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令和2年度税制改正大綱を斜め読みして分かったこと

令和2年度税制改正大綱が公表されました。いろんなメディアで報道されていますが、インデックス投資家が気にしていたことがあまり書かれていなかったので、原本を斜め読みして確認しました。インデックス投資家が気になるところだけです。もちろんあの話題も出てきます。

おことわり

以下、引用は原本からです。また、「~されます」と断定しているのは、税制改正大綱通りに実施されたら、ということです。ここは突っ込まないで下さい。

一般NISAは制度を見直した上で5年延長

一般NISAは制度を見直した上で5年延長されます。

非課税期間5年間の一般NISAについては、より多くの国民に積立・分散投資による安定的な資産形成を促す観点から、積み立てを行っている場合には別枠の非課税投資を可能とする2階建ての制度に見直したうえで、口座開設可能期間を5年延長する。投資対象商品については、1階部分はつみたてNISAと同様とし、2階部分は、現行の一般NISAから高レバレッジ投資信託など安定的な資産形成に不向きな一部の商品を除くこととする。

報道されていた通り、2階建てにするようです。そんなに複雑にすることはないと思うのですが、5年間延長されるのは朗報です。

つみたてNISAは5年延長

報道されていたのと違います。つみたてNISAは単に5年延長するとあります。

非課税期間 20年間の現行のつみたてNISAについては5年延長...

(つみたてNISA)の勘定設定期間を令和 24 年 12 月 31 日まで5年延長する。

2037年までに利用開始すれば非課税枠を20回付与する、などと言う話は出てきませんでした。5年延長するとはありますが、最大非課税枠は800万円のままなのか、1,000万円に増えるのかは(期待薄)書かれていません。詳しいことは全く書かれていないのです。

ジュニアNISAは廃止

ジュニアNISAは予定通り廃止されます。

ジュニアNISAについては、利用実績が乏しいことから延長せず、新規の口座開設を 2023 年までとする。

確定拠出年金は加入制限が緩和

確定拠出年金は、期待通り加入制限が緩和されます。

企業型確定拠出年金加入者について、企業型確定拠出年金の規約の定めなしに個人型確定拠出年金制度への加入を可能とする。

次の記事で書いたことが実現されそうです。

今回の税制改正大綱で僕が一番うれしく思っていることです。

でも、残念ながら、拠出可能期間延長の話は出てきませんでした。

特別法人税には言及なし

iDeCo嫌いの人が強調する、特別法人税については何も書かれていません。再度延期されなければ、2020年4月1日に復活します。

特別法人税は1999年以降2年または3年単位で繰り返し凍結されてきており、前回は3年前に3年延期が決まりました。今回の税制改正大綱で再度延期が表明されると思っていたのですが、その記述がないので不気味です。でも、3年前の税制改正大綱にも記述がなかったので、そういうものかも知れません。

復活するとなるとインパクトがあるので、復活させることを明記するでしょうね。再度延期するというのは、大人の事情で書きたくなかったのかも知れません。

予想通り、特別法人税は凍結が3年延長(令和5年3月末まで)されることが決定しました。

令和2年度税制改正大綱をナナメ読みした感想

これは僕個人の感想です。

  • 一般NISAの5年延長はうれしいけど、2階建ての話は頭おかしいとしか思えません。
  • つみたてNISAの5年延長は歓迎します。できれば最大非課税枠はプラス200万円でお願いします。
  • つみたてNISAの非課税期間は20年、とありましたが、加入期間を5年延長したのだから、非課税期間も25年に延長してくれませんか。
  • ジュニアNISAの廃止理由に、利用実績が乏しいとあります。つみたてNISAもそうならないように、普及活動に参加したいです。
  • 特別法人税は復活されなければ扱いはどうでもいいです。でもできれば廃止を明言して欲しいところです。その方が普及に弾みが付くからです。
  • 確定拠出年金の制度改善、進んでいるようで良かったです。

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