インデックス投資

iFreeActiveチャイナXの運用コストと評価

iFreeActiveチャイナXは中国株式に特化した、テーマ型アクティブファンドです。中国株式特有の事情はあるにせよ、トータルコストはとんでもなく高いです。

コロナショックによる株価暴落後のパフォーマンスは素晴らしいですが、思ったほどは売れていません。

iFreeActiveチャイナX

iFreeActiveシリーズ第一弾の設定から2ヶ月遅れの、2018年3月30日に税抜き信託報酬1.11%で設定されました。「中国ニューエコノミー」関連株式に投資するアクティブファンドです。

  • 金融機関によっては購入時手数料(上限税抜き1%)が必要です。
  • 解約時信託財産留保額はゼロです。
  • 現物株運用で、現在、20銘柄に投資しています。
  • 信託期間が10年しかありません。2028年1月に償還されます。最初から長期投資を前提としていません。
  • 複数の条件を満たさないので、つみたてNISA適格ではありません。

チャイナXのXはエックスではなくて「テン」です。また、「中国ニューエコノミー」関連株式とは、中国におけるITと既存産業の融合により生まれる新たな産業や技術の高度化に伴って、高付加価値化した産業に関連する株式のことを指すそうです。

投資対象

次は投資対象の選定方針です。

  • テーマに関連すると考えられる企業を投資対象銘柄として選定します。
  • 投資対象銘柄の中から、テーマ関連事業の売上高やテーマ関連事業売上高の総売上高に占める比率の見通し等を勘案し、10~20銘柄程度を組入銘柄として選定します。
  • テーマ銘柄としての代表性や流動性等を考慮し、各銘柄の組入比率を決定し、ポートフォリオを構築します。

引用:目論見書

現在の組入上位10銘柄とその比率です。全体の約61%を占めます。

現在の組入上位10銘柄とその比率表

投資対象国は中国だけです。中国の未来に賭けたい人にはたまらない組成でしょうか。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。iFreeActiveエドテックと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

iFreeActiveチャイナXの隠れコストは、高額なiFreeActiveエドテックよりもずっと高く、2.3%もします。トータルコストは驚愕の3.54%です。第二期決算期間でこの高さはひどすぎます。

次は隠れコストの明細です。高さが目立つ項目を赤字にしています。

隠れコストの明細表

全体的に高いです。成長が期待される中国株式20銘柄の売買はこんなにコストがかかるものなのでしょうか。

トータルコストは3.54%もするため、かなり高いパフォーマンスが得られないと投資する気になれないでしょうね。リターンは不確実ですが、トータルコスト3.54%は確実にリターンを劣化させますからね。

なお、中国株式への投資に特化したファンドはたくさんありますが、税抜き信託報酬が0.5%以下のローコストなものは見つかりませんでした。

リターン比較

iFree S&P500との比較

テーマ型ファンドに投資するのですから、S&P500種指数には負けたくないところでしょう。次はiFreeActiveチャイナXの設定直後を避けた2018年4月16日から、2021年2月5日までの、iFree S&P500との比較です。

iFreeActiveチャイナXとiFree S&P500のリターン比較グラフ

赤のラインがiFreeActiveチャイナXです。青のラインはリターン差で、iFreeActiveチャイナXーiFree S&P500です。

青のラインを見ると良く分かりますが、コロナショックによる株価暴落前はS&P500に劣後していました。株価暴落時の下落率はS&P500より低く、回復の様子は素晴らしいです。

次は2020年年初からの比較です。

iFreeActiveチャイナXとiFree S&P500のリターン比較グラフ、2020年年初から

印象が大きく変わります。この比較期間だと、iFreeActiveチャイナXの圧勝です。

チャイナ・イノベーション・オープンとの比較

チャイナ・イノベーション・オープンは中国株式(香港、マカオを含みます)への投資に特化したアクティブファンドです。

  • 運用会社は三菱UFJ国際投信です。
  • 税抜き信託報酬は1.55%と高額です。トータルコストは2.038%です。
  • 信託期間が約10年(2028年10月償還)と長期投資に不向きです。

次はチャイナ・イノベーション・オープンの設定直後を避けた、2018年11月1日から2021年2月5日までの、iFreeActiveチャイナXとの比較です。

iFreeActiveチャイナXとチャイナ・イノベーション・オープンのリターン比較グラフ

赤のラインがiFreeActiveチャイナXです。互角ですね。

スリム新興国株式との比較

スリム新興国株式のベンチマークはMSCIエマージング・マーケットで、投資対象地域の約38%が中国です。コロナショックによる株価暴落後はiFreeActiveチャイナXの圧勝なのは確実ですが、その前はどうだったでしょうか。

iFreeActiveチャイナXとスリム新興国株式のリターン比較グラフ

赤のラインがiFreeActiveチャイナXです。コロナショック前はMSCIエマージング・マーケットにも劣後していました。

思ったほどは売れていません

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は21.82億円です。右端に余白を追加しています。なお1億円からスタートしていますが、これは運用側の初期投資と思われます。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

2020年11月以降、資金流入が急増していますが、パフォーマンスが高い割には売れていませんね。テーマ型アクティブファンドが高い人気を獲得するには、リスクと運用コストの高さに見合った、素晴らしいパフォーマンスが必要で、それがある程度継続すると思わせられないとダメからも知れません。

評価:中国株式の未来に賭けるとしても、高コスト過ぎます

中国株式の未来に賭けたいけど、個別株に投資する高いリスクを避けたい人にとって、iFreeActiveチャイナXは手頃な商品でしょう。でも現在の高コストを正当化するだけの価値があるかどうかは、大いに疑問です。

テーマ型ファンドに投資する場合、そのテーマの将来性、成長性に期待するわけですが、「中国ニューエコノミー」という切り口はマニアックでニッチ過ぎる印象です。でもきっと、圧倒的なパフォーマンスを発揮するようになると、急激に売れ始めることでしょう。

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