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【全力比較】iFree NEXT NASDAQ100とQQQのどちらがおすすめですか?

NASDAQ100指数に投資する場合、米国籍ETFを自分で買うデメリットが気になるなら、iFree NEXT NASDAQ100が良い選択肢になります。NZAMベータNASDAQ100は運用コストが高いのでおすすめできません。

が、米国籍ETFを自分で買うデメリットをいとわないなら、QQQとどちらが良いか悩むかも知れません。

そこでiFree NEXT NASDAQ100とQQQのどちらがおすすめなのか、その判断材料となる比較結果をお見せします。

更新情報

  • 参照しているデータを最新版に更新しました。
  • 現実的な積み立て方による、長期シミュレーションを追加しました。

QQQ

QQQはインベスコ・パワーシェアーズ・キャピタル・マネジメントが運用するETFです。NASDAQ100指数に連動します。

  • 投資対象の半分強がハイテク企業です。配当金が少なく、キャピタルゲイン(取引価格の上昇)狙いでの投資となります。
  • 経費率は0.20%です。低くはありません。
  • 現在の取引価格は274ドルです。1ドル106円として29,044円です。毎月の予算が5万円なら1株しか買えないです。

iFree NEXT NASDAQ100

NASDAQ100指数をベンチマークにするインデックスファンドです。2018年8月31日に設定されました。NASDAQ100に手軽に投資したい人にとってはありがたい存在のはずです。

  • 税抜き信託報酬は0.45%です。ちょっと高めですが、十分許容範囲内だと思います。
  • 運用報告書から計算したトータルコストは0.5785%と優秀でした。
  • 解約時信託財産留保額はなく、信託期間は無期限です。
  • 第1期はQQQと先物だけによる運用で、現物株は売買していませんでした。それを第2期の途中から変更し、QQQの比率を減らして現物株の売買を始めました。現物株運用に近付いています。

少ない配当金

VT、VTI、VOOなどは年率2%程度(米国課税前)の配当金が期待できますが、QQQの配当金はとても少ないです。

次はQQQとVOO(S&P500種指数に連動するETF)の配当金実績(米国10%課税後)です。

QQQとVOO(S&P500種指数に連動するETF)の配当金実績(米国10%課税後)グラフ

黄色がQQQです。明らかに少ないです。次はこの期間の年平均を求めた表です。

QQQとVOOの配当金の年平均を求めた表

配当金が少ない上に取引価格が高いので、QQQに投資して配当金を再投資するにはかなりの元本が必要になります。

過去データを使った積み立てシミュレーション

iFree NEXT NASDAQ100とQQQの実績データを使った積み立てシミュレーションです。次の条件で比較します。

  • 国内の特定口座での比較です。
  • iFree NEXT NASDAQ100またはQQQを購入する月額予算を5万円とします。
  • iFree NEXT NASDAQ100の運用が安定した2018年10月から毎月初に積み立てします。SBI証券を利用します。
  • 比較期間は2020年9月30日までです。
  • 円をドルに転換する為替手数料は4銭とします。購入時手数料は購入代金の0.45%で最低0セント、最高20ドルです。
  • 毎月の購入予算5万円ぴったりにはETFを買えませんが、端数は翌月に回しません。
  • QQQの保有株数に応じてもらえる配当金に10%の米国課税を適用、さらに20.315%の国内課税を適用します。
  • 配当金がQQQの1株の取引価格以上貯まったら、毎月初の積み立て時にまとめてQQQを購入することで配当金の再投資を行います。
  • iFree NEXT NASDAQ100の積み立て金額は、QQQと比較するため、QQQの購入にかかった費用(=購入代金+為替手数料+購入時手数料)とします。
  • 外国税額控除は無視します。

