全世界株式

つみたて全世界株式の運用コストと評価

スリムシリーズはeMAXISシリーズと同じマザーファンドを利用する、超ローコスト版と言えます。つみたてんとうシリーズは、主に金融機関の窓口を好む顧客層をターゲットにし、異なる信託報酬体系で設定された、つみたてNISA適格商品のみで構成されています。

つみたて全世界株式は、スリム全世界株式(オール・カントリー)の別販路版です。

つみたて全世界株式

2020年3月6日に税抜き信託報酬0.20%で設定されました。つみたて先進国株式、つみたて米国株式(S&P500)と同率です。

マザーファンドはスリム全世界株式(オール・カントリー)と同じで、運用の安定性は実証済みです。オール・カントリーと違うのは、信託報酬と販路(=顧客層)です。

スリムシリーズには、全世界株式が3タイプ組成されています。設定日が古い順に並べます。

  • スリム全世界株式(除く日本)
  • スリム全世界株式(3地域均等型)
  • スリム全世界株式(オール・カントリー)

つみたてんとうシリーズに採用されたのはオール・カントリーだけです。名称も「つみたて全世界株式」でシンプルです。人気と説明のしやすさを考えると、良い判断だと思います。

つみたて全世界株式は、もちろん、つみたてNISA適格です。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。オール・カントリーと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

マザーファンドが同じなので、隠れコストも同水準でした。

スリム全世界株式(オール・カントリー)とのリターン比較

次はオール・カントリーとのリターン比較です。つみたて全世界株式の設定直後を避けた、2020年4月1日から2020年12月04日までです。

スリム全世界株式(オール・カントリー)とつみたて全世界株式のリターン比較グラフ

運用報告書から計算したトータルコスト差は0.11%ポイント程度あります。が、現実のリターン差はもう少し大きいです。

次はオール・カントリーの運用コストを年率0.20%ポイント増量したものとの比較です。

オール・カントリーの運用コストを年率0.20%増量したものとの比較グラフ

次は比較開始日を7月1日に変更したものです。

オール・カントリーの運用コストを年率0.20%増量したものとの比較グラフ、7月1日から

青のラインはほぼフラットになりました。

この様子だと、つみたて全世界株式の実際のトータルコストは、期待値より0.1%ポイントほど高いと思われます。そうなった理由は分かりませんが、もしかしたら純資産総額が少ないことが影響しているかも知れません。

驚くほど売れていません

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額はわずか0.15億円しかありません。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

頭打ちにならずに資金流入が続いていますが、そのペースはつみたてんとうシリーズと思えないぐらい遅いです。オール・カントリーは絶好調で、純資産総額は694億円もあります。もっと売れていいはずです。

まだ本気出してない?

次は、つみたてんとうシリーズを純資産総額順に並べたものです。

つみたてんとうシリーズを純資産総額順に並べた表

その資産クラスの人気が高いことも条件のはずですが、売れているものは販社数が多いです。つみたて米国株式(S&P500)とつみたて全世界株式は再後発で、販社数が10未満です。どちらも、スリムシリーズでは高い人気を獲得済みなので、現在の残念な売れ行きは販社数が少ないからかも知れません。

ではどうして販社数が少ないのかは不明ですが、本気を出して増やすことができれば、きっと売れるようになると思います。

評価:ネット証券以外で買う場合の選択肢になります

つみたて全世界株式は、ネット証券の利用者には価値のない商品です。が、ネット証券よりも、証券会社や銀行の窓口で対面で買う方が良いという顧客層は、一定数存在すると思われます。でなければつみたて8資産均等バランスが、300億円を超える資金を集められるとは思えません。

そのような顧客層が全世界株式に時価総額比で投資するなら、つみたて全世界株式は良い選択肢になります。ただし、現在は純資産総額が極端に少ないので、今後増えるはずという前提が必要です。

なお、全世界株式インデックスファンドを金融機関の窓口で買う場合に、たわら全世界株式が扱われているならそちらも選択肢になります。

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