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【出口戦略】先進国債券(ヘッジあり)インデックスファンドもダメです

僕は債券不要論者で、リスク資産は株式100%で良いと考えています。そして複数の理由からスリム先進国株式に集中投資しています。が、それを死ぬまで続けることはできないと分かっているので、出口戦略のための債券について勉強中です。

先進国債券インデックスファンドはヘッジ無しだと変動率(ボラティリティ)が高すぎて僕の目的にあいませんが、ヘッジありだと可能性がありそうでした。が、近年の債券金利上昇と為替ヘッジコストの増加により、出口戦略には不向きと判断を変えました。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。また、結論を変更しました。

先進国債券インデックス

先進国債券インデックスでは為替の影響を低減してくれるヘッジありと、ヘッジ無しの両方を提供している証券会社が少なくありません。でも同じ時期に同時に設定されたものは少ないです。

日興アセットマネジメントの「インデックスファンド海外債券」はヘッジありと無しの両方が2001年10月に設定されました。21年分の過去データがあるので比較に最適です。

ベンチマークは「FTSE世界国債インデックス(除く日本 )」のヘッジあり無しです。このベンチマークを採用している商品にはスリム先進国債券、ニッセイ外国債券、たわら先進国債券、iFree 先進国債券などがあります。でもヘッジありを提供しているものは少なく、コストを考慮すると選択肢は限られます。

為替ヘッジの効果

為替ヘッジ効果を確認したことがります。その時の結論はこうでした。

僕はこの比較結果から、為替ヘッジが絶対必要とは思いませんでした。でもリスク(変動率)を減少させる効果があり、ヘッジ無しと比べて明らかにパフォーマンスが劣るわけでもないので、為替ヘッジはあっても良いと思いました。でもどっちのリターンが高くなるかは時期によって変わります。運次第です。

が、リスクの高いスリム先進国株式への集中投資からリスクを減らしてリターンを狙わない資産運用に切り替える場合は見方が変わります。

次はインデックスファンド海外債券の設定来のリターン比較です。右端は2023年2月24日、縦軸は対数です。

インデックスファンド海外債券の設定来のリターン比較グラフ

赤のラインがヘッジ無し、緑のラインがヘッジありです。ヘッジ無しは明らかに僕の目的にあいません。変動率が高すぎます。

ヘッジありはこのスケールだと変動率が小さくて検討の価値ありと思っていましたが、近年大きく下落しており、ヘッジありもダメだなと思うようになりました。

インデックスファンド海外債券(ヘッジあり)

ヘッジありだけをプロットしました。縦軸はリニアです。

インデックスファンド海外債券(ヘッジあり)のリターンの推移グラフ

過去21年かけて変動しながらも上昇してきたのに、2022年に暴落してリターンの多くを失いました。泣けますね。

為替ヘッジありの先進国債券インデックス

為替ヘッジありの先進国債券インデックスには(時代的に)高コストなものが多いです。次は税抜き信託報酬です。(DC専用商品は除いています。)

  • インデックスファンド海外債券:0.67%
  • eMAXIS先進国債券インデックス:0.60%
  • Funds-i 外国債券:0.55%
  • Smart-i 先進国債券インデックス:0.17%
  • たわら先進国債券:0.20%
  • SMTグローバル債券インデックス:0.50%

太字にしたのは数世代前の水準なので論外です。最安はSmart-i 先進国債券インデックスの0.17%です。売却時信託財産留保額もありません。

なお残念ながら、スリムシリーズには為替ヘッジありの先進国債券インデックスはありません。

Smart-i 先進国債券インデックスは僕にとって救世主になるかもと思いましたが、運用に不安なところがあり、投資するならたわら先進国債券(ヘッジあり)一択かなと思っていました。

評価:出口戦略に不向きです

先進国債券(ヘッジあり)インデックスファンドは、僕がインデックス投資の出口戦略として求めている対象として有望だと思っていましたが、それは甘い考えでした。インデックス投資のリスクを下げるための出口戦略なのに、実はリスクが高いことが分かったので判断を変更しました。先進国債券(ヘッジあり)インデックスファンドは出口戦略に不向きです。

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