インデックス投資

先進国株式と全世界株式のどちらがおすすめですか?

僕は米国株式集中投資には魅力を感じつつも、米国という一つの国に集中するのはリスクが高すぎるという考えから、先進国株式への集中投資を選択しました。ですが、一般的には全世界の株式に幅広く投資した方が好ましいとされています。古くからある教科書のような著作に従うとそうなります。

日本ではインデックス投資の黎明期から、MSCIコクサイに連動する先進国株式インデックスが人気でした。先進国株式+新興国株式+国内株式に時価総額比で投資する、全世界株式インデックスが身近になったのは2017年以降の話です。

では先進国株式と全世界株式のどちらが自分に向いているのか、その判断材料が欲しい人も多いと思われます。

楽天全世界株式

全世界の株式に時価総額比で投資するのを身近なものにしたのは、2017年9月に設定された楽天全世界株式です。それより前に設定された商品は鳴かず飛ばずでした。楽天全世界株式が人気に火を付けました。(明らかに)その成功を見て設定されたのが、スリム全世界株式(オール・カントリー)です。

スリム先進国株式と楽天全世界株式の比較は2017年9月以降でないとできません。もっと以前から比較したいので、VTの実績データを元に、もし2008年末に楽天全世界株式が設定されていたら、という「仮想楽天全世界株式」を生成しました。

  • VTの配当金を米国10%課税あり、国内課税なしで再投資したVTトータルリターンを生成します。
  • VTトータルリターンの運用コストを、現在の楽天全世界株式のトータルコストからVTの経費率を除いた0.18%ポイント増量します。

次は直近1年間の仮想楽天全世界株式と本物のリターン比較です。

直近1年間の仮想楽天全世界株式と本物のリターン比較グラフ

リターン差を示す青のラインはほぼフラットです。もしも2008年末に楽天全世界株式が設定されていたら、という仮の話のデータとしては十分使えるはずです。

野村DC外国株式インデックス

仮想楽天全世界株式と比較する対象として、野村DC外国株式インデックスを選びました。

  • 2009年年初からの比較が可能。
  • その頃から存在する、MSCIコクサイ連動インデックスとしては低コスト。

おことわり

比較期間はVTトータルリターン生成の都合で、2009年年初から2020年8月末までです。この記事では、その比較期間でどうだったかを判断材料にしますが、限られた期間のことですし、そもそも未来は過去と同じではありません。

登場するグラフの赤のラインが先進国株式、緑のラインが全世界株式です。青のラインはリターン差で、先進国株式ー全世界株式です。

リスク比較

次は月次で求めたリスク(変動率)を年率換算したものです。

月次で求めたリスク(変動率)を年率換算したグラフ

ほとんど変わりません。変動率で見たリスクは、先進国株式と全世界株式で違いはないと言えます。

リターン比較

リターン比較は、比較期間によってその印象が大きく変わります。次は2009年年初から2020年8月末までの比較です。

2009年年初から2020年8月末までのリターン比較グラフ

パッと見先進国株式の圧勝のような気がしますが、常時そうではありませんでした。青のラインがフラットに近い期間は、互角だったのです。それでも、先進国株式の方がおおむね、全世界株式より有利でした。

ここからは比較開始日を2年ずつ遅らせて比較します。

2011年年初から2020年8月末まで

2011年年初から2020年8月末までのリターン比較グラフ

先進国株式の方が有利でした。

2013年年初から2020年8月末まで

2013年年初から2020年8月末までのリターン比較グラフ

先進国株式の方が有利でした。

2015年年初から2020年8月末まで

2015年年初から2020年8月末までのリターン比較グラフ

2018年前半までは互角でした。その後は先進国株式の方が有利でした。

2017年年初から2020年8月末まで

2017年年初から2020年8月末までのリターン比較グラフ

2018年までは互角でした。その後は先進国株式の方が有利でした。

2019年年初から2020年8月末まで

2019年年初から2020年8月末までのリターン比較グラフ

先進国株式の方が有利でした。

1年単位で比較

ここらは1年単位でリターンを比較します。受ける印象がかなり変わります。

2009年

2009年のリターン比較グラフ

互角です。

2010年

2010年のリターン比較グラフ

互角です。

2011年

2011年のリターン比較グラフ

先進国株式の方が良いです。

2012年

2012年のリターン比較グラフ

互角か、先進国株式の方がわずかに良いです。

2013年

2013年のリターン比較グラフ

先進国株式の方が良いです。

2014年

2014年のリターン比較グラフ

互角か、先進国株式の方がわずかに良いです。

2015年

2015年のリターン比較グラフ

互角ですが、全世界株式の方がわずかに良い時もありました。

2016年

2016年のリターン比較グラフ

互角ですが、全世界株式の方がわずかに良い時もありました。

2017年

2017年のリターン比較グラフ

全世界株式の方がわずかながら良いです。

2018年

2018年のリターン比較グラフ

先進国株式の方が良いです。

2019年

2019年のリターン比較グラフ

先進国株式の方が良いです。

2020年(8月末まで)

2020年(8月末まで)のリターン比較グラフ

互角か、先進国株式の方がわずかに良いです。

結論:好きな方を選ぶのが良いです

11年程度の長い期間で見ると先進国株式の方が有利ですが、年単位で見ると互角だったり、全世界株式の方が有利なこともありました。全世界株式が新興国株式と国内株式を含んでいる(より分散されている)ことを考慮すると、(その程度の)リターンの高さよりも分散されていることの方を評価してもいいでしょう。

これは好き嫌いの領域だと思います。絶対こっちがいいというのはありませんし、単純にどっちが有利かと聞かれたところで誰も答えられません。だから好きな方、どういう結果になろうとも自分がより納得できる方を選べばいいでしょう。

僕はこの結果を見ても先進国株式を選択します。それは先進国株式が好きだからです。

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