iFreeActiveシリーズはテーマ型アクティブファンドの代表格です。現在5本がラインナップされていますが、それらは3回に分かれて設定されました。5本ともかなり狭い領域に特化しています。
特定のテーマの未来に賭けてみたいけど、個別株の売買まではしたくない、もっと手軽に投資したい、という人にとっては検討の価値があるはずです。
でも信託報酬が高い、トータルコストは引いちゃうくらい高い、信託期間が10年しかなく長期投資に不向きと、残念なことも多いです。
iFreeActiveシリーズの特徴
特定のテーマに特化したバリバリのアクティブファンドです。
引用:大和アセットマネジメント
- アクティブファンドです。連動する指数(ベンチマーク)はありません。
- 目論見書には、投資対象銘柄から10~20銘柄程度を組入銘柄として選定するとありますが、直近の月次レポートによると、全商品ぴったり20銘柄の現物株運用です。
- 投資対象の銘柄選定は、大和アセットマネジメント自身で行っているようです。
- 税抜き信託報酬は1.11%で統一されています。アクティブファンドらしい高さです。
- 金融機関によっては購入時手数料(上限税抜き1%)が必要です。解約時信託財産留保額はゼロです。
- 信託期間が10年しかありません。2028年には償還されます。最初から長期投資を前提としていません。
- 複数の条件を満たさないので、つみたてNISA適格ではありません。
- 隠れコストが高く、トータルコストは1.8%から3.5%もします。大和アセットマネジメントには隠れコストの低減に努めて欲しいですね。
- 純資産総額は、iFreeActiveシリーズ共通の初期投資1億円を含んでいます。
第一弾
2018年1月31日に設定されました。
iFreeActiveゲーム&eスポーツ
コロナショックによる株価暴落後はNASDAQ100指数をも凌駕する高いパフォーマンスを維持できています。
iFreeActiveエドテック
iFreeActiveエドテックを買う場合、中国株式比率が高いことを理解した上で投資するのがいいと思います。
iFreeActive EV
トータルコストがびっくりするほど高く、2019年10月まではS&P500に大きく劣後していたことを考慮すると、少しテーマが違うものの、eMAXIS Neo自動運転の方が魅力的に見えるかも知れません。
第二弾
2018年3月30日に設定されました。
iFreeActiveチャイナX
中国株式の未来に賭けたいけど、個別株に投資する高いリスクを避けたい人にとって、iFreeActiveチャイナXは手頃な商品でしょう。でも現在の高コストを正当化するだけの価値があるかどうかは、大いに疑問です。
第三弾
2018年10月19日に設定されました。
iFreeActiveメディカルデバイス
現在は、ずっとローコストなiFree NEXT NASDAQ100に劣後しており、高いトータルコストを負担する価値を認めにくいです。
結論
iFreeActiveシリーズを純資産総額順に並べました。トータルコストも表示しています。
アクティブファンドで信託報酬が高いからと言って、隠れコストも同様に高額でいいってものではありません。特に赤字にしたものは異様に高いです。これは改善して欲しいです。
EVの人気が突出しています。パフォーマンスが高いものは売れ出しています。一方で、人気の獲得に苦戦しているものも多いです。どうしても、パフォーマンスが高いものが売れる傾向にあり、将来のパフォーマンスに期待して今から買っておく、という風になっていません。それはもっと長い目で見るべきですが、信託期間が10年しかなく、長期投資に不向きなことがこのシリーズの立ち位置を難しくしています。