国内株式

TOPIX(東証株価指数)のパフォーマンスと評価

TOPIX(東証株価指数)は国内株式の代表的な株価指数です。東証市場第一部に上場する国内普通株式全銘柄を対象としています。バランスファンドの国内株式部分はたいていTOPIXなので、そうとは意識しないでTOPIXに投資している人も多いはずです。

TOPIXのパフォーマンスを35年前から振り返るときっとがっかりすると思います。でもインデックス投資が報われるかどうかは、自分の投資可能期間にどれだけ基準価額が上昇できるかにかかっています。

TOPIXの1985年からの推移

TOPIXは1989年末に史上最高値となる2884.80ポイントを記録しましたが、その後長期間低迷しています。次は1985年から現在までのTOPIX指数の推移です。

1985年から現在までのTOPIX指数の推移

出典:TOPXチャートを加工

赤の矢印が史上最高値、緑の丸で囲ったのがリーマンショック、黄色の丸で囲ったのがチャイナショックです。

もう27年間ほど史上最高値の62%以下(青の水平線の水準)で低迷しています。かなり幅のあるボックス相場にいるようなものです。

インデックス投資が報われるためには変動しても右肩上がりで成長してもらう必要がありますが、現在のTOPIXはそうではありません。このまま、右肩上がりの成長傾向に変われないと、また次の暴落で大きく下落し、また青の水平線の水準以下に押し込められてしまいかねません。

TOPIXは青の水平線の水準を超えて上昇できるように変わらない限り、長期投資を基本とするインデックス投資では利益を得られません。少なくとも、自分が投資を始めてからの平均取得価額よりも株価が上昇しない限り、利益を得ることは不可能です。

逆に、TOPIXが史上最高値の62%以下の水準で推移していることは重要ではありません。問題は自分の投資可能期間で株価上昇が期待できるかどうかです。でも未来を正確に予見するのは不可能です。

そこで、過去のリターン実績からTOPIXの実力がどうだったかを学びます。

MSCIコクサイとTOPIXのパフォーマンス比較

MSCIコクサイは先進国株式を代表する指数です。日本は含まれていませんので、TOPIXとの比較だと、国内株式と日本を除く先進国株式の比較になります。

2002年年初から比較できる、日興アセットマネジメントのインデックスファンドの基準価額データを使います。

MSCIコクサイとTOPIXのリターン比較グラフ

赤のラインがMSCIコクサイ、緑のラインがTOPIXです。青のラインはリターン差で、MSCIコクサイーTOPIXです。グラフをパッと見た印象は「大差ないじゃないか」ですが、この比較期間の利益率は139%と92%と大きな差があります。

次はTOPIXだけをプロットしたものです。

TOPIXだけをプロットしたグラフ

リーマンショックの前に、緑の丸で囲ったあたりで買うと、黄色で塗った期間ずっと含み損だったことを嘆く記述を目にしたこともあるでしょう。確かにそれは事実ですが、MSCIコクサイも似たようなものでした。

MSCIコクサイだけをプロットしたグラフ

リーマンショックの暴落から復活するのはMSCIコクサイの方が早かったです。

時期によって変わります

MSCIコクサイとTOPIXのパフォーマンス比較も、時期によって有利不利が変わります。切り出す期間によってはびっくりするぐらい印象が変わるものです。未来は過去の繰り返しではないので、過去にとらわれすぎるのも良くないですが、いい時もあれば悪い時もあることを知るのは有益です。

グラフの赤のラインはMSCIコクサイ、緑のラインはTOPIXです。青のラインはMSCIコクサイーTOPIXで、プラス圏内を推移していればMSCIコクサイが有利ということです。

2002年から2009年

次は2002年年初から2009年末までの比較です。

2002年年初から2009年末までの比較グラフ

ほぼ全期間でTOPIXの方がリターンが高いです。

2010年から2020年

次は2010年年初から2020年7月末までの比較です。

2010年年初から2020年7月末までの比較グラフ

MSCIコクサイの圧勝です。TOPIXはリーマンショックからの戻りが悪いです。

2013年から2020年

次は2013年年初から2020年7月末までの比較です。アベノミクスが始まった時期からです。

2013年年初から2020年7月末までの比較グラフ

2017年までは互角でしたが、その後差が開きました。

2017年から2020年

次は2017年年初から2020年7月末までの比較です。

2017年年初から2020年7月末までの比較グラフ

2018年後半から差が開くようになりました。特に2018年末のブラッククリスマスで付けた底値からの回復力の悪さは情けないです。他の地域の株価下落につられて下落するものの、他の地域が株価を上げても国内株式は上げられないことが多かった印象です。でも国内株式に目立った悪いことは起きていないので、どうしてこのような結果になるのか理解できません。

評価

パフォーマンスの高い資産クラスが時代によって入れ替わることは、歴史が証明しています。TOPIXは現在不調ですが、少なくとも先進国株式には(米国株式にはもっと)パフォーマンスで劣後していますが、未来もずっとそうとは限りません。

インデックス投資家がアセットアロケーションに国内株式(TOPIX)を含める場合、それが将来リターンをもらたしてくれると考えるからでしょう。世界分散投資の方が推奨されているから、という理由でそうしている人もいるでしょうが、その背景にあるのは「未来は誰にも分からない」です。TOPIXも近い将来大きな利益をもたらしてくれるかも知れないのです。

僕は自分の投資可能期間に、国内株式への投資が報われる気がしないので、投資していません。これは僕の好みによるところが大きいです。僕はスリム先進国株式に集中投資していますが、たとえ10年から20年位内にTOPIXが十分なリターンを上げたとしても、国内株式をアセットアロケーションに含めなかったことを後悔しないつもりです。

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