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【徹底解説】楽天銀行の資金お引越し定期はお得ですか?

楽天銀行には「資金お引越し定期」という変わった名称の定期預金があります。昔はとてもお得でしたが、現在は金利が下がってしまって無意味になりました。でもまたいつか金利が上がってお得になる時が来るはずです。

そんな資金お引越し定期のこれまでをまとめました。え、なにそれおいしいの?って方向けの記事です。

資金お引越し定期とは

資金お引越し定期がものすごくお得だった時代から順を追って解説します。制度改悪で現在は通用しない話も普通に出てきます。昔のことはいいからって方は結論まで飛ばせますが、そうするとつまらないです。

また、明記がない場合、この記事の図表は楽天銀行からの引用です。

基本仕様

楽天銀行の普通預金口座に、他行の本人名義の普通預金口座から資金を振り込むことで、資金お引越し定期の対象になります。たとえば他行にある100万円を楽天銀行に振り込むと、100万円を上限に資金お引越し定期を作成する権利が発生します。その権利を行使するかどうかは自由です。

  • 預け入れ期間1ヶ月で、中途解約可能です。
  • 一口1,000円以上、1円単位で上限の範囲内なら何口でも作成できます。一口の上限は1,000万円でした。
  • 資金移動により発生した権利を同月内に行使しない場合、権利は消滅してしまいます。
  • 満期時に解約しないで継続する選択もできますが、継続すると通常の円定期預金の金利が適用されてしまいます。

たとえば1,000万円を資金移動して、200万円ずつ5口作成することも可能でした。総額1,000万円が超えてもOKでした。

有利な円定期預金には制約が付きものですが、資金お引越し定期は違いました。

  • 新規口座開設時のみのキャンペーンと言った制約がない。
  • 誕生月だけとか言った、利用できる時期に制約がない。
  • 100万円までとか言った、利用できる金額に制約がない。
  • 外貨預金と抱合せなどのボッタクリ商品でない。

そして、金利が魅力的でした。

1ヶ月円定期の金利が0.21%

楽天銀行でマネーブリッジを利用すると普通預金の金利が0.10%になりますが、その2倍の金利だった時代がありました。

資金お引越し定期の金利、0.21%時代

楽天銀行はこれより利率の低い定期預金を「特別金利キャンペーン」として勧誘したこともありました。

円定期預金特別金利キャンペーン

次もそうです。

円定期預金、夏のボーナスキャンペーン

次のは金利はいいですが2週間満期で、期間限定です。

円定期預金、夏のボーナスキャンペーン、第二弾

それに比べて、資金お引越し定期は年中やっています。

資金お引越し定期は、いつでもやめられるキャンペーン扱いのようですが、条件がすこぶる良かったです。

自由度がめっちゃ高い

金利が高い円定期にはいろんな制約が付くことが多いのですが、この資金お引越し定期は自由度がめっちゃ高いです。

  • 資金移動で対象になった金額内で、1,000円以上1円単位で複数作成可能です。
  • 資金移動は複数回に分かれても大丈夫です。
  • もちろん中途解約可能です。
  • 作成時に満期時自動解約が選択できます。これができない円定期はたくさんあります。

資金移動するだけで無限に利用可能

これは広く知られていることですが、資金お引越し定期が満期になったら(満期自動解約を選択しておいて)普通預金口座から任意の金額を他行に振り込み、再度他行から振り込み直すことで、新たな権利を発生させることができます。

僕と妻は次の方法で、振込手数料ゼロで繰り返し資金お引越し定期を利用していました。

  • 満期になると資金を大和ネクスト銀行の各自の口座に振込みます。楽天銀行の無料振り込み回数1回を消費しますが、毎月3回分付与されるのでその無料分で済みます。
  • 大和ネクスト銀行に着金したらすぐ楽天銀行の各自の口座に振り込みます。大和ネクスト銀行は自分名義の口座への振り込みは回数無制限で無料なのですが、楽天銀行は対象外で他人名義口座扱いです。そのため3回しかない無料振り込み回数を1回消費しますが、通常その無料分で済みます。
  • 上記資金移動は同日に完了させることが可能で、すぐに資金お引越し定期が利用可能になります。

楽天銀行は満期になると「楽天銀行からのお知らせ[定期預金満期のお知らせ]」というタイトルのメールを送付してくれますから、確実に気付きます。(満期の数日前にもメールで知らせてくれます。)満期翌日の午前中に楽天銀行から大和ネクスト銀行に振り込み、大和ネクスト銀行に着金したら(メールで通知されます)楽天銀行に振り込みます。毎月1回まとめてやるなら、振り込み手数料の無料枠内で実施可能です。

旬なパワーワードは「無限くら寿司」ですが、これは「無限資金お引越し定期」です。

最強の流動性資金置き場

我が家の場合、満期になったら大和ネクスト銀行を経由して資金を戻すことで再度この円定期を利用可能にしていました。満期日に忘れずに実行することと、このキャンペーン扱いの円定期が継続されることが条件になりますが、考えようによっては複利で運用可能です。満期ごとに20.315%の税金を払うので効率は悪いですが、資金を拘束される期間が1ヶ月で中途解約も可能なので、流動性資金の置き場としては最強でした。

