インデックス投資

コロナショックによる暴落でも含み益だった積立年数を調べました

2020年2月21日に始まったコロナショックによる株価暴落では、資産クラスによっては3割超下落しました。その後急速に回復しているものが多いですが、一時的とは言え、暴落で含み損になって精神的ダメージを受けた人も多いことでしょう。

ところが、古くからインデックス投資を始め、かつ、生き残っている(=市場から退場していない)人の中には、暴落の底でもまだ余裕でプラスだと主張する方がいました。

では、何年前から積立投資を継続していたら、コロナショックによる株価暴落でも含み益を維持できたか、実際の基準価額データを使って調べました。

普通の積立シミュレーション

次はeMAXIS先進国株式の積立シミュレーションです。2010年から毎月初積立投資を継続していた場合、暴落が底を打った2020年2月25日でも利益率は41%もあります。

eMAXIS先進国株式の積立シミュレーション、2010年から

同じeMAXIS先進国株式でも、2017年から積立投資をしていた場合は、マイナス12%です。

eMAXIS先進国株式の積立シミュレーション、2017年から

これは普通の積立シミュレーションですが、この方法だと何年前から積立投資を継続していたら、株価暴落の底でも含み益だったのか調べるのが大変です。そこで、この調査目的にあったシミュレーション方法を採用しました。

普通でない積立シミュレーション

  • ある年の1月から、毎月初に積立投資を行います。
  • 2020年3月25日の、税引前利益率をグラフにプロットします。
  • 1ヶ月ずつ積立開始月をずらし、2019年4月まで続けます。
  • いつから積立投資を開始していたら、含み損にならないかの年月を、ここでは「損益分岐点」と表現します。

グラフの見方

青のラインは2020年3月25日の税引前利益率です。古くから積立投資をしている方が利益率が高くなるため、青のラインの傾向は右肩下がりです。

グラフの見方を説明する図

このグラフの場合、黄色で塗った期間に積立投資を開始していれば、含み益でした。赤の矢印の位置がこの記事における「損益分岐点」です。

主な資産クラスに投資する商品

eMAXISシリーズにある場合はそこから選択、ない場合は適切と思う商品を選択しました。明記がない場合、2010年年初から開始しています。

eMAXIS先進国株式

eMAXIS先進国株式

損益分岐点は2013年11月です。

eMAXIS TOPIX

eMAXIS TOPIX

損益分岐点は2014年1月です。

eMAXIS日経225

eMAXIS日経225

損益分岐点は2016年2月です。

日興インデックスファンド海外新興国株式

eMAXIS新興国株式では設定来、積立投資をしていてもプラスになれませんでした。次はもう少し古くから運用されている、日興インデックスファンド海外新興国株式での結果です。2008年4月からです。

日興インデックスファンド海外新興国株式

損益分岐点は2009年5月です。

eMAXIS全世界株式

名前は全世界株式ですが、いわゆる「除く日本」です。2011年年初からです。

eMAXIS全世界株式

損益分岐点は2013年7月です。

eMAXIS先進国債券

eMAXIS先進国債券

1年以上前から積立投資していたら、プラスでした。

eMAXIS国内債券

このグラフ、縦軸のスケールが他とずいぶん違います。

eMAXIS国内債券

損益分岐点は2018年2月です。

eMAXIS新興国債券

2010年9月に設定されました。

eMAXIS新興国債券

2010年11月から積立投資していてもマイナスでした。がっかりですね。

eMAXIS先進国リート

eMAXIS先進国リート

損益分岐点は2011年4月です。

eMAXIS国内リート

eMAXIS国内リート

損益分岐点は2014年8月です。

SMTAMダウ・ジョーンズインデックス

NYダウ連動商品です。

SMTAMダウ・ジョーンズインデックス

損益分岐点は2015年3月です。

人気商品

人気のバランスファンドやアクティブファンドから選びました。

eMAXISバランス(8資産均等型)

eMAXISバランス(8資産均等型)

損益分岐点は2013年4月です。

セゾングローバルバランス

セゾングローバルバランス

損益分岐点は2014年1月です。

世界経済インデックス

世界経済インデックス

損益分岐点は2013年9月です。

セゾン資産形成の達人ファンド

セゾン資産形成の達人ファンド

損益分岐点は2013年12月です。

ひふみ投信

ひふみ投信

損益分岐点は2016年1月です。

あの人気インデックスファンドが10年前にあったら

もし楽天全世界株式、楽天全米株式、スリム米国株式(S&P500)、SBIバンガードS&P500が10年前にあったらという妄想も、シミュレーションなら可能です。該当するETFのトータルリターンを使いました。運用コストを増量していませんが、大きくは外れていないと思います。

楽天全世界株式

楽天全世界株式

損益分岐点は2013年8月です。

楽天全米株式

楽天全米株式

損益分岐点は2015年10月です。楽天全世界株式(VT)より2年余裕があります。

スリム米国株式(S&P500)、SBIバンガードS&P500

スリム米国株式(S&P500)、SBIバンガードS&P500

損益分岐点は2016年4月です。

結論:びっくりするほど昔ではない

一覧表にしました。損益分岐点でソートしています。投資対象で大きく変わりますが、びっくりするほど昔からではありません。

結果の一覧表

投資する資産クラス、経済状況、暴落時の下落率に大きく依存しますが、多分、7、8年毎月積み立てを継続できれば、コロナショック程度の株価暴落でも含み益を維持できるでしょう。その間に小規模な下落、株価調整を経験して、いろんな耐性が身についていると期待できますから、さらに暴落を乗り越えやすくなるはずです。

補足:先進国債券と新興国債券

先進国債券と新興国債券では極端な違いがありました。それはリターンの推移を見ると納得できます。

先進国債券と新興国債券のリターンの推移グラフ

赤のラインが先進国債券、緑のラインが新興国債券です。どちらも2015年以降ボックス相場で、リターンを生み出せないでいます。でもコロナショックによる株価暴落時に、先進国債券は下落率が小さかったのに対し、新興国債券は大きく下落しました。(赤の矢印の位置)

おすすめの関連記事

-インデックス投資

© 2020 河童のインデックス投資 Powered by STINGER