毎月の積立額が5万円の場合

青のラインは評価額の差で、iFree NEXT NASDAQ100ーQQQです。

毎月の積立額が5万円の場合のシミュレーション結果のグラフ

青のラインは仕組み通り、赤の位置で0.5%あたりからスタートしています。QQQの購入時手数料の負担が重いのです。

黄色の丸で囲ったところで、コロナショックによる株価暴落の影響を受けてリターン差が暴れています。これをしょうがないでしょう。

青のラインは右肩下がりで推移しています。次の理由により、この傾向は比較期間が長くなっても続くと思われます。

  • iFree NEXT NASDAQ100の運用コストはQQQより大きいです。
  • iFree NEXT NASDAQ100の配当金再投資効率はインデックスファンドゆえに高いわけですが、配当金の利率が低いのでVOOやVTIと比べるとリターン向上への寄与度が低いです。

積立額が5万円程度ならiFree NEXT NASDAQ100で良いと思います。

毎月の積立額が100万円の場合

次は積立額を5万円から100万円に増額した場合のシミュレーション結果です。

毎月の積立額が100万円の場合のシミュレーション結果のグラフ

100万円になると購入時手数料の負担率が減るため、青のラインが低い位置から開始しています。そして右肩下がりの角度が急に(購入時手数料によるロスが減るため)なっています。

毎月100万円積み立てでき、かつ、QQQを自分で買うデメリットが気にならないなら、QQQの方が有利と言えます。

1,000万円一括投資した場合

では比較期間の最初に1,000万円を一括投資したらどうなるでしょうか。QQQの追加購入は貯めた配当金が1株の取引価格以上になった時だけ行います。

1,000万円一括投資した場合のシミュレーション結果のグラフ

1,000万円になると購入時手数料の負担率がさらに減るため、青のラインがより低い位置から開始しています。そして右肩下がりの角度がより急になっています。

QQQに1,000万円一括投資してガチホでき、QQQを自分で買うデメリットが気にならないなら、QQQの方が有利と言えます。

なお、1,000万円を一括投資して、この比較期間で再投資できたのは4株でした。

現実的な積み立てシミュレーション

iFree NEXT NASDAQ100とQQQのどちらがおすすめか、その判断のために現実的な積み立てシミュレーションをしました。

  • iFree NEXT NASDAQ100は、月額予算が5万円なら、毎月初に5万円ぴったり買います。普通の積立投資です。
  • QQQは、月額予算が5万円なら、毎月初にそれをドルに替えて、QQQを買えるだけ買います。端数はドルのまま口座に残して、翌月に繰延べます。翌月は、前月の端数と新規資金の合計で、QQQを買えるだけ買います。端数は翌月に繰り延べます。
  • QQQから配当金が得られたらドル口座に入れ、端数と合わせた結果QQQを買えるならすぐに買います。すぐに買えない場合は、翌月月初の購入資金に加算されます。
  • QQQの期待リターンを(控えめに)年率6%とします。
  • QQQの配当金実績から、米国での10%課税後の配当金の利率を年率0.86%とします。
  • 1ドルは107円固定とします。
  • iFree NEXT NASDAQ100のトータルコストとQQQのの経費率の差を0.36%とします。
  • SBI証券を想定して、為替手数料は1ドルあたり4銭、買付手数料は0.45%で最大20ドルとします。

なお、QQQの税引き後評価額を円で手にするには、売付け手数料と為替手数料が必要です。これは売り方で大きく変わるため、記事中では無視しています。

比較期間3年間

月額予算5万円、積み立て期間3年です。iFree NEXT NASDAQ100の運用コストの重さを痛感する結果になりました。

月額予算5万円、積み立て期間3年のシミュレーション結果のグラフ

青のラインは税引き後評価額の差です。税引き後評価額の求め方はこうです。

  • iFree NEXT NASDAQ100は、含み益に譲渡税20.315%が課税された残りです。
  • QQQは、含み益(=保有株数✕株価ー元本)に譲渡税を課税した残り+ドルで口座に残っている端数です。

