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NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの運用コストと評価

NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルは、NZAMレバレッジ米国株式2倍ブルの姉妹品です。競合商品にOne日本株ダブル・ブルがありますが、NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの方がいいです。

でも現状、不人気で売れていません。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。

NZAMレバレッジ日本株式2倍ブル

2020年3月12日に税抜き信託報酬0.80%で設定されました。姉妹品のNZAMレバレッジ米国株式2倍ブルと同率です。また、競合商品と言えるOne日本株ダブル・ブルより0.05%ポイント安いです。

  • 商品名からは分かりませんが、株式の先物取引により、日々の基準価額の値動きが日経平均の値動きの2倍程度となることを目指します。が、日経平均株価指数以外の先物取引を利用することもあるとしています。
  • 信託期間は無期限です。
  • NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルは一般販売商品で、SBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、auカブコム証券が扱っています。
  • 購入時手数料税抜き2.0%が設定可能です。主要ネット証券以外でも販売されるようになったら注意が必要です。

もちろん、つみたてNISA適格ではありません。

One日本株ダブル・ブル同様、日経平均以外の株価指数を利用することがあると、目論見書に明記されています。

投資する株価指数先物取引については、原則として日経225を対象とした先物取引としますが、流動性や市況動向等に応じて、他の株価指数先物取引を利用する場合があります。

引用:目論見書

レバレッジ型ファンドには信託期間が有限のものが散見され、One日本株ダブル・ブルもそうなのですが、NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルは無期限です。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。One日本株ダブル・ブルと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

運用報告書の数値を信じるなら、NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの方が低コストです。でもトータルコスト0.90%は高いと感じます。

なお、レバレッジをかけることで生じる金利は運用報告書には出てこないものと思われます。

スリム国内株式(日経平均)とのリターン比較

次はNZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの設定直後を避けた、2020年4月1日から2022年1月14日までの、スリム国内株式(日経平均)との比較です。

スリム国内株式(日経平均)とNZAMレバレッジ日本株式2倍ブルのリターン比較グラフ

赤のラインがNZAMレバレッジ日本株式2倍ブル、緑のラインがスリム国内株式(日経平均)です。青のラインはリターン差で、NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルースリム国内株式(日経平均)です。

この比較期間は、コロナショックによる株価暴落からの回復過程そのものなので、NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの圧勝です。でも2021年2月以降日経平均は横ばいで、2倍のレバレッジをかけても横ばいです。

次は2021年2月1日からの比較です。

スリム国内株式(日経平均)とNZAMレバレッジ日本株式2倍ブルのリターン比較グラフ、2021年2月から

スリム国内株式(日経平均)は+1.5%でしたが、NZAMレバレッジ米国株式2倍ブルはマイナス1.1%でした。運用コストの高さと、レバレッジ型特有の減価が影響したのではないでしょうか。

One日本株ダブル・ブルとのリターン比較

次はNZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの競合商品と言える、One日本株ダブル・ブルとの比較です。

NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルとOne日本株ダブル・ブルのリターン比較グラフ

青のラインはNZAMレバレッジ日本株式2倍ブルーOne日本株ダブル・ブルです。思ったよりも暴れが少いことに驚きました。運用報告書から計算したトータルコスト差は0.07%ポイントですが、2021年1月までは1%ポイント程度の差がありました。でもその後は差が縮まっています。

現在、この2商品のトータルコスト差は極小なのかも知れません。

不人気です

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は10.73億円です。

NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

左端が浮いているのは、設定時の純資産総額がぴったり4億円あったためです。おそらく運用側による初期投資と思われます。

基本的に短期売買向きの商品ですが、それでも売れていないですね。

評価:運用は期待通りですが不人気すぎます

NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルは高コストですが、支配的なのは信託報酬です。競合商品であるOne日本株ダブル・ブルとのリターン比較から、運用は期待通りと言っていいでしょう。

購入時手数料が税抜き2.0%もかかるというデメリットがありますが、証券会社を選べば無料なので、これは気にしなくていいでしょう。

あくまで短期売買目的で日経平均の2倍ブル型ファンドに投資したい場合、One日本株ダブル・ブルよりNZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの方がいいです。

  • NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルの方が低コスト。
  • NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルは信託期間が無期限。

信託期間が無期限なら、暴落時に大きくマイナスになっても回復を待つ選択肢があります。その選択肢は、ないよりはあった方がいいでしょう。

が、NZAMレバレッジ日本株式2倍ブルは不人気すぎます。こんなに不人気だと繰上償還のリスクが気になります。信託期間が無期限だからと安心しない方がいいですね。

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