インデックス投資

VT、VTI、VOOの取引価格と基準価額の差はそれなりにあります

楽天全世界株式、楽天全米株式、SBIバンガードS&P500はそれぞれ、バンガード社のETFであるVT、VTI、VOOを取引します。それらはETFゆえ、取引価格が変動してしまいます。バンガード社は各ETFを、ベンチマークに忠実に運用しているはずですが、取引価格の変動の影響はゼロにはできません。

楽天全世界株式の月次レポートにはファンドの騰落率と共にインデックス(指数)の騰落率もあり、その差(乖離)が投信ブログで良く取り上げられますが、往々にして扱いが間違っています。楽天投信投資顧問はVTを買うか売るかしかできないので、配当金を純資産総額に取り込むこと、純資産総額から運営費用(トータルコスト)が引かれることを除くと、リターンに影響することはしていません。

トータルコストには注意を払うべきですが、楽天投信投資顧問がVTを買う前に発生したベンチマークとの乖離があるなら責を負うべきはバンガード社であり、楽天投信投資顧問ではありません。

さらに、楽天全世界株式はVTを取引価格のClose値で買っているはずですが、取引価格の影響を受けてしまいます。この取引価格とETFの基準価額の差がこの記事のテーマです。

参照したデータ

ETFの市場価格と基準価額はこちらからダウンロードしました。以前、読者のCossack3rdさんから教えてもらいました。

取引価格はYahoo! Finaceからダウンロードしました。

この記事では円換算しないで、ドルのまま扱っています。

VT

2011年年初から2020年9月末までの比較です。グラフのスケールは同じです。

市場価格と基準価額

VTの市場価格と基準価額の比較グラフ

青のラインはリターン差で、市場価格ー基準価額です。激しく暴れています。±0.25%ポイント程度の差は当たり前です。言ってみれば為替手数料程度の変動は常時あるということです。

真ん中あたりにある巨大な変動(トゲ)については後述します。

取引価格と市場価格

バンガード社のWebからダウンロードできるVTの「市場価格」は、Yahoo FinanceからダウンロードできるVTの「取引価格」と微妙に違います。どうして違うのかは分かりません。

VTの取引価格と市場価格比較グラフ

いくつか観測される巨大な変動を除くと、日々の変動量は市場価格と基準価額の差よりも小さいです。

取引価格と基準価額

VTの取引価格と基準価額比較グラフ

巨大な変動(トゲ)が消えています。よってあの巨大な変動は「市場価格」の問題です。そもそもこの市場価格がどうやって決められたものか分からないのでそれ以上追求できません。

取引価格と基準価額の差も±0.25%ポイント程度は当たり前です。つまり、VTを直接買っている人も、楽天全世界株式の受益者に代わってVTを買っている楽天投信投資顧問も、VTを購入した時点で基準価額からその程度の差は生じていて当たり前ということです。

VTI

2011年年初から2020年9月末までの比較です。グラフのスケールは同じです。(VTのグラフとは左軸のスケールだけ違います。)

市場価格と基準価額

VTIの市場価格と基準価額の比較グラフ

VTより差が小さいです。

取引価格と市場価格

VTIの取引価格と市場価格比較グラフ

この比較はVTのそれと大差ないです。

取引価格と基準価額

VTIの取引価格と基準価額比較グラフ

取引価格と基準価額の差に±0.1%ポイント程度あるのは当たり前です。つまり、VTIを直接買っている人も、楽天全米株式の受益者に代わってVTIを買っている楽天投信投資顧問も、VTIを購入した時点でVTIの基準価額からその程度の差は生じていて当たり前ということです。

VOO

バンガード社のWebからダウンロードできるVOOの市場価格と基準価額は、2010年10月23日以前のデータが翌日以降の1/2と思われます。その想定で補正していますが、どうしてそうなのかは分かりません。

2011年年初から2020年9月末までの比較です。グラフのスケールは同じです。

市場価格と基準価額

VOOの市場価格と基準価額の比較グラフ

VTIと似たようなものです。

取引価格と市場価格

VOOの取引価格と市場価格比較グラフ

VTIと似たようなものです。

取引価格と基準価額

VOOの取引価格と基準価額比較グラフ

VTIと似たようなものです。

結論:取引価格と基準価額の差はそれなりにあります

各ETFの基準価額がどれだけベンチマークに忠実であるかは分かりませんが、バンガード社の運用が十分優秀であるなら、基準価額はベンチマークに近いと思われます。でも、取引価格と基準価額の差はそれなりにあり、それらETFを買うだけのインデックスファンドである、楽天全世界株式、楽天全米株式、SBIバンガードS&P500は、それらの運用をうんぬんする前に、いくらか基準価額から乖離しています。

では、楽天全世界株式、楽天全米株式、SBIバンガードS&P500の運用の良し悪しはどうすれば分かるでしょうか。それは、各ETFの取引価格と配当金実績から生成したトータルリターンと、各インデックスファンドの基準価額を比較することで明らかになります。問題があるとリターン差に確実に表れます。そして、楽天全世界株式と楽天全米株式の運用コストの推測では、そこそこ近い値が得られています。

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