青のラインが左端で大きく暴れるのは、(計算式の)分母が小さいためで、正常です。安定した後は、最初はプラスですが、傾向は右肩下がりです。

青のラインにある氷柱(つらら)のようなものは、配当金が出たタイミングで再投資できたことで生じたものです。想定通りです。

このリターン差を生み出している主な要因です。

  • 運用コストはiFree NEXT NASDAQ100の方が高いです。
  • QQQは買い付け時に為替手数料と買付手数料が必要です。
  • iFree NEXT NASDAQ100は毎月初5万円をきっちりリスク資産に投じることで、その全額がキャピタルゲインの恩恵を受けます。
  • QQQは取引価格の整数倍でしか買えないので、端数が翌月に繰り延べされます。その端数はキャピタルゲインの恩恵を受けません。

QQQは買付手数料の負担が大きいですが、運用コスト差によりいずれ逆転されます。これは、買付手数料は買い付ける金額にだけかかるのに対し、運用コストは資産全体のかかるためです。

比較期間10年間

4年程度でQQQに逆転されました。

月額予算5万円、積み立て期間10年のシミュレーション結果のグラフ

元本600万円で税引き後評価額の差が67,536円です。iFree NEXT NASDAQ100の運用コストがQQQに比べて高いからですが、それはiFree NEXT NASDAQ10が提供してくれる圧倒的な利便性を享受するためのコストなのです。

楽天カード決済で付与されるポイントを再投資した場合

月額5万円までですが、投資信託の積立投資を楽天カードで決済することで、1%の楽天スーパーポイントが付与される楽天証券のサービスは、ありえないレベルの大盤振る舞いです。これで付与されるポイントを再投資すると、利益率が1%改善されます。

iFree NEXT NASDAQ100を楽天カード決済で毎月5万円積み立て、さらに証券口座から毎月500円積み立てます。

楽天カード決済で付与されるポイントを再投資したシミュレーション結果のグラフ

積み立て期間10年ではQQQに負けなくなりました。でもiFree NEXT NASDAQ100の運用コストの高さを実感しますね。

年率0.048%のポイントのみ再投資した場合

楽天証券でハッピープログラムを選択している場合、どんなにローコストの投資信託であっても、毎月の保有額10万円ごとに楽天スーパーポイントが4ポイントもらえます。10万円未満の端数は捨てられますが、それを無視すると年率0.048%のポイント還元率です。

iFree NEXT NASDAQ100の保有資産額に応じて付与されるポイントを、付与される月に先取りで積立投資します。実際には毎月変化するポイント分ぴったりには再投資できませんが、シミュレーションではそれを正しく行います。

年率0.048%のポイントのみ再投資したシミュレーション結果のグラフ

ポイントを再投資しない場合に比べて、青のラインの傾きが緩やかになりました。

両方再投資した場合

次は楽天カード決済で付与されるポイントと、保有資産額に応じて付与されるポイントの両方を再投資した場合です。

それでも14年程度でQQQに逆転されます。

結論:長期投資を前提とするならQQQの方が有利

長期投資を前提とするならQQQの方が有利です。その理由です。

  • 現在は取引手数料の下限が撤廃されているので、毎月の予算が5万円で1株しか買わない少額取引であっても「手数料負け」しなくなりました。
  • 購入時手数料は購入額に対して1回しかかかりませんが、iFree NEXT NASDAQ100の信託報酬+隠れコストは保有資産全体に常時かかります。QQQの経費率との差が0.36%あり、この負担が重いです。
  • そのため、保有資産額が増えるにしたがって、QQQの方が有利になります。

ただし、くどいようですが、これはQQQを自分で買うデメリットが気にならない場合は、です。iFree NEXT NASDAQ100の、相対的に高い運用コストを、その圧倒的な利便性を享受するためのコストだと割り切って、iFree NEXT NASDAQ100を選択するという考え方もあるでしょう。

また、iFree NEXT NASDAQ100なら楽天カードでの決済や投信保有に対して付与されるポイントの再投資ができるメリットもあります。いつまでそんな大盤振る舞いのサービスが継続されるか分かりませんが、だからこそ利用できるうちに利用するのが良いです。

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