米国株式

農中<パートナーズ>米国株式S&P500の運用コストと評価

農中<パートナーズ>米国株式S&P500は、先行していたつみたてNISA適格商品よりも高コストなダメ商品です。農林中央金庫専売商品ですが、一体どんなセールストークで不利な商品を売りつけているのでしょうか。

こんな高コストのダメ商品を買わされないようにする、最低限の知識を身につけたいものです。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しています。

農中<パートナーズ>米国株式S&P500

2019年3月4日に税抜き信託報酬0.55%で設定されました。農林中央金庫専売商品です。この商品、名称は、先行していた「農中<パートナーズ>つみたてNISA米国株式S&P500」から「つみたてNISA」を無くしただけですが、中身は激しく劣化しています。

  • つみたてNISA適格ではありません。
  • 税抜き信託報酬は0.1%ポイント高いです。
  • 購入時手数料が税抜き1.5%が徴収されます。
  • 決算頻度は年1回ですが、配当金を出しています。

農中<パートナーズ>つみたてNISA米国株式S&P500の設定から1年2ヶ月後に、いいところがひとつもない劣化版を設定するのは、僕の理解を超えています。一体誰に売り付けるのでしょうか。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。スリム米国株式(S&P500)、農中<パートナーズ>つみたてNISA米国株式S&P500と比較しています。

運用報告書から計算したトータルコスト表

農中<パートナーズ>の2商品は信託報酬も高いですが、隠れコストはスリム米国株式(S&P500)の5倍を超えます。トータルコストも5倍を超えます。高いですね。

次は隠れコストの明細です。

隠れコストの明細表

保管費用がありえない高さです。今どきS&P500インデックスにこんなに高いコストを負担するのは馬鹿らしいです。

VOOトータルリターンとのリターン比較

次はVOOトータルリターンとの比較です。農中<パートナーズ>米国株式S&P500の設定直後を避けた、2019年3月20日から2021年7月30日までです。

VOOトータルリターンとの農中<パートナーズ>米国株式S&P500のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、VOOトータルリターンー農中<パートナーズ>米国株式S&P500です。農中<パートナーズ>米国株式S&P500はVOOを売買しているわけではありませんが、青のラインの傾きから農中<パートナーズ>米国株式S&P500の運用コストの大きさが(相対的にですが)分かります。

赤の矢印の位置で段差ができているのは、農中<パートナーズ>米国株式S&P500が分配金を出したためです。いや、そんなことしなくていいのに、と思いますね。

次はVOOトータルリターンの運用コストを年率0.90%ポイント増量したものとの比較です。

VOOトータルリターンの運用コストを年率0.90%ポイント増量したものとの比較グラフ

段差を除いて、青のラインはほぼフラットになりました。農中<パートナーズ>米国株式S&P500の運用コストの高さが実感できます。

つみたてNISA米国株式S&P500とのリターン比較

次は姉妹品である、つみたてNISA米国株式S&P500とのリターン比較です。分配金を出していない期間である2020年3月16日から2021年3月13日までです。

つみたてNISA米国株式S&P500と農中<パートナーズ>米国株式S&P500のリターン比較グラフ

青のラインはつみたてNISA米国株式S&P500ー農中<パートナーズ>米国株式S&P500です。マザーファンドが同じなので、青のラインはきれいな右肩上がりの直線です。その傾きは、運用コスト差を示しています。

スリム米国株式(S&P500)とのリターン比較

次はスリム米国株式とのリターン比較です。農中<パートナーズ>米国株式S&P500の設定直後を避けた、2019年3月20日から2021年8月20日までです。

スリム米国株式(S&P500)と農中<パートナーズ>米国株式S&P500のリターン比較グラフ

青のラインはスリム米国株式ーつみたてNISA米国株式S&P500です。青のラインの傾きが大きいです。運用コストがリターンを劣化させていることが良く分かります。

売れ行きは

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は23.3億円です。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

こんな高コスト商品、売れて欲しくない、と思うのですが、資金流入が続いています。次は姉妹品もプロットしたグラフです。初期投資と思われる、設定日にあった20億円を無視しています。

農中<パートナーズ>つみたてNISA米国株式S&P500もプロットしたグラフ

緑のラインが農中<パートナーズ>つみたてNISA米国株式S&P500です。より高コストなダメ商品の方が売れていることに驚いてしまいます。

評価:高コストなダメ商品を買わないだけの知識を身につけたい

同じS&P500種指数に連動する商品であっても、ピンきりなのがこの世界の実情です。同じリスクを負うのに、高コストであるがゆえにリターンが劣化してしまいます。結局損することになるのです。

同じ運用会社が同じ金融機関で販売している、同じ指数に連動する商品でありながら、後から設定された方が高コストなダメ商品というのに、この業界の闇を見たような気がします。言いすぎでしょうか。

そういう高コストなダメ商品を買わないだけの知識を身につけたいものです。それがめんどうに思えるのなら、つみたてNISA口座でスリムシリーズを買っておくのが無難です。

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