資金お引越し定期を繰り返し利用するのは安全か

楽天グループのサービス利用に関して、ナメたことをして逆鱗に触れたら厳しいお仕置きを喰らう可能性があります。最悪にして最強のお仕置きは口座凍結です。

この有利な円定期を繰り返し利用するのって楽天銀行をナメてないのか、気になりました。確かにルールの範囲内でまっとうに利用しているだけです。それは間違いありません。しかし、楽天銀行はどうして0.21%もの金利を提供するのでしょうか。それも年中ほぼ制約なく。

それは他の銀行口座から資金を楽天銀行に移動させたいからで、そのインセンティブが高い金利なのだと思います。そして、方法を知っていて繰り返し利用する顧客のことは迷惑に思っているはずです。でも、現状、制限されずに利用できています。

でもこれって、楽天銀行をナメてはいないでしょうか。考えれば分かりますよね。そんな有利な条件の円定期を無制限に利用できるのは話がうますぎることは。これが、たとえば500万円以上で中途解約不可ならまだ分かりますが、それだと本来の目的を達成できません。

楽天銀行に問い合わせました

ものは試しで楽天銀行にWeb経由で問い合わせました。翌日には回答してもらえました。それを要約するとこうなります。

下記2点の条件を満たしていれば、当該定期預金の対象となります。

  • 他の金融機関のご自分名義の口座から当行に振込され、カナ名義が完全に一致していること。
  • 他の金融機関の本人名義口座からお振込みされた月の当月中に、「資金お引越し定期」にお預入いただくこと。

僕は、この円定期は資金移動を行うことで繰り返し利用できますが、それは規約違反ですか?という直接的でストレートな質問をしたのですが、残念ながらそれには直球を返してくれませんでした。でも、次の一文が添えられていました。

ただし、取引状況により当行からご連絡させていただく場合もございます。

ダメとは言ってません。この方法は、提示された条件を満たします。「この円定期の趣旨をお汲み頂き、繰り返し利用するのはご遠慮下さい」とも書かれていません。いっそのことそう書いてくれればスッキリしたんですけどね。それで最後の一文です。ちょっと怖くないですか。

利用頻度を下げました

我が家は、僕と妻の2口座を使って、さらに少しの休止期間をおきながら資金お引越し定期を利用する形態に変更しました。各口座単位で見ると、資金お引越し定期は1ヶ月以上の休止期間をおいて繰り返し利用されている、世帯で見た時にも連続して利用していないという状態にしたのです。いや、それだってアウトでしょ、かも知れないわけですが、気にしているリスクは減ると考えたのです。

楽天銀行への提案

次の制約を追加してはどうでしょうか。その上で、繰り返し利用しても構わないと明記するのです。

  • 従来の資金お引越し定期の対象金額から、直近60日以内に口座からATM利用または振り込みにより出金された金額の総額を引いた金額が、新たに利用できる金額とします。

ダメですかね。この程度の制約の追加は大した手間ではないと思うのですが。

金利が徐々に低下

日銀の長引くマイナス金利政策を考えればやむを得ないことですが、有利だった金利は徐々に低下して行きました。

金利引き下げ履歴表

出典:銀行定期預金で資産運用

グラフにすると0.21%時代が長かったことが分かります。我が家はその時代にずいぶんお世話になりました。

金利引き下げ履歴グラフ

現在は0.10%で、マネーブリッジ利用時の普通預金金利と同じなので利用する意味がありません。

預け入れ上限が500万円に

資金お引越し定期は2019年10月1日からリニューアルという名の制度改悪をしました。金利が0.15%だった時です。条件の良いサービスは永続的ではなく、常に制度改悪の可能性があります。これは宿命です。

以前は、資金お引越し定期の対象となる金額に制約はありませんでした。一口は1,000万円までですが、口数に制約はないので、例えば200万円を6口とかもできました。金利が高く、中途解約可能なので、100万円を数口+500万円とかいう組み合わせで作成し、必要に応じて中途解約したこともありました。すこぶる便利だったわけです。

それが500万円までしか利用できなくなりました。これは残念です。せめて1,000万円にして欲しかったですが、楽天銀行から見て効果的な制度改悪だと判断したのでしょう。でもこの制度改悪時にも、無限資金お引越し定期について何ら制約が付加されなかったので、そちらのリスクはかなり減ったと思われました。

結論:昔はお得でしたが、現在は無意味です

金利が0.21%だった頃は利用可能金額に上限もなく、金利が高いのに自由度も高いという、他の銀行では考えられない好条件でした。繰り返し利用できることは広く知られており、それが100%安全という保証はないものの、使い勝手が良いお得な定期預金であったことは間違いありません。

しかし、現在は金利が0.10%まで低下してしまい、マネーブリッジ利用時の普通預金金利と同じです。そのため資金お引越し定期の存在価値がありません。無意味です。

でも、いつになるかは分かりませんが、日銀もマイナス金利政策をやめる時が来るでしょうし、銀行預金の金利が上昇する時はきっと来ます。資金お引越し定期がまた有利になったら、利用を再開したいです。

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