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eMAXIS日経225の運用コストと評価

ネット証券を利用できる人にとって、eMAXIS日経225は過去の商品であり、これから投資する対象にはなりえません。でもeMAXISシリーズがなければ、スリムシリーズの誕生もなかったでしょうし、販社の意向を確認することなく三菱UFJ国際投信の判断だけで信託報酬を引き下げられる仕組みも実現されなかったでしょう。

eMAXIS日経225

2009年10月28日に税抜き信託報酬0.40%で設定されました。eMAXISシリーズはどれも、設定来信託報酬を引き下げていません。

2016年11月に登場したニッセイ日経平均以降、ローコスト化競争が激化します。2017年8月には0.17%まで下がります。そしてeMAXISシリーズを値下げしなかったことで批判が多かったスリムシリーズでは、2018年2月に0.159%でスリム国内株式(日経平均)が設定されました。コスト意識があってネット証券が利用できるなら、eMAXIS日経225よりスリム国内株式(日経平均)です。

eMAXIS日経225はノーロードで解約時信託財産留保額はなく、つみたてNISA適格です。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。スリム国内株式(日経平均)と比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

隠れコストは小さく、支配的なのは信託報酬です。マザーファンドは同じだし、負うリスクも同じなので、低コストな方がいいですよね。

リターン比較

ニッセイ日経平均との比較

次はニッセイ日経平均の設定直後を避けた2016年12月10日から2021年5月21日までの、eMAXIS日経225Xとの比較です。

ニッセイ日経平均とeMAXIS日経225のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差でニッセイ日経平均ーeMAXIS日経225す。複利効果で弓なりに曲がっています。コロナショックによる株価暴落時に凹んでいるのは正常です。

スリム国内株式(日経平均)との比較

次はスリム国内株式(日経平均)の税抜き信託報酬が0.140%に引き下げられた2019年5月14日から2021年5月21日までの、eMAXIS日経225との比較です。

スリム国内株式(日経平均)とeMAXIS日経225のリターン比較グラフ

青のラインはスリム国内株式(日経平均)ーeMAXIS日経225です。マザーファンドが同じなので青のラインの形状がきれいです。

スリム国内株式(日経平均)のトータルコストは計算上、eMAXIS日経225より0.28%程度安いです。次はスリム国内株式(日経平均)の運用コストを年率0.28%ポイント増量したものとの比較です。

スリム国内株式(日経平均)の運用コストを年率0.28%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインは真っ平らになりました。しっかり信託報酬差(正しくはトータルコスト差)だけのリターン差が生まれているということです。

短期売買のおもちゃにされています

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は357億円です。

高コストとなった2018年以降も買われていますが、明らかに短期売買のおもちゃにされています。

次はローコスト商品で良く売れているたわら日経225と、意外なことにあまり売れていないスリム国内株式(日経平均)もプロットしたものです。

たわら日経225とスリム国内株式(日経平均)もプロットしたグラフ

緑のラインがたわら日経225、青のラインがスリム国内株式(日経平均)です。eMAXIS日経225ほどでないものの、ラインの形状が汚いのは、短期売買する受益者が一定数いるためです。

ローコストな選択肢がたくさんある現在でも、高コストなeMAXIS日経225は買われているわけですが、短期売買するのだったら高コスト商品でやってて欲しいと思ってしまいます。

評価:過去の商品です

eMAXIS日経225は高コストで過去の商品ですが、その純資産総額は圧倒的にローコストなスリム国内株式(日経平均)より多いです。1.7倍程度もあります。いや、スリム国内株式(日経平均)があまり売れていと言った方がいいですね。

eMAXIS日経225は短期売買のおもちゃにされています。日経平均連動インデックスはその傾向が強いですが、資産形成を目的とした長期投資家は、別のよりローコストな選択肢の方がいいです。そして、現在eMAXIS日経225で短期売買を楽しんでいる人は、他のローコスト商品を考えないでください。

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