インデックス投資

含み損になっている時に追加投資すると良いって本当ですか

世界経済は暴落の入り口に近付きつつあるようです。どうなったら「暴落」と呼ぶのか、その明確な定義はありませんが、大多数がそう認識すれば、自然にその名称が選択され広く知られるようになるはずです。

さて、インデックス投資家の中にも株価急落で含み損になっている人は少なくないことでしょう。でもそんな今、最も大切なことは買い持ちを続けることです。絶対に売らないことです。そして、積立設定を解除しないことです。この2つを守るだけで、インデックス投資はあなたの資産形成に貢献してくれるはずです。ただし、投資対象の選択を間違えていなければ、ですが、これは今考えても答えは出ません。

そして、余裕資金があって可能なら、含み損になっている時こそ追加投資のチャンスです。なぜならそれは将来の大きなリターンにつながるからです。

平均取得価額とは何か

次は僕の楽天証券口座からの引用です。特定口座で買っているスリム先進国株式の現在のリアルな数字です。(3月11日昼間のものです。)

楽天証券の特定口座で買っているスリム先進国株式の現在の数字

ここで、赤枠で囲った項目である、保有数量(保有口数)と、平均取得価額を計算できるでしょうか。できるって方はこの先を読む必要はありません。

  • 評価損益(円)は、時価評価額ー取得総額(元本)です。
  • 評価損益(%)は、含み益/取得総額(元本)です。
  • 保有数量(保有口数)は、時価評価額/基準価額✕10,000です。
  • 平均取得価額は、取得総額(元本)✕10,000/保有数量(保有口数)です。

平均取得価額は、基準価額が変動するファンドを購入してきた結果、平均するといくらで購入できたかを示します。そして、評価損益(%)は、平均取得価額と現在の基準価額の比で決まります。つまり、平均取得価額を下げられれば、リターンを高めることができます。基準価額はコントロールできませんが、(異論はあるでしょうが)平均取得価額は買い方を工夫することでいくらかコントロールできます。

平均取得価額を計算するエクセル

ほとんど需要はないと思いますが、僕が使っている、平均取得価額を計算するエクセルを公開します。

平均取得価額を計算するエクセルの画面

我が家はスリム先進国株式に集中投資していますが、僕と妻で6口座(特定口座、NISA口座、iDeCo口座)あります。それらをひっくるめて、平均取得価額がいくらなのかを知りたくて(ほとんど病気)作りました。平均取得価額を気にしてどうするねん?はい、普段は気にしません。実際、評価損益だって気にしていません。平均取得価額を気にするのは、追加投資をする時だけです。追加投資によって、平均取得価額をどれだけ下げられたかを知るためです。(それって病気でしょ。)

良く言われますよね、反省を次に活かすためには効果測定が欠かせないと。

平均取得価額を下げるのは難しい

次はスリム先進国株式の設定来の基準価額の推移です。右端は2020年3月10日です。(歴史的急落の翌日の半戻しと、さらに翌日の突き落としは含まれていません。)

スリム先進国株式の設定来の基準価額の推移グラフ

青の水平線は現在の基準価額、黄色の水平線は僕の特定口座のスリム先進国株式の平均取得価額です。2017年10月から積み立て始めましたが、追加投資を積極に行いました。その結果の平均取得価額が、黄色の水平線です。

そして、現在の基準価額は平均取得価額より随分安い水準なので(だから含み損なわけですが)、追加投資により(基準価額が今の水準なら積立投資時にも)平均取得価額を下げることができます。良く、「安く買う」と言われますが、証券口座の管理上は平均取得価額を下げることと同意です。

この、平均取得価額を下げるのは難しいです。なぜなら、平均取得価額を下げられるのは、含み損の時だけですが、基本的に基準価額が上昇する(期待リターンがプラスの)商品に投資しているため、投資期間が長くなればなるほど含み損になりにくいからです。

これは精神論ではなくて、単純な算数なのです。含み損になっている時に追加投資すると将来のリターンを大きくできるのです。これを否定するのは、論理的ではありません。

大事なのは平均取得価額だけじゃない

大半の方にとって、インデックス投資の目的は資産形成のはずです。決して誰かと利益率を競うわけではないでしょう。利益率を上げるためには平均取得価額を上げないことが求められますが、それだと含み益の時に買えなくなってしまいます。だって含み益の時に買うと平均取得価額が上がるからです。そして、含み損の時は少ないので、結果、元本を増やすことが難しくなります。

資産形成の成果は元本を含めた税引き後評価額で見るべきです。利益率は高い方がいいですが、それは評価額に含まれると言っていいと思います。

たとえば、次のふたりではどちらが「賢明な投資家」でしょうか。

  • 利益率120%で元本の2.2倍にできたけど、評価額は500万円のAさん。
  • 利益率60%で元本の1.6倍にしかできなかったけど、評価額は2,000万円のBさん。

評価額を増やすには、元本を増やす必要があります。つまり、たくさん買うのです。積立投資を継続し、チャンスだと思った時には追加投資するのです。その際、含み益があるから追加投資は不利だと考えるのではなく、基準価額が下がっていて普段より安く買えるから追加投資する、と考えるべきです。平均取得価額を気にしない方が良いのです。

簡単には下がらない平均取得価額

投資済み資金(=元本)が大きくなればなるほど、平均取得価額を下げるのは難しくなります。これも算数です。生徒が5人いて、テストの平均点が80点だとします。そこへ60点の生徒がひとり加わると平均点は76.7点に下がります。同じことが生徒が50人いる場合に起きても79.6点にしか下がりません。

そのため、しっかり下がったと思えるほど平均取得価額を下げるためには、含み損の時に投資済み資金から見てそれなりの金額の追加投資が必要になります。それはそう簡単なことではありません。とは言うものの、平均取得価額は少しでも下げられるなら、下げた方が有利です。ただし、平均取得価額を気にするあまり、元本を増やせなくなるのは本末転倒ということです。難しいですね。

まとめ:含み損になっている時は追加投資のチャンス

含み損になっている時に追加投資すると次の効果が期待できます。

  • 僅かであっても平均取得価額が下がります。
  • 確実に元本が増えます。

そして、追加投資したことを後悔しないなら、どんな時に追加投資するとしても、それはすごく良いことなのです。何故なら、基準価額が上昇することを前提としている場合、1日でも早く資金投入した方が有利なのは、これまた単純な算数だからです。

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