インデックス投資

eMAXIS Neo自動運転の運用コストと評価

eMAXIS Neo自動運転は、自動運転関連企業への投資に特化したインデックスファンドです。個別株を自分で売買する高いリスクを取ることなく、投資信託として手軽に投資できます。

eMAXIS Neo自動運転は最近、あの絶好調のNASDAQ100指数をブッチギリで凌駕しています。その高いパフォーマンスを追いかけるように、人気沸騰中です。

eMAXIS Neo自動運転

2019年5月28日に税抜き信託報酬0.72%で設定されました。eMAXIS Neoシリーズ第三弾の3商品のうちの1本です。S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexに連動するインデックスファンドで、日本を含む世界各国の自動運転関連企業に投資します。信託報酬はちょっと高めですが、現物株運用でノーロード、解約時信託財産留保額はゼロ、信託期間無期限と期待通りの組成です。

ベンチマークであるS&P Kensho Autonomous Vehicles Indexは、つみたてNISAの指定インデックスではないので、eMAXIS Neo自動運転はつみたてNISA適格ではありません。

S&P Kensho Autonomous Vehicles Index

テーマ型ファンドの場合、投資対象をどう選択するかがキモになります。S&P Kensho Autonomous Vehicles IndexはKensho社がAIを活用して作成しています。

S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexの説明文

引用:目論見書

現在22銘柄に投資しており、その約58%が米国企業です。"Modified equal weighted"であり、均等配分だと1銘柄4.5%程度になりますが、投資割合7.7%からの傾斜となっています。

次はeMAXIS Neo自動運転の組み入れ上位10銘柄です。全体の約60%を占めます。

eMAXIS Neo自動運転の組み入れ上位10銘柄と比率表

1位は話題のテスラです。これら10銘柄のうち、S&P500種指数と重複しているのは4銘柄でした。NASDAQ100指数と重複しているのはテスラだけでした。右側2列の数字はそれらの順位です。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。eMAXIS Neo遺伝子工学、eMAXIS Neoロボットと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

eMAXIS Neo自動運転は隠れコストが(eMAXIS Neoシリーズの中でも)高いです。

次は隠れコストの明細です。高さが目立つ項目を赤字にしています。

隠れコストの明細表

保管費用が高いです。

トータルコストは1.16%と高いですが、自動運転という尖ったテーマに投資して、期待通りのパフォーマンスが得られるなら気にならない水準でしょう。ええ、現在の受益者は気にしちゃいないと思いますよ。

リターン比較

ベンチマークとの比較

こちらでS&P Kensho  Autonomous Vehicles Indexのデータがダウンロードできます。次はそのベンチマーク(トータルリターン)を円換算したものと、eMAXIS Neo自動運転のリターン比較です。eMAXIS Neo自動運転の設定直後を避けた2019年6月17日から2020年12月30日までです。

ベンチマークとeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

青のラインはベンチマークーeMAXIS Neo自動運転です。期待通り右肩上がりの直線ですが、後半の角度が急過ぎます。

次はベンチマークの運用コストを年率1.2%ポイント増量したものとの比較です。

ベンチマークの運用コストを年率1.2%ポイント増量したものとの比較グラフ

前半は適量ですが、後半は増量不足です。次は運用コストを年率1.8%ポイント増量したものとの比較です。

運用コストを年率1.8%ポイント増量したものとの比較グラフ

おそらく、2020年6月以降何らかの理由によりeMAXIS Neo自動運転の運用コストが増えたか、リターンを劣化させる要因が発生したのだと推測します。

スリム米国株式(S&P500)との比較

テーマ型ファンドに投資するのですから、S&P500種指数には負けたくないところでしょう。次は2019年6月17日から2021年1月29日までの、スリム米国株式(S&P500)との比較です。

スリム米国株式(S&P500)とeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

赤のラインのeMAXIS Neo自動運転の圧勝です。自動運転が脚光を浴びていること、テスラの株価が急上昇していることを考慮しても、凄いですね。

この比較期間の利益率は198%です。コロナショック前から投資していた人は笑いが止まらないでしょうね。

ベンチマークとVOOトータルリターンの比較

S&P Kensho Autonomous Vehicles Indexのデータは2013年5月16日からあるので(そんなに昔からあったのですね)、せっかくですからS&P500種指数を代表するVOOトータルリターンと比較しました。2020年12月30日までです。

ベンチマークとVOOトータルリターンの比較グラフ

赤のラインのベンチマークは時々S&P500との差を広げて来ました。互角の時もありましたが、時々S&P500を大きくアウトパフォームしました。コロナショックによる株価暴落後は、テスラやハイテクのバブルっぽい高騰もあって、とんでもないことになっています。

iFree NEXT NASDAQ100との比較

S&P500では歯が立たなかったので、NASDAQ100と比較してみます。次は2019年6月17日から2021年1月29日までの、iFree NEXT NASDAQ100との比較です。

iFree NEXT NASDAQ100とeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

赤のラインはeMAXIS Neo自動運転は、株価暴落前からiFree NEXT NASDAQ100をアウトパフォームしていました。株価暴落時にはより大きく下落しましたが、その後の回復ペースはiFree NEXT NASDAQ100より速く、2020年9月以降大きく引き離しています。凄いですね。

iFreeActive EVとの比較

自動車つながりで、テーマ型アクティブファンドであるiFreeActive EVと比較してみました。eMAXIS Neo自動運転とは微妙にテーマが違うことに注意してください。

iFreeActive EVとのeMAXIS Neo自動運転のリターン比較グラフ

この比較期間だと、赤のラインのeMAXIS Neo自動運転の圧勝です。でもiFreeActive EVも凄いです。

人気沸騰中

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は223億円です。eMAXIS Neoシリーズで最も売れています。なお、グラフからは初期投資の3億円を除外し、右端に余白を追加しています。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

不謹慎ながら、グローバル3倍3分法ファンドが売れ出した頃を思い出してしまいました。NASDAQ100指数を大きく引き離し始めた頃から、急激に売れ始めています。その気持は良く分かりますが、できれば短期売買のおもちゃにしないで、買い持ちを続けて欲しいものです。

eMAXIS Neoシリーズの中では唯一、純資産総額が100億円を超えています。(手頃な信託報酬のテーマ型ファンドで、純資産総額が100億円超えているものを他に知らないです。)株価暴落時にどうなるかは分かりませんが、一般的には繰上償還のリスクを気にしないで投資していい水準ですね。

次はiFreeActive EVもプロットしたものです。

iFreeActive EVもプロットしたグラフ

テーマもファンドの性格も異なるので、同じ土俵では比較できませんが、eMAXIS Neo自動運転の方が高い人気を獲得しています。でも最近突然売れ始めたのは、iFreeActive EVも同じですね。

評価:自動運転関連企業に投資するなら良い選択肢

自動運転関連企業は、現在は素晴らしい成長を見せています。この成長が将来にわたって継続すると思えるなら、eMAXIS Neo自動運転は良い選択肢になるでしょう。トータルコストは安くはありませんが、eMAXIS Neo自動運転の組成は長期投資向きで好感が持てますし、(水ものかも知れませんが)人気が高くて純資産総額が多いため、繰上償還のリスクが低いです。

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