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楽天バランス3姉妹に見る商品選択の難しさ

楽天インデックスバランスファンドには均等型、株式重視型、債券重視型の3タイプがありますが、どれも株式部分がVT、債券部分がバンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンドとなっています。違うのは株式と債券の比率だけです。

おすすめはこれ一本ですって売り方ではなく、松竹梅じゃないけど幅広いニーズに応えられるように3種類用意したので、お好みの組成を選んで下さいって感じでしょうか。この業界では良くあるパターンです。

引用:目論見書

たしかに、選択肢はある程度広い方が良いという考えも分かります。でもインデックス投資を最近始めた人が自分にぴったりの組成がどれかを判断するのは極めて困難です。高い確率で、数年後に「やっぱりこれじゃなかった」と思うことでしょう。それぐらい、実際にやってみないと分からないものです。

楽天バランス3姉妹のリターン比較

次は楽天バランス3姉妹のリターン比較です。設定日直後を避けた2018年8月1日から、2020年4月17日までです。

楽天バランス3姉妹のリターン比較グラフ、2018年8月から

赤のラインが株式重視型、緑のラインが均等型、青のラインが債券重視型です。この比較期間だと、変動率(ボラティリティ)が小さい債券重視型が最もパフォーマンスが良いです。

次は2020年年初からの比較です。

楽天バランス3姉妹のリターン比較グラフ、2020年年初から

当然ですが、株式比率が高いほど株価暴落時の下落率が高いので、このような値動きになってしまいます。

債券の役割

株式100%ではなくて、債券を何割か混ぜることで、リスク(この場合は主に変動率を指します)を低くすることができると良く言われます。楽天バランスの値動きを見て、それは確かに納得できます。

でも、債券を混ぜるとリターンが劣化します。上記比較期間だと、債券比率が一番高い「債券重視型」が最もパフォーマンスが良かったわけですが、強気相場(株価の上昇局面)が続くと株式重視型に勝てなくなります。激しい値動き(=高い変動率)に耐えられるなら、そして長期保有を前提とするなら、債券を混ぜない、株式100%の方がパフォーマンスは高くなります。

DCニッセイワールドセレクト3姉妹

DCニッセイワールドセレクトにも株式と債券の比率が異なる組成が用意されています。設定されたのは2003年1月なので、息の長い商品です。また、DC専売商品ではなく、普通に購入できますし、つみたてNISA適格です。

引用:目論見書

次は2003年2月からのリターン比較です。

DCニッセイワールドセレクト3姉妹のリターン比較グラフ

赤のラインの株式重視型は、暴落にめっぽう弱い(大きく下げる)けど、強気相場が続くと債券比率が高い組成を大きく引き離すことが良く分かると思います。今回の株価暴落でも大きく下げましたが、この比較期間で見ると、株式重視型の圧勝です。

つまり、最適な組成は求めているものによって変わるということです。

売れているのはどれ?

次は楽天バランス3姉妹の、設定来の総口数の推移です。

楽天バランス3姉妹の、設定来の総口数の推移グラフ

一番人気は株式重視型です。純資産総額は33.67億円です。残念ながら、楽天バランス3姉妹は販売に苦戦しているようで、債券重視型は10.98億円、均等型は6.68億円しかありません。均等型が最も売れていないなんて、想像できなかったでしょう。人気を獲得するのは、容易なことではないのです。

次はDCニッセイワールドセレクト3姉妹の、設定来の総口数の推移です。

DCニッセイワールドセレクト3姉妹の、設定来の総口数の推移グラフ

一番人気は標準型で、純資産総額は298億円もあります。債券重視型は134億円、株式重視型は145億円です。楽天バランスも、均等型ではなくて標準型にしていたら、違う結果になったかも知れませんね。

まとめ:短い期間のリターン比較で判断しないこと

良く、3ヶ月、6ヶ月、1年リターンが何%とか言う表を見ると思います。そういうものだけで商品選択をするのは危険です。その表にある数値は正しくても、あなたに正しい情報を適切に伝えているとは限らないからです。

でも、現実的には実際に積立投資を行い、それを継続し、いくらか大きな株価下落も経験してみないと、本当に自分にぴったりの商品(投資対象)が何であるかなんて分からないものです。僕も紆余曲折を経て、スリム先進国株式の集中投資に落ち着きました。それでもなお時々、S&P500インデックスの方がいいんじゃないのかという誘惑にかられます。(それは、過去のパフォーマンスしか見ることができないからです。未来のパフォーマンスを知る能力があればどんなにいいことでしょうか。)

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