インデックス投資

eMAXIS Neo自動運転の運用コストと評価

eMAXIS Neo自動運転は、自動運転関連企業への投資に特化したインデックスファンドです。個別株を自分で売買する高いリスクを取ることなく、投資信託として手軽に投資できます。

eMAXIS Neo自動運転は最近、あの絶好調のNASDAQ100指数をブッチギリで凌駕しています。その高いパフォーマンスを追いかけるように、人気沸騰中です。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。

eMAXIS Neo自動運転

2019年5月28日に税抜き信託報酬0.72%で設定されました。eMAXIS Neoシリーズ第三弾の3商品のうちの1本です。S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexに連動するインデックスファンドで、日本を含む世界各国の自動運転関連企業に投資します。信託報酬はちょっと高めですが、現物株運用でノーロード、解約時信託財産留保額はゼロ、信託期間無期限と期待通りの組成です。

ベンチマークであるS&P Kensho Autonomous Vehicles Indexは、つみたてNISAの指定インデックスではないので、eMAXIS Neo自動運転はつみたてNISA適格ではありません。

S&P Kensho Autonomous Vehicles Index

テーマ型ファンドの場合、投資対象をどう選択するかがキモになります。S&P Kensho Autonomous Vehicles IndexはKensho社がAIを活用して作成しています。

S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexの説明文

引用:目論見書

現在28銘柄に投資しており、その約50%が米国企業です。"Modified equal weighted"であり、均等配分だと1銘柄3.6%程度になりますが、投資割合6.4%からの傾斜となっています。

また、こちらの資料によると、2021年6月に銘柄入れ替えを含み定期リバランスが実施され、S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexの8銘柄が追加され、1銘柄が除外されました。

次はeMAXIS Neo自動運転の組み入れ上位10銘柄です。全体の約47%を占めます。1位、2位、4位は中国企業ですね。

eMAXIS Neo自動運転の組み入れ上位10銘柄と比率表

投資対象銘柄のS&P500種指数における順位と、NASDAQ100指数における順位も載せています。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。eMAXIS Neo遺伝子工学、eMAXIS Neoロボットと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

eMAXIS Neo自動運転は隠れコストが(eMAXIS Neoシリーズの中でも)高いです。

次は隠れコストの明細です。高さが目立つ項目を赤字にしています。

隠れコストの明細表

保管費用が高いです。

トータルコストは1.16%と高いですが、自動運転という尖ったテーマに投資して、期待通りのパフォーマンスが得られるなら気にならない水準でしょう。ええ、現在の受益者は気にしちゃいないと思いますよ。

リターン比較

ベンチマークとの比較

こちらでS&P Kensho  Autonomous Vehicles Indexのデータがダウンロードできます。次はそのベンチマーク(トータルリターン)を円換算したものと、eMAXIS Neo自動運転のリターン比較です。eMAXIS Neo自動運転の設定直後を避けた2019年6月17日から2021年6月30日までです。

ベンチマークとeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

青のラインはベンチマークーeMAXIS Neo自動運転です。期待通り右肩上がりの直線ですが、後半の角度が急過ぎます。また2021年2月以降の変動が極端に大きい時期は不自然なリターン差になっています。

なお巨大なトゲがありますが、それは基準価額の計算間違いによるものです。

次はベンチマークの運用コストを年率1.2%ポイント増量したものとの比較です。

運用コストを年率1.2%ポイント増量したものとの比較グラフベンチマークの運用コストを年率1.2%ポイント増量したものとの比較グラフ

前半は適量ですが、後半は増量不足です。でも直近はほぼ適量に見えます。

おそらく、2020年6月以降何らかの理由によりeMAXIS Neo自動運転の運用コストが増えたか、リターンを劣化させる要因が発生したのだと推測します。

スリム米国株式(S&P500)との比較

テーマ型ファンドに投資するのですから、S&P500種指数には負けたくないところでしょう。次は2019年6月17日から2021年7月30日までの、スリム米国株式(S&P500)との比較です。

スリム米国株式(S&P500)とeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

2021年1月までは赤のラインのeMAXIS Neo自動運転の圧勝でした。が、2月以降は互角で推移しています。

この比較期間の利益率は221%です。コロナショック前から投資していた人は笑いが止まらないでしょうね。

ベンチマークとVOOトータルリターンの比較

S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexのデータは2016年6月27日に作成開始されました。せっかくですからS&P500種指数を代表するVOOトータルリターンと比較しました。2021年6月30日までです。

ベンチマークとVOOトータルリターンの比較グラフ

赤のラインのベンチマークは時々S&P500との差を広げて来ました。互角の時もありましたが、S&P500を大きくアウトパフォームした時期もありました。コロナショックによる株価暴落後は、テスラやハイテクのバブルっぽい高騰もあって、とんでもないことになっていましたが、2021年2月以降は互角です。

この比較期間だと、eMAXIS Neo自動運転は夢がありそうな気がしますね。

iFree NEXT NASDAQ100との比較

S&P500では歯が立たなかったので、NASDAQ100と比較してみます。次は2019年6月17日から2021年7月30日までの、iFree NEXT NASDAQ100との比較です。

iFree NEXT NASDAQ100とeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

赤のラインはeMAXIS Neo自動運転は、株価暴落前からiFree NEXT NASDAQ100をアウトパフォームしていました。株価暴落時にはより大きく下落しましたが、その後の回復ペースはiFree NEXT NASDAQ100より速く、2020年9月以降大きく引き離しました。が、2021年2月以降は互角で推移しています。

iFreeActive EVとの比較

自動車つながりで、テーマ型アクティブファンドであるiFreeActive EVと比較してみました。eMAXIS Neo自動運転とは微妙にテーマが違うことに注意してください。

iFreeActive EVとのeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

この比較期間だと、赤のラインのeMAXIS Neo自動運転の圧勝ですが、直近は互角です。iFreeActive EVも十分凄いですね。

一定数存在する残念な投資家

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は237億円です。eMAXIS Neoシリーズで最も売れています。なお、グラフからは初期投資の3億円を除外しています。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

不謹慎ながら、グローバル3倍3分法ファンドが売れ出した頃を思い出してしまいました。NASDAQ100指数を大きく引き離し始めた頃から、急激に売れ始めました。そしてパフォーマンスが互角になると手のひらを返すように資金流出傾向に変わりました。

eMAXIS Neo自動運転は長期投資向きの商品ですが、一定数存在する残念な投資家には、短期売買のおもちゃと見なされているようです。

次はiFreeActive EVもプロットしたものです。

iFreeActive EVもプロットしたグラフ

緑のラインがiFreeActive EVです。残念な投資家の存在は、iFreeActive EVも同じなようです。

評価:自動運転関連企業に投資するなら良い選択肢

自動運転関連企業は、近年素晴らしい成長を見せています。この成長が将来にわたって継続すると思えるなら、eMAXIS Neo自動運転は良い選択肢になるでしょう。トータルコストは安くはありませんが、eMAXIS Neo自動運転の組成は長期投資向きで好感が持てます。

おすすめの関連記事

-インデックス投資

© 2021 河童のインデックス投資 Powered by STINGER