2020年に、つみたてNISAで毎月初33,333円を投資した場合の、リターン実績ランキングを作成しました。この記事の対象となった、つみたてNISA適格商品は174本でした。
2020年はコロナショックによる株価暴落があったにも関わらず、その後株価は驚異的な回復を見せました。ほとんどの人は現在の含み益に満足していることと思います。
ではお楽しみください。
シミュレーション方法
- つみたてNISA適格商品で、2020年1月6日より前に設定されていたものの多くを対象にしています。
- 毎月初に33,333円を積立投資する、それを12ヶ月継続します。
- 2020年12月末の評価額の利益率順に並べます。
1位から40位まで
表が長いので分割しています。まず40位までです。
- TOP10は日経平均インデックスの独占でした。
- 18位、19位はひふみでした。2020年は絶好調でしたね。
- 20位から27位はMSCIエマージング・マーケットをベンチマークにしている新興国株式でした。
- 32位は楽天全米株式、36位は楽天全世界株式でした。
- 39位、40位は不人気な3地域均等型でした。
41位から80位まで
- 45位から全世界株式が並んでいます。
- 49位からJPX日経400インデックスが並んでいます。
- 55位からMSCIコクサイインデックスが並んでいます。
81位から120位まで
- 86位からS&P500インデックスが並んでいます。案外順位低いと思いませんか。
121位から160位まで
- 当然ですが、バランスファンドが目立ちますね。2020年の相場環境だと、株式100%インデックスにはかなわないです。
161位以降
- 債券比率の高いバランスファンドが目立ちます。
- 最下位の東京海上円資産インデックスバランスは、コロナショックによる株価暴落時に弱点をさらしてしまいました。含み損だったのはこの商品だけでした。
成績一覧を視覚化
横軸を順位、縦軸を利益率のグラフにしました。
2020年の傾向が20年間続くわけではありませんが、選択した商品によって大きな違いが生まれているのは確かです。
積立投資の不思議
次は人気の資産クラスに投資する3商品の、2020年のリターン比較です。リターンの高い順に、スリム米国株式(S&P500)、スリム先進国株式、スリム全世界株式(オール・カントリー)です。
ところが毎月初積み立ての結果、2020年末の利益率はこうなっています。
- スリム全世界株式(オール・カントリー):17.28%
- スリム先進国株式:16.81%
- スリム米国株式(S&P500):15.55%
不思議な気がしますが、基準価額の変動の仕方によっては、こういうことは普通に起きます。
まとめ:つみたてNISAもリターン実績はピンキリ
つみたてNISA適格商品でも、リターン実績はピンキリです。高いリターンが得られたのは、高いリスクを負ったからです。1年間積立投資を行い、19年間ガチホするとして、得られるリターンが前もって分かっているわけではないので、何に投資するかは非常に難しい問題です。
そして、商品選択は資産形成結果に大きく影響するので、20年後に後悔しないように、学びの姿勢を維持することが重要です。それがあれば、翌年度は異なる商品を選択しようとするチャンスも生まれます。つみたてNISAは素晴らしい制度ですが、それをどう活かすかは、みなさん次第なのです。