債券

【出口戦略】為替ヘッジコストは高いですがそれでも僕は払います

僕は資産形成期の投資対象は株式100%のインデックスファンドが良いと考える「債券不要論者」です。資産形成期には株式100%のボラティリティー(変動率)の高さを許容する代わりに、高い期待リターンが生み出す複利効果を活かすのが良いという考え方です。

が、いずれ資産形成期は終わり、資産を取り崩しながら生活する時が来ます。不老不死ではないからです。その時にはポートフォリオのリスクを下げるため、株式100%から債券への大胆なシフトを考えています。債券を利用した出口戦略です。

その条件のひとつに為替ヘッジをあげていますが、為替ヘッジにはコストがかかります。決して安くはありません。いや、高いですが、それでも僕は払います。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。

iシェアーズ米国債7-10年 ETF

iシェアーズ米国債7-10年 ETFは次の記事に登場しました。

このETFには為替ヘッジなしとありの2種類が存在します。次はiシェアーズ米国債7-10年 ETFの為替ヘッジあり、なしのリターン比較です。2017年10月16日から2022年5月6日までです。

iシェアーズ米国債7-10年 ETFの為替ヘッジあり、なしのリターン比較グラフ

赤のラインがヘッジなし、緑のラインがヘッジありです。ヘッジありの方が値動きの幅が狭かったのですが、直近だと逆転してしまいました。これは債券金利上昇による基準価額の暴落と急激な円安の組み合わせによる結果です。

為替ヘッジありなら米国債券ファンドでいいという単純な話ではないです。

為替の影響

次はiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジなし)とドル円の推移の比較です。

iシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジあり)とドル円の推移の比較グラフ

赤のラインがiシェアーズ米国債7-10年 ETF(ヘッジなし)、緑のラインがドル円の推移です。直近のドル円の変動率は異様に大きいです。

為替ヘッジの効果

iシェアーズ米国債7-10年 ETFのヘッジなしとありの違いはまさに為替ヘッジの有無だけのように思えます。公開されている資料によると実際に売買している債券にも差があるようですが、基本的には為替ヘッジの有無だけではないでしょうか。

次はヘッジなしのデータにドル円の変化を乗じた合成結果と、ヘッジありの比較です。合成結果はコストゼロで為替ヘッジしたのと等価です。

ヘッジなしのデータにドル円の変化を乗じた合成結果と、ヘッジありの比較グラフ

赤のラインが本物のヘッジあり、緑のラインが合成結果です。理屈の上では為替ヘッジがロスなく行われれば、緑のラインは赤のラインと重なるはずです。が、為替ヘッジにはコストがかかるのでヘッジありはリターンが劣化すると考えられます。

米ドル円のヘッジコスト

米ドル円のヘッジコストを決める主要因はドルの短期金利と円の短期金利の差です。次は大和アセットマネジメントのマーケットレターからの引用です。

米ドル円のヘッジコストの推移グラフ

引用:為替ヘッジコストについて

ヘッジコストも変動が大きいことが分かります。2%は当たり前、高い時は3%を超えていますね。

そして最近は上昇中です。日本はマイナス金利政策を維持したまま、米国は金利上昇中なので当然の結果ですね。

米国債券ETFに期待すること

僕がインデックス投資の出口戦略として、米国債券ETFに期待するのは次の2つです。

  • 資産を取り崩す時(必要なだけ売却する時)の取引価格が購入時と大して変わらない。上がっていることは求めない。(キャピタルゲインはいりません。)
  • 年間の配当金合計が税引き後で年率1%以上。

保守的でしょ。でもこれでいいんです。

この出口戦略を発動するのは株高で政策金利が上がっている時です。FRBが景気の過熱を抑えるために金融引き締めをしている最中です。スリム先進国株式の含み益が十分あり、もういいだろうと思えた時に雑念を捨てて(際限のない欲を抑えて)スリム先進国株式を売却して対象の米国債券ETFを買います。

僕の目的には為替ヘッジが必須ですが、そのコストは安くありません。正直高いです。それでも僕は払う価値があると思っています。他に、これより有利な出口戦略を知らないためです。もし為替ヘッジコストが高くて米国債券投資が有意義でないとなったら、出口戦略で海外資産は選択できないですね。

先進国債券でもいいですが

先進国債券インデックスファンドも有力な候補ですが、これは通貨が単一ではないため同じ検討ができません。でも似たような水準のコストがかかると思った方がいいでしょう。

次の1サイクルが終わるまでに

現在、世界経済はコロナショック後の金融緩和バブル崩壊と向き合っています。僕は今のバブル崩壊後から次の暴落までの1サイクルの間に、出口戦略を発動するつもりでいます。よって、過去の例にならうなら考える時間はたっぷりあります。(暴落の周期が10年程度である保証はないのが難しいところです。)

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