十分記憶に残っていると思いますが、2月に「調整」と言われる株価下落がありました。振り返ってみると大きな下落は2月から3月にかけて3回あったのですが、その時にできた追加投資は十分ではありませんでした。今から考えると、その頃はとても安くて絶好の買い時だったわけですが、当時はそこまでのチャンスだとは思えなかったのです。
2018年2月からの調整
次はスリム先進国株式の年初からの騰落率の変化です。
青の丸で囲ったところが2月に起きた調整です。直近の高値から9%程度下落しています。でもすぐに上昇に転じますが、2月下旬に再度下げます。が、またもすぐ上昇に転じます。上昇し始めるとなかなか継続して追加投資しにくいのが人の心理です。
3月下旬からの下落は、基準価額で見ると2月の底値を下回っているので絶好の買い時になりました。緑の丸で囲ったところです。軽く1ヶ月の間はどこで買ってもお買い得でした。にもかかわらず、そのように認識できていなかったのです。
基準価額の変化を俯瞰しないから
どうしてそうなったかと言うと、株価(この場合は基準価額)が前日より下がった、上がったは自然と情報として入って来ますが、では現在の基準価額は十分安いのかどうかを正しく認識できていないからだと思います。日々の変化ではなくて、現在の水準は直近の高値から見て十分安いのかどうかを、基準価額の変化を俯瞰して認識すべきだったのです。
4月以降はどうだったか
4月からは上がっては下がり上がっては下がりを繰り返しました。でも傾向は右肩上がりの強気相場で、下げても大したことはないので、どれも買い時と言えるものではありませんでした。
青い丸で囲ったところは確かに下がっていますが、3月頃から見ると高いです。でも確実に言えることは「積立投資はやめるべきではない」です。株価下落時をチャンスと見なして追加投資するのは理にかなっていると信じていますが、基本はあくまで積立投資です。積立投資なら、どこの基準価額を掴むかは運次第ですが、5月も6月も7月も8月もどこかの基準価額で購入しており、それは後から振り返って見れば十分安い時期に購入できていることになる可能性が高いからです。
積立投資ではなくて、安い時に適宜買おうという考えだときっと株価が上昇傾向にある強気相場では買えません。
そして現在、10月11日から始まった株価下落の真っ最中です。
期間も規模も予測不可能
相場は自動取引ソフトウエアのアルゴリズムも含めて市場参加者の心理を反映して理性的でない動きを平気でします。想定していない悪い出来事があると極端な反応を示すことが少なくありません。そして何が起こるかは予測できないので、結果として現在の株価下落の期間も規模も予測不可能です。
条件を絞れば、大して下落しないで上昇に転じるはずだと予想できても、その条件に当てはまらないことが起きる可能性が十分あります。最近で気になることと言えばサウジアラビア情勢です。世界経済へのダメージは誰もが避けたいのが本音で、特にトランプ大統領は中間選挙を控えてこのタイミングで原油価格の暴騰を招く事態は絶対に避けたいはずですから、どんなに批判されようが大事にならない程度の制裁しか加えないと思います。でも、もしそうならなかったら2019年以降に起きて欲しいと願っている暴落が始まるかも知れません。それは避けて欲しいです。
僕の本音は
今回の株価下落はせいぜい下落率10%程度の調整で終わって、年末に向けて再度上昇に転じて欲しいというのが僕の本音です。これは自分の都合しか考えていない極めて自己中なものです。
どうなるかは分かりませんが、1つだけ決めていることがあります。「基準価額の変化を俯瞰してしっかり追加購入を行う」です。僕は現在スリム先進国株式しか買っておらず、特定口座の積立設定は月額25万円ですが、今回の(まだ小規模の)下落でも追加投資をしています。内容については下落が終わってから振り返るつもりです。
こういうことが嫌いな人は
インデックス投資家の中にもこういうことが嫌いな人は相当数いると思います。嫌いな人には勧めませんので、積立設定をして後は世界経済の状況も株価の動向も一切気にしないでいいと思います。それだけで、投資する商品の選択さえ間違っていなければ、長期で見れば期待したリターンが得られるはずです。
でも僕は買い時に追加投資をするのが好きです。一括投資をする度胸はないので積立投資を基本にしていますが、数年以内に暴落すると確信していることもあり、積立設定の金額は控え目にしてあります。暴落したら全力で購入しますが、同じ考えで十分下落したら追加投資します。3月には十分できなかった反省を踏まえてそうしています。この投資行動を未来になってどう評価するかはその時になってみないと分かりません。
ちなみに、この記事を書いたのは21日(日曜日)なので、公開予定にしている23日の朝には米国の22日に起きたことが発端で大騒ぎになっているかも知れません。
計算式作りました
暴落時に機械的に追加投資額を決められるよう計算式を作りました。