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【出口戦略】NEXT FUNDS(2554)も悪くない

自身の寿命に限りがあるインデックス投資家のみなさん、インデックス投資の出口戦略を考えていますか?

僕は、インデックス投資に出口戦略が必要だと言ってはばからない、少数派です。僕が出口戦略に採用するのは債券ですが、現在の最有力候補は、iシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)です。これに似たニーズを満たす商品として2019年6月に設定された、NEXT FUNDS(2554)に期待していたのですが、2020年2月の株価暴落時の値動きは残念なものでした。

そのため長いこと「落選」としていましたが、長い目で見た値動きは悪くないので、評価を上げました。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。

NEXT FUNDS(2554)

NEXT FUNDS米国投資適格社債(1-10年) ETF(ヘッジあり)は、「ブルームバーグ・バークレイズ米国社債(1-10年)インデックス」をベンチマークにしている国内籍ETFです。税抜き信託報酬は0.27%です。投資適格社債を投資対象にしており、ジャンク債に投資するハイ・イールド系ではありません。

同じ指数をベンチマークにしているインデックスファンドとしてステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)があります。税抜き信託報酬は0.64%です。高いです。このステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)は高コスト、馬鹿らしい毎月分配型、不人気なので落選としました。

次はNEXT FUNDS(2554)の紹介記事からの引用です。

長期にわたる低金利環境下において、リスクを抑えつつ国内債券よりも魅力ある利回りを享受できる商品へのニーズは高まる一方です。そこでこのたび、資産運用に有用なアセットクラス※として投資家からの関心の高い、償還年限が10年以内の米国投資適格社債を為替ヘッジ付きのETFとして商品化しました。

引用:紹介記事

僕はこのETFに期待していたのですが、いったんはiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)の方が良いという判断になりました。その後判断を変更しています。

NEXT FUNDS(2554)とステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)のリターン比較

参考までに、NEXT FUNDS(2554)とステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)のリターンを比較しました。NEXT FUNDS(2554)の設定直後を避けた、2019年7月16日から2022年5月6日までです。配当金は無視しています。

NEXT FUNDS(2554)とステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)のリターン比較グラフ

赤のラインがNEXT FUNDS(2554)です。ほぼ同じ値動きです。青のラインはリターン差で、NEXT FUNDS(2554)ーステートストリートUSボンドオープン(ヘッジあり)です。

NEXT FUNDS(2554)から配当金が出たタイミングで階段状になっているのは期待通りです。

iシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)とNEXT FUNDS(2554)のリターン比較

次はiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)とNEXT FUNDS(2554)のリターン比較です。比較期間は同じです。

iシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)とNEXT FUNDS(2554)のリターン比較グラフ

赤のラインがiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)です。青のラインはiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)ーNEXT FUNDS(2554)です。

コロナショックによる株価暴落時の値動きはiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)の方が好ましかったです。が、その後はほぼ同じ値動きになっており、直近の金利上昇による暴落も同じです。

僕の考えている出口戦略では、株高、金利高、債券安の時にスリム先進国株式を売却して債券を買います。その後、債券を売却しながら(資産を取り崩しながら)生活するようになってから、今回のような株価暴落に見舞われても、債券価格が大きく下がらないのが理想です。そんなにうまい話はそうそうないわけですが、コロナショックによる株価暴落時の値動きはiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)の方が良かったです。

この2商品の値動きの違いは、投資対象の債券の残存期間の違いによるものかと思っていたのですが、これは国債か社債かの違いによるものではないかとの指摘を、コメント欄で頂きました。ありがとうございました。

長い目で見ると、どちらを選んでも大差ないのかも知れません。

評価:NEXT FUNDS(2554)も悪くないけど出来高が少ないのが難点

  • 投資対象はiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)の方が好みに合っています。
  • 信託報酬はiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)の方が安いです。
  • どちらも配当金への課税は国内のみです。
  • 楽天証券、SBI証券ならどちらも取引手数料無料です。
  • 直近の配当金実績は公式資料によると、iシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)は税引前で1.47%、NEXT FUNDS(2554)は2.51%です。どちらも十分ですが、2554の方が高いです。
  • 出来高はiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)の方が多いです。それに比べて2554の出来高は極端に少ないです。これは気になりますね。
  • 純資産総額はiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)は604億円と申し分ないですが、NEXT FUNDS(2554)は109億円と見劣りします。でも繰上償還を気にするほどではないです。

過去に落選としていましたが、出来高が少ないことを除けば選択肢に考えても良いと思います。(僕としては2554の人気が出ると選択肢が増えるのでうれしいです。)

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