム先進国株式から債券へのシフトを検討中です。
この記事で取り上げるのはインデックスファンドですが、論外レベルでの落選です。
更新情報
参照しているデータを最新版に更新しています。
ステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)
ステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)は「ブルームバーグ・バークレイズ米国社債(1-10年)インデックス」をベンチマークにしています。投資適格社債を投資対象にしており、ジャンク債に投資するハイ・イールド系ではありません。
2011年2月10日に設定されました。税抜き信託報酬は0.64%です。債券インデックスとは思えない高さですね。さらに残念なことに、毎月分配型です。インデックス投資の出口戦略で使う場合であっても、毎月分配型よりも年1回の決算で、分配を抑制してくれた方が都合が良いです。
なお、このインデックスファンドには為替ヘッジなし版はありません。
ステートストリート米国社債インデックス(ヘッジあり)とのリターン比較
ステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)とベンチマークが同じで、信託報酬を下げ、年1回決算型にしたのが、ステートストリート米国社債インデックス(ヘッジあり)です。
次は米国社債インデックス(ヘッジあり)とUSボンドオープン(ヘッジあり)の比較です。米国社債インデックス(ヘッジあり)の設定直後を避けた2017年2月10日から2022年5月20日までです。
赤のラインが米国社債インデックス、緑のラインがUSボンドオープンです。青のラインはリターン差で、米国社債インデックスーUSボンドオープンです。マザーファンドが同じで、運用コストと分配の有無だけが違うので、見事な直線です。
次は2018年の12ヶ月間を切り出したものです。
青のラインが階段状なのは、USボンドオープンが毎月分配金を出しているためです。階段部分を除いたところの傾きは、運用コスト差を示しています。
iシェアーズ米国債7-10年ETF(ヘッジあり)とのリターン比較
次はステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)とiシェアーズ米国債7-10年ETF(ヘッジあり)の比較です。比較期間は同じです。どちらも分配金を無視しています。
赤のラインがUSボンドオープン(ヘッジあり)、緑のラインがiシェアーズ米国債7-10年ETF(ヘッジあり)です。コロナショックによる株価暴落前は互角でした。たまたまかも知れませんが、株価暴落時の値動きはiシェアーズ米国債7-10年ETF(ヘッジあり)の方が好ましかったです。
直近ではどちらも金利上昇に伴い暴落しています。
不人気です
次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は1.32億円しかありません。
途中で15億円程度の資金流入がありましたが、その後3回どーんと減っています。このグラフを見る限り人気があるとは言えませんし、繰上償還のリスクが高いと思った方がいいでしょう。
評価:論外です
ダメな債券インデックスファンドの見本ですね。設定されたのが2011年だからというのもあるとは思いますが、条件悪すぎです。買う価値ありません。同じベンチマークに連動する、ステートストリート米国社債インデックス(ヘッジあり)の方が圧倒的に有利です。