インデックス投資

eMAXIS Neoドローンの運用コストと評価

テーマ型ファンドのシリーズもいくつかありますが、eMAXIS Neoシリーズは11本も揃えています。その結果、かなり絞り込まれた、ニッチなテーマも扱っています。

eMAXIS Neoドローンはドローン関連企業への投資に特化したインデックスファンドです。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。

eMAXIS Neoドローン

2018年12月3日に税抜き信託報酬0.72%で設定されました。eMAXIS Neoシリーズ第二弾の3商品のうちの1本です。S&P Kensho Drones Indexに連動するインデックスファンドで、日本を含む世界各国のドローン関連企業に投資します。信託報酬はちょっと高めですが、現物株運用でノーロード、解約時信託財産留保額はゼロ、信託期間無期限と期待通りの組成です。

ベンチマークであるS&P Kensho Drones Indexは、つみたてNISAの指定インデックスではないので、eMAXIS NeoドローンはつみたてNISA適格ではありません。

S&P Kensho Drones Index

テーマ型ファンドの場合、投資対象をどう選択するかがキモになります。S&P Kensho Drones IndexはKensho社がAIを活用して作成しています。

S&P Kensho Drones Indexの説明文

引用:目論見書

現在20銘柄に投資しており、その約77%が米国企業です。"Modified equal weighted"であり、均等配分だと1銘柄5%程度になりますが、投資割合1位は10.5%と偏りがあるようです。

また、こちらの資料によると、2021年6月に銘柄入れ替えを含み定期リバランスが実施され、S&P Kensho Drones Indexに1銘柄が追加、5銘柄が除外されました。

次はeMAXIS Neoドローンの組み入れ上位10銘柄です。

はeMAXIS Neoドローンの組み入れ上位10銘柄とその比率表

投資対象銘柄のS&P500種指数における順位と、NASDAQ100指数における順位も載せています。NASDAQ100指数との重複はありませんでした。ドローン関連企業だけあって、かなり尖った銘柄選択のようですね。

また、こちらの資料によると、投資対象企業は防衛・航空機・半導体・画像処理・通信機器・造船と多岐に渡っています。民生用のドローンからイメージしたものとは随分違っているようです。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。eMAXIS Neo遺伝子工学、eMAXIS Neoロボットと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

eMAXIS Neoドローンの隠れコストはeMAXIS Neoロボットと同水準です。

次は隠れコストの明細です。

隠れコストの明細表

eMAXIS Neoシリーズは保管費用が高めですね。

トータルコストは1%近いですが、ドローンという尖ったテーマに投資して、期待通りのパフォーマンスが得られるなら気にならない水準でしょうか。なお、僕が探した範囲では、ドローン開発企業への投資に特化したファンドは、eMAXIS Neoドローン以外に見つかりませんでした。

リターン比較

ベンチマークとの比較

こちらでS&P Kensho Drones Indexのデータがダウンロードできます。次はそのベンチマーク(トータルリターン)を円換算したものと、eMAXIS Neoドローンのリターン比較です。eMAXIS Neoドローンの設定直後を避けた2018年12月25日から2020年6月30日までです。

ベンチマークとeMAXIS Neoドローンのリターン比較グラフ

青のラインはベンチマークーeMAXIS Neoドローンです。期待通り右肩上がりの直線ですが、傾きが大きいです。コロナショックによる株価暴落時に凹んでいるのは正常ですが、その後少し運用に難があったように見えます。

次はベンチマークの運用コストを年率1.4%ポイント増量したものとの比較です。

ベンチマークの運用コストを年率1.4%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりました。やはり青のラインに乱れが残っていますね。

運用報告書から計算したトータルコストからすると、1%程度の増量でいいはずなのですが、それでは足りませんでした。運用報告書には表れていないコスト(あるいはリターンを劣化させる要因)があるのかも知れません。

スリム米国株式(S&P500)との比較

テーマ型ファンドに投資するのですから、S&P500種指数には負けたくないところでしょう。次は2018年12月25日から2021年7月21日までの、スリム米国株式(S&P500)との比較です。

スリム米国株式(S&P500)とeMAXIS Neoドローンのリターン比較グラフ

コロナショックによる株価暴落前は互角でした。株価暴落時にeMAXIS Neoドローンは大きく下落しますが、回復は速かったです。2020年11月から急激な伸びを見せましたが、2021年2月以降はS&P500と互角です。

ベンチマークとVOOトータルリターンの比較

S&P Kensho Drones Indexのデータは2016年6月27日からあるので、せっかくですからS&P500種指数を代表するVOOトータルリターンと比較しました。2021年6月30日までです。

ベンチマークとVOOトータルリターンの比較グラフ

赤のラインがベンチマークです。青のラインはベンチマークーVOOトータルリターンです。青のラインが右肩上がりなら良いのですが、常時そうではありません。互角の時期も長いです。でも長期投資でドローンの未来に賭けてもいいかなと思えますね。

残念な投資家が多いかな

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は21.41億円です。なお、グラフからは初期投資の3億円を除外し、右端に余白を追加しています。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

eMAXIS Neoドローンのパフォーマンスが向上したタイミングで急に資金流入が増えましたが、頭打ちなるとすかさず資金流出傾向に変わりました。eMAXIS Neoドローンは短期売買向きの商品ではないと思うのですが、残念ながらそういう対象だと捉えている投資家がそれなりにいるようです。

短期売買で利益を狙うならもっとそれに適したファンドがあるので、できれば長期投資を嗜好する人に買って欲しいです。

評価:ドローン関連企業に投資するなら良い選択肢

eMAXIS Neoドローン以外にドローン関連企業に投資するファンドが見当たらないこと、トータルコストは高いもののeMAXIS Neoドローンの組成は好感が持てることから、ドローンの未来に賭けるなら良い選択肢だと思います。

テーマ型ファンドのあるあるですが、パフォーマンスが良い時は資金流入が増え、悪くなると資金流出が増えています。もっと長期の目線で、長く買い持ちできる投資家に買って欲しいものです。

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