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株式に完全逆相関の債券を混ぜたらどうなるか調べました

株式100%ではなくて債券を混ぜると良いという考えの根拠となっているのは、株式と債券にはある程度の逆相関性があるためだと理解しています。それによりリスク(ボラティリティ、変動率)を低下させるとか、結果的にシャープレシオを改善するとか、暴落時の下落幅を株式100%の場合よりも小さくできるとかを、債券を混ぜるメリットにしていると思います。

でも実在する商品のデータを使ってシミュレーションした結果によると、債券を混ぜることでリターンが改善する効果はあっても限定的で、長期間で見るとリターンの劣化が大きかったです。そのため、株式100%の高いリスクに耐えられるなら、債券を混ぜる意味はないと考えています。

では、株式に完全に逆相関の債券を混ぜたらどうなるでしょうか。調べました。

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記事内容を刷新しました。

完全に逆相関の債券を混ぜたら

現実の債券は株式と完全な逆相関性を持ちません。どれだけの逆相関性があるかは投資対象によって、また、経済環境によって変わります。では仮に株式に完全逆相関の債券を混ぜたらどうなるでしょうか。

次はeMAXIS先進国株式と、その基準価額データから生成した、完全に逆相関のデータをプロットしたものです。

eMAXIS先進国株式と、その基準価額データから生成した、完全に逆相関のデータをプロットしたグラフ

赤のラインがeMAXIS先進国株式、緑のラインがそれと完全に逆相関のものです。この2つを50:50で混ぜるとリターンはフラットになります。

この記事では完全に逆相関のものを「債券」として扱います。

株式と債券を80:20で混ぜると

先進国株式と債券を80:20で合成して、年1回リバランスしました。次は先進国株式と、80:20で債券を混ぜたものの2017年年初からのリターン比較です。

先進国株式と、80:20で債券を混ぜたものの2017年年初からのリターン比較グラフ

赤のラインが先進国株式、緑のラインが先進国株式+債券です。青のラインはリターン差で、先進国株式ー先進国株式+債券です。

先進国株式が上昇する時は、債券は下落するため、混ぜた結果は先進国株式の足を引っ張る形でリターンを劣化させます。先進国株式が下落する時はその逆の作用がありますが、上昇している期間の方が長いため、長期間で見ると混ぜない方が有利です。

次は2018年年初からの比較です。

先進国株式と、80:20で債券を混ぜたものの2018年年初からのリターン比較グラフ

しばらく互角で推移しますが、先進国株式の上昇が続くと差が開いてしまう様子が繰り返されます。

これで理屈は分かって頂けたと思います。

リスクとシャープレシオ

逆相関のものを混ぜると変動率が下がるため、計算式で求められるリスクは下がります。

月次で求めたリスクを年率換算したものの比較グラフ

月次で計算するシャープレシオは、リスクの低下に伴って上昇します。

シャープレシオの比較グラフ

これは机上の空論か?

はい。その通りです。株式と完全に逆相関な債券など存在しないからです。だからこの比較は意味がないとするのも良いし、逆相関のものを混ぜる意味について何か知見を得るのも良いです。どうとらえるかはみなさん次第です。

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