インデックス投資

先進国株式と先進国株式+先進国債券のどちらがおすすめですか?

僕は資産形成期には株式100%インデックスへの投資が良く、債券に投資する必要はないとする「債券不要論者」です。ただし、株式100%インデックスは変動率が高いので、値動きの激しさに耐えられることが条件になります。

値動きの激しさに慣れていない、あるいは好まない場合は債券を含むバランスファンドが良い選択肢になります。

現実の商品としては選択肢が(きっと)ないので、値動きの激しさを好まない人には向かない話ですが、先進国株式+先進国債券に投資するとどうなるでしょうか。

更新情報

先進国債券を為替ヘッジありにしたらどうなるか調べました

債券は好きですか?

インデックス投資はとても論理的なものだと思いますが、こと債券の扱いに関しては対立する意見が多く、多数を納得させられる結論は出そうにありません。僕は債券をどのように扱おうが将来その選択が吉と出るか凶と出るかは誰にも予見できないのだから、好きな方を選択すれば良いと思っていますが、投信ブロガーの間で片方がもう片方の選択を(あまり気持ちの良くない表現で)否定する意見が散見されるのは残念です。

バンガード社は分散投資を推奨していますが、それには地域の分散と資産クラスの分散が含まれます。ひらたく言うと米国集中投資より全世界への投資、株式のみへの投資より他の資産も含めた投資を推奨しています。じゃあどうするのが一番良いのか?という問いへの答えはありません。自分で決めるしかないのですが、一つの指標として株式6:債券4が良いとする見解を良く聞きます。

そこで今回は先進国株式と先進国債券を6:4で混ぜたらパフォーマンスがどう変わるのかを調べました。

前説

先進国株式と、先進国株式と先進国債券を6:4で混ぜたもの(毎月リバランス)を比較します。eMAXIS先進国株式とeMAXIS先進国債券の実績データを参照しました。

先進国株式と先進国債券

次は先進国株式と先進国債券のリターン比較です。2010年1月4日から2020年9月25日までです。

先進国株式と先進国債券のリターン比較グラフ

赤のラインが先進国株式です。先進国債券は変動率(ボラティリティー)が小さいですが、リターンも小さいです。

先進国株式と先進国債券を6:4で混ぜた合成結果もプロットしました。

先進国株式と先進国債券を6:4で混ぜた合成結果もプロットしたグラフ

青のラインが合成結果です。

リスク比較

次は月次で求めたリスク(変動率)を年率換算したものです。

月次で求めたリスク(変動率)を年率換算したグラフ

先進国債券を混ぜることでリスクが大幅に下がっています。

リターン比較

リターン比較は、比較する期間によってその印象が大きく変わります。

2010年1月から2020年9月まで

2010年1月から2020年9月までのリターン比較グラフ

2012年までは互角でしたが、2013年から差が開きます。10年間で50%ポイントを超えるリターン差が生まれています。確かに債券を混ぜるとリスクは減りますが、リターンの減少も大きいわけです。

2012年1月から2020年9月まで

2012年1月から2020年9月までのリターン比較グラフ

この様子なら高い変動率に耐えて先進国株式だけの方がいいと思えます。

2014年1月から2020年9月まで

2014年1月から2020年9月までのリターン比較グラフ

2016年までは互角でした。その後は差が開いています。

2016年1月から2020年9月まで

2016年1月から2020年9月までのリターン比較グラフ

債券を混ぜたことのメリットもいくらか感じることができます。

2018年1月から2020年9月まで

2018年1月から2020年9月までのリターン比較グラフ

意外なことに互角です。コロナショックによる株価暴時は、一時逆転していました。

1年単位で比較

ここらは1年単位でリターンを比較します。わずかな差が長い年数をかけて積み重なることが良く分かります。

どんどんスクロールして流し見して下さい。

2010年

2010年のリターン比較グラフ

2011年

2011年のリターン比較グラフ

2012年

2012年のリターン比較グラフ

2013年

2013年のリターン比較グラフ

2014年

2014年のリターン比較グラフ

2015年

2015年のリターン比較グラフ

2016年

2016年のリターン比較グラフ

2017年

2017年のリターン比較グラフ

2018年

2018年のリターン比較グラフ

2019年

2019年のリターン比較グラフ

2020年(9月まで)

2020年(9月まで)のリターン比較グラフ

比較するなら長い目で見ましょう、ということですね。

先進国債券を為替ヘッジありにした場合

先進国債券は期待リターンよりも為替変動の方が大きいので、為替ヘッジありの方が好ましいと言われます。投資目的によっては確かにそうだと思います。では、この記事に出てきた先進国債券を為替ヘッジありに変えたらどうなるでしょうか。eMAXIS先進国債券の為替ヘッジありは設定されたのが2016年なので、2013年9月に設定されたFunds-i 外国債券(為替ヘッジあり)を使いました。

次はeMAXIS先進国債券とFunds-i 外国債券(為替ヘッジあり)のリターン比較です。

eMAXIS先進国債券とFunds-i 外国債券(為替ヘッジあり)のリターン比較

赤のラインがFunds-i 外国債券(為替ヘッジあり)、緑のラインがeMAXIS先進国債券です。プラスマイナス10%ポイント程度の差がありますが、一方的に差が広がるわけではありません。

次は6:4で混ぜた結果どうしの比較です。

6:4で混ぜた結果どうしの比較グラフ

赤のラインが為替ヘッジありと混ぜたもの、緑のラインが為替ヘッジなしと混ぜたものです。リターン差は当然、前記グラフのリターン差を小さくしたものになります。

この比較結果から、先進国株式に混ぜる先進国債券に為替ヘッジがあってもなくても、混ぜた結果と先進国株式だけを比較した結果には大差ないと言えます。よって、この記事の結論は変わりません。

結論:長期投資なら債券を混ぜる意味はない

先進国株式と先進国株式+先進国債券の、2010年以降の比較結果からはそう言い切っていいでしょう。

債券を混ぜることでリスク(変動率)を下げたり、株価下落時の下落幅を小さくする効果は確かにあります。でも長期投資を前提とするなら、普段のリターンの高さによりリターンの差が開くため、株価下落時に先進国株式のみが大きく下げて、先進国債券を混ぜた方の下げ率が小さくても、結果としては先進国株式のみの含み益の方が大きいという状態が観測されました。

世界経済の状況や、投資期間、投資状況(積立投資継続中かガチホ中か)によっては先進国債券を混ぜたものの方が含み益が大きくなることもあるでしょう。でも次の条件を満たしているなら、債券を混ぜる意味はないというのが僕の結論です。

  • インデックス投資の目的は資産を増やすことである。
  • 5年、10年という長期投資を目指している。
  • 基準価額が大きく下落しても我慢して回復するまでホールドできる自信がある。

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