先進国株式

野村スリーゼロ先進国株式投信の隠れコストはスリム先進国株式と変わらないと予想します

野村スリーゼロ先進国株式投信の評価は人によって割れると思います。僕は受益者から見て良心的設計とは思えないので、人気が出るとしたら逆にいろんな意味で心配になります。

野村スリーゼロ先進国株式投信は、人気のMSCIコクサイ連動先進国株式インデックスファンドの御三家に対して、直球勝負ではないものの、信託報酬で勝負を挑んできました。御三家とはもちろん、ニッセイ外国株式、たわら先進国株式、スリム先進国株式です。ここで、信託報酬ばかりに目が行きがちですが、忘れてはいけないのが隠れコストです。

野村アセットマネジメントは、超ローコストの先進国株式インデックスファンドを扱っていません。Funds-i 外国株式は税抜き信託報酬が0.55%と、今では引いちゃう水準です。設定されたのは2010年11月です。その1年前に設定されたeMAXIS先進国株式の税抜き信託報酬が0.60%でしたから、当時は十分安かったと言えるでしょう。

野村スリーゼロ先進国株式投信は、Funds-i 外国株式と同じマザーファンドを利用するはずです。そのため、Funds-i 外国株式の隠れコストの水準が、野村スリーゼロ先進国株式投信のベースになると考えていいでしょう。

Funds-i 外国株式のトータルコスト

次は運用報告書から計算したトータルコストです。スリム先進国株式の弟にあたる、つみたて先進国株式と比較しています。

Funds-i 外国株式とつみたて先進国株式のトータルコスト比較表

青字の隠れコストに注目してください。つみたて先進国株式の0.074%はスリム先進国株式やニッセイ外国株式と同程度ですが、Funds-i 外国株式は異様に安いです。

すでに、運用報告書から計算した隠れコストは信頼性に欠けることが分かっています。運用会社によって記載する項目、範囲が異なるためです。たとえば、たわら先進国株式は長らく隠れコストが最安と言われ続けてきましたが、リターン実績比較結果から、そうではないことが分かっています。

ベンチマークが同じインデックスファンドなら、運用がベンチマークに忠実に行われていることが前提ですが、運用報告書から計算したトータルコストは参考程度にして、ごまかしの効かない基準価額データで判断するのが良いです。なぜなら、運用の上手い下手も含めて、基準価額にはあらゆるコストが反映されるからです。

Funds-i 外国株式とつみたて先進国株式のリターン比較

次はFunds-i 外国株式とつみたて先進国株式のリターン比較です。

Funds-i 外国株式とつみたて先進国株式のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、つみたて先進国株式ーFunds-i 外国株式です。きれいな直線です。このラインの傾きがトータルコスト差を示しています。

Funds-i 外国株式とつみたて先進国株式のトータルコスト差を推定

次はつみたて先進国株式の運用コストを年率0.38%ポイント増量したものとの比較です。

つみたて先進国株式の運用コストを年率0.38%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはまだ少し浮いています。次は年率0.40%ポイント増量したものとの比較です。

つみたて先進国株式の運用コストを年率0.40%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはほぼフラットになりました。次は年率0.42%ポイント増量したものとの比較です。

青のラインは右肩下がりになったので、これだと増量しすぎですね。

よって、つみたて先進国株式とFunds-i 外国株式のトータルコスト差は年率0.40%ポイント程度だと推定します。

Funds-i 外国株式の隠れコストは0.089%と推定

つみたて先進国株式の運用報告書から計算したトータルコストを基準にすると、基準価額データのリターン差から、Funds-i 外国株式のトータルコストは0.694%と推定されます。それから税込み信託報酬を除くと、隠れコストは0.089%になります。僕にはこの数値の方が納得できます。

ニッセイ外国株式、スリム先進国株式の隠れコストはこの程度です。(この表は信託報酬引き下げ前のものです。)

ニッセイ外国株式、DCニッセイ外国株式、スリム先進国株式のトータルコスト比較表

青字の隠れコストは0.061%から0.076%です。僕は、少なくとも、Funds-i 外国株式の隠れコストがたったの0.034%とは思わないです。

まとめ:野村スリーゼロ先進国株式投信の隠れコストはスリム先進国株式と変わらないはず

頑張らなければ、スリム先進国株式に負けるかも知れません。僕の予想が正しいかどうかは、野村スリーゼロ先進国株式投信の運用開始後半年もすれば分かります。ごまかしの効かない基準価額データを比較すれば、リターン差から隠れコストの大小が推測できます。

たとえば2020年4月2日から8月末までの基準価額の推移を、スリム先進国株式のそれと比較します。野村スリーゼロ先進国株式投信の信託報酬はゼロなので、どちらも運用はベンチマークに忠実で、隠れコストが同じなら、リターン差はスリム先進国株式の税込み信託報酬分となります。今から楽しみです。

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