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しんきんノーロード日経225の運用コストと評価

インデックスファンドはローコストで質の良い商品をネット証券で買うのが、資産形成上有利と言えます。同じ指数に連動する商品の場合、運用コストがリターンに大きく影響するからです。

しんきんアセットマネジメントは信用金庫専売商品である、しんきんノーロード日経225を運用していますが、時代に合わない高コスト設定で、ネット証券を利用できる人には縁のない商品です。

しんきんノーロード日経225

2017年10月31日に税抜き信託報酬0.39%で設定されました。2013年の水準です。2017年には0.17%の商品がゴロゴロしていましたので、コスト意識のない顧客をターゲットにしているのは明らかでした。

しんきんノーロード日経225はつみたてNISA適格ですが、ネット証券では販売されていません。信用金庫(現在6行)のみの扱いです。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。

運用報告書から計算したトータルコスト表

しんきんノーロード日経225は隠れコストが標準的な水準の4倍程度と高めですが、支配的なのは信託報酬です。隠れコストで高いのは売買委託手数料ですが、これは先物比率が高いことが影響しているようです。

高い先物比率

株式に投資するインデックスファンドは、指数に忠実な運用をするのに「先物」の利用は必須だと言われます。が、通常5%程度、多くても10%未満で十分だと思われます。その場合、現物株運用であると表現されます。

現物株運用で、運用に問題がないなら、経験的に基準価額の推移は想定したものになります。リターン比較結果が、運用コスト差を反映したきれいな直線になるのです。

ところが、インデックスファンドの中には先物比率が高く、その結果リターン比較結果が激しく暴れるものも散見されます。

しんきんノーロード日経225は先物比率が20%程度もあり、これが売買委託手数料を高くしている要因にもなっています。サイテーですね。

リターン比較

スリム国内株式(日経平均)との比較

次はスリム国内株式(日経平均)の税抜き信託報酬が0.140%に引き下げられた2019年5月14日から2021年5月21日までの、しんきんノーロード日経225との比較です。

スリム国内株式(日経平均)としんきんノーロード日経225のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、スリム国内株式(日経平均)ーしんきんノーロード日経225です。スリム国内株式(日経平均)の方がローコストなので、期待通り右肩上がりの直線です。

青のラインが暴れているのは、しんきんノーロード日経225の先物比率が高いためです。

次は同じ期間における、スリム国内株式(日経平均)とSMT日経225インデックス・オープンの比較です。

スリム国内株式(日経平均)とSMT日経225インデックス・オープンのリターン比較グラフ

青のラインの暴れが少ないです。

たわら日経225との比較

次はしんきんノーロード日経225の設定直後を避けた、2017年11月15日から2021年5月21日までの、たわら日経225との比較です。たわら日経225の信託報酬は0.17%です。

たわら日経225としんきんノーロード日経225のリターン比較グラフ

青のラインはたわら日経225ーしんきんノーロード日経225です。ローコスト商品を選択した方が有利であることが良く分かります。

売れていません

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は9.04億円ですが、そのうち5億円は運用側の初期投資と思われます。グラフは初期投資を無視しています。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

信用金庫でこの商品を買っている人でさえ、短期売買の傾向が強くて驚きます。

時代に合わない高コスト設定だし、そもそも信用金庫6行でしか扱われておらず、大きな資金流入は期待できそうにありません。

評価:対面販売を好むとしてもおすすめしません

ネット証券より金融機関の対面販売を好む人は一定数存在すると思われます。その場合であっても、もっとローコストな選択肢がたくさんあります。そういう商品を扱っている金融機関を探すのが良いです。

もしかしたら、信用金庫との付き合いのある顧客に営業をかけて、しんきんノーロード日経225を入り口にしてより高コストな商品の販売につなげる戦略なのかも知れません。何でもそうですが、知っているか知らないかの差は大きいですね。

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