インデックス投資

SMT MIRAIndex eビジネスの運用コストと評価

MIRAIndex eビジネスは独自に開発された指数に連動する、テーマ型インデックスファンドです。現在はS&P500種指数を大きくアウトパフォームしてるにも関わらず、不人気で売れていません。「eビジネス」というテーマが受益者に響かないのかも知れません。

なおこの記事では、商品名先頭のSMTは略します。

更新情報

第2期運用報告書の内容を反映させました。また、参照しているデータを最新版に更新しています。

MIRAIndex eビジネス

2019年7月30日に税抜き信託報酬0.7%で設定されました。MIRAIndexシリーズの3本目です。

  • FactSet Global e-Business Indexに連動するインデックスファンドです。
  • 金融機関によっては購入時手数料(上限税抜き3%)が必要です。
  • 解約時信託財産留保額はゼロです。
  • 信託期間は無期限です。
  • 現物株運用で、現在、49銘柄に投資しています。
  • 運用会社は三井住友トラストアセットマネジメントです。
  • 複数の条件を満たさないので、つみたてNISA適格ではありません。

FactSet Global e-Business Index

テーマ型ファンドの場合、投資対象をどう選択するかがキモになります。次はFactSet Global e-Business Indexの特徴です。

  • 三井住友トラストアセットマネジメントがFactSet UK Limitedと共同開発したスマートベータ指数です。
  • 世界のeビジネス関連企業の中から総資産に占める売上総利益の割合(売上総利益÷総資産)の原則上位50銘柄で構成される指数です。
  • eビジネス関連企業とは、売上の50%超がeビジネス(インターネット技術を取り込んだビジネスモデルのことを言い、主として電子商取引)関連事業から得ている企業を言います。
  • 構成銘柄の入替えは年1回、ウェイトのリバランスは年2回行います。
  • 構成銘柄のウェイトは浮動株調整後の時価総額基準とし、リバランス時の1銘柄のウェイトは最大5%とします。

出典:目論見書

ファンドの分類としてはインデックス型ですが、連動するのはスマートベータ指数であり、いくらかアクティブファンドの要素があります。ここは受益者によって好みの分かれるところでしょう。

次はMIRAIndex eビジネスの組み入れ上位10銘柄です。全体の約50%を占めます。

MIRAIndex eビジネスの組み入れ上位10銘柄と比率表

月次報告書によると、投資対象の約66%が米国企業です。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。MIRAIndexロボと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

MIRAIndexロボの隠れコストは前決算期より削減されました。MIRAIndex eビジネスの隠れコストも削減されたのですが、その幅が小さかったです。

次は隠れコストの第1期と第2期の比較です。

隠れコストの第1期と第2期の比較

減ったのは有価証券取引税でした。問題の保管費用は高いままです。これを減らして欲しいんですよね。

トータルコストは1.02%と高いですが、eビジネスという尖ったテーマに投資して、期待通りのパフォーマンスが得られるなら気にならない水準でしょう。

リターン比較

スリム米国株式(S&P500)との比較

テーマ型ファンドに投資するのですから、S&P500種指数には負けたくないところでしょう。次はMIRAIndex eビジネスの設定直後を避けた2019年8月15日から、2021年5月28日までの、スリム米国株式(S&P500)との比較です。

MIRAIndex eビジネスとスリム米国株式(S&P500)のリターン比較グラフ

赤のラインがMIRAIndex eビジネスです。青のラインはリターン差で、MIRAIndex eビジネスースリム米国株式です。

コロナショックによる株価暴落前はS&P500に劣後していましたが、株価暴落後はMIRAIndex eビジネスの圧勝です。これはコロナウイルスの感染拡大により、eビジネス需要が急激に高まったことが影響していると思われます。

でも2021年3月以降は頭打ちになり、差が縮まっています。

世界eコマース関連株式オープンとの比較

僕が検索した範囲では、eビジネスに特化したテーマ型ファンドは見つかりませんでしたが、近いものに「世界eコマース関連株式オープン」があります。

  • eコマース(電子商取引)をはじめとした、新たな消費関連サービスに投資します。
  • 税抜き信託報酬1.6%のアクティブファンドです。
  • 運用会社はアセットマネジメントOneで、地方銀行、地方証券会社の扱いが多いです。
  • 信託期間は10年しかなく、2027年7月には償還されます。
  • それなのに純資産総額は714億円もあります。

次は2019年8月15日から2021年5月28日までの、世界eコマース関連株式オープンとの比較です。

MIRAIndex eビジネスと世界eコマース関連株式オープンのリターン比較グラフ

赤のラインがMIRAIndex eビジネスです。この比較期間だと、時期によって優劣が入れ替わるものの、互角と言っていいでしょう。

不人気です

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は5.01億円しかありません。なお、グラフからは初期投資の2億円を除外してあります。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

不安定ながらも資金流入が続いていましたが、パフォーマンスが頭打ちになってから、資金流入も頭打ちです。また、資金流入の金額が少ないです。厳しいですね。設定来のパフォーマンスは十分満足できるものだと思うのですが、eビジネスというテーマが受益者の琴線に触れないのかも知れません。

評価:eビジネスの未来に賭けるなら良い選択かも

eビジネスの未来に賭けるなら、MIRAIndex eビジネスは良い選択肢かも知れません。連動するのがスマートベータ指数であることが嫌いでなければ、長期投資向きの組成ですし、トータルコストも許容範囲でしょう。

2021年2月までは、S&P500種指数を大きくアウトパフォームしていましたので、もっと人気が出てもいい気がしますが、不人気で売れていません。ファンドは組成するよりも、人気を獲得して資金を集めることがはるかに難しいですが、テーマ型は特にその傾向が強いです。

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