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NZAMベータNYダウ30の運用コストと評価

農林中金全共連アセットマネジメントは、農中<パートナーズ>シリーズで知られていますが、それらは農林中央金庫専売商品です。一方、NZAMシリーズは一般販売商品で、農林中央金庫では扱っていません。

NZAMベータNYダウ30は、やる気のある信託報酬で参入して来ました。先行しているローコスト商品を脅かす存在になれるでしょうか。

更新情報

第一期運用報告書の内容を反映させています。やはり高コストでした。

NZAMベータNYダウ30

2020年3月12日に税抜き信託報酬0.21%で設定されました。先行するiFree NYダウ、たわらNYダウが0.225%なので、それを下回る最安水準です。やる気を感じます。

  • 商品名に「ベータ」とありますが、目論見書を見る限り普通のインデックスファンドです。
  • NZAMベータNYダウ30は一般販売商品で、SBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、auカブコム証券が扱っています。
  • つみたてNISA適格ではありません。(NYダウ指数が指定インデックスではないため、設定から5年以上経過しないとそもそも適格申請できません。)

現在、NYダウ指数連動商品はローコスト競争が停滞しているので、新規参入で人気を獲得するチャンスかも知れません。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。iFree NYダウと比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

NZAMベータNYダウ30の隠れコストはひと桁高いです。次は隠れコストの明細です。高い項目を赤字にしています。

隠れコストの明細表

保管費用が高いです。これは投資信託の第一期では珍しくなく、姉妹品であるNZAMベータNASDAQ100はもっとひどかったです。

リターン比較

DIAトータルリターンとの比較

NYダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)に連動するETFにDIAがあります。次はNZAMベータNYダウ30の設定直後を避けた、2020年3月23日から2021年3月31日までの、DIAトータルリターンとの比較です。

DIAトータルリターンとNZAMベータNYダウ30のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、DIAトータルリターンーNZAMベータNYダウ30です。青のラインの傾きは最初急でしたがその後緩やかになっています。これは設定後まもないインデックスファンドでは普通に見られる現象です。

次は6月からの比較です。

DIAトータルリターンとNZAMベータNYダウ30のリターン比較グラフ、6月から

次はDIAトータルリターンの運用コストを年率0.50%ポイント増量したものとの比較です。

DIAトータルリターンの運用コストを年率0.50%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりました。この比較結果から、NZAMベータNYダウ30の運用は安定していると思われます。

iFree NYダウとのリターン比較

次はiFree NYダウとのリターン比較です。NZAMベータNYダウ30はの運用コストが安定したと思われる、2020年6月1日から2021年4月16日までです。

iFree NYダウとNZAMベータNYダウ30のリターン比較グラフ

青のラインはiFree NYダウーNZAMベータNYダウ30です。はやりNZAMベータNYダウ30は高コストですね。

運用報告書から計算したトータルコスト差は0.23%ポイント程度あります。次はiFree NYダウの運用コストを年率0.40%ポイント増量したものとの比較です。

iFree NYダウの運用コストを年率0.40%ポイント増量したものとのリターン比較グラフ

直近1ヶ月を除き、青のラインはほぼフラットになりました。これは、ごまかしの効かない基準価額データは、この2商品の間に運用報告書から計算したもの以上のトータルコスト差があることを示しています。これも、投資信託の「あるある」です。

人気の獲得に苦戦中

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は5.74億円です。設定日の純資産総額が3億円ありましたが、これは運用側による初期投資だと思われます。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

資金流入は続いていますが、その額は0.6億円程度しかありません。これは厳しいですね。でも、NYダウ指数はS&P500やVTIや全世界株式のような人気の資産クラスではないので、あわてないで販売活動に力を入れることが必要でしょう。

でも運用コストを削減しないと、信託報酬以外のコストを気にする受益者の支持は得られないです。

評価:運用コストの削減が必須

NZAMベータNYダウ30は隠れコストが高いです。リターン比較結果からは、それが第一期特有のものと言い切れないのが気になります。iFree NYダウとの差は大きいです。

NZAMシリーズは知名度の点で不利なので、iFree NYダウやたわらNYダウに対抗するにはかなり積極的な営業活動、先行投資が必要になりますが、その前にまず運用コストの削減が必須です。

先行するiFree NYダウ、たわらNYダウが0.225%で並んでいるところに、0.21%で戦いを挑んできたことは高く評価しています。その信託報酬に見合う運用コストを目指して欲しいものです。

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