国内株式

Smart-i 日経225の運用コストと評価

株式に投資するインデックスファンドを選ぶ時に、トータルコスト(信託報酬+隠れコスト)と人気(純資産総額の推移)以外に抑えておくべきことがあります。先物比率です。

可能なら先物比率が低い、現物株運用の商品が良いです。先物比率が高い、現物株運用と言えない商品は避けた方がいいです。

Smart-i 日経225は先物比率が30%程度もある、残念な商品です。それはごまかしの効かない基準価額データに見事に反映されています。

Smart-i 日経225

2017年8月29日に税抜き信託報酬0.17%で設定されました。当時の単独最安水準でした。スリム国内株式(日経平均)は対抗値下げしたのね、と思うところですが、意外なことにスリム国内株式(日経平均)はまだ設定されていませんでした。スリム国内株式(日経平均)が登場したのは2018年2月2日です。

信託報酬は0.17%から引き下げられていません。意欲的な設定だったものの、その後のローコスト化競争には距離を置いています。

Smart-i 日経225は、つみたてNISA適格です。

運用コスト

次は運用報告書から計算した運用コスト(トータルコスト)です。

運用報告書から計算したトータルコスト表

隠れコストが標準的水準の4倍近くもします。次は隠れコストの明細です。高いものを赤字にしています。

日経平均連動インデックスの隠れコストは極小なのが当たり前ですが、Smart-i 日経225は(そもそもの桁が小さいとは言うものの)高いです。頑張らないといけないですね。(まず先物比率を減らすべきです。)

高い先物比率

株式に投資するインデックスファンドは、指数に忠実な運用をするのに「先物」の利用は必須だと言われます。が、通常5%程度、多くても10%未満で十分だと思われます。その場合、現物株運用であると表現されます。

現物株運用で、運用に問題がないなら、経験的に基準価額の推移は想定したものになります。リターン比較結果が、運用コスト差を反映したきれいな直線になるのです。

ところが、インデックスファンドの中には先物比率が高く、その結果リターン比較結果が激しく暴れるものも散見されます。Smart-i 日経225もそうです。

Smart-i 日経225は先物比率が30%程度もあり、これが売買委託手数料を高くしている要因にもなっています。サイテーですね。

リターン比較

スリム国内株式(日経平均)との比較

次はスリム国内株式(日経平均)の税抜き信託報酬が0.140%に引き下げられた2019年5月14日から2021年5月14日までの、Smart-i 日経225との比較です。

Smart-i 日経225とスリム国内株式(日経平均)のリターン比較グラフ

青のラインはリターン差で、スリム国内株式(日経平均)ーSmart-i 日経225です。スリム国内株式(日経平均)の方がトータルコストが安いので、青のラインは右肩上がりで推移していますが、ひどく暴れています。原因は、先物比率の高さです。

この特性を無視して(知らないで)ある期間を切り出してリターン比較を行い、Smart-i 日経225が良い(とかひどい)とかの評価をするのは、投信ブログのあるあるです。

野村つみたて日本株投信との比較

次は野村つみたて日本株投信の設定直後を避けた、2017年10月20日から2021年5月14日までの、Smart-i 日経225との比較です。税抜き信託報酬は共に0.17%です。

青のラインは野村つみたて日本株投信ーSmart-i 日経225です。信託報酬が同じでも、トータルコストが違うので明らかなリターン差が生まれています。

次は野村つみたて日本株投信の運用コストを年率0.07%ポイント増量したものとの比較です。

野村つみたて日本株投信の運用コストを年率0.07%ポイント増量したものとの比較グラフ

青のラインはフラットに近くなりました。この様子からだと、Smart-i 日経225の実際のトータルコストは運用報告書から計算したものよりずっと高いと推測されます。

不人気です

次は設定来の資金流出入額の累計の推移です。純資産総額は26億円です。

設定来の資金流出入額の累計の推移グラフ

設定日の純資産総額が6億円ありましたが、これは運用側による初期投資だと思われます。資金流入は継続していますが、ペースが遅く、人気の獲得に苦戦していますね。

次はスリム国内株式(日経平均)もプロットしたものです。

スリム国内株式(日経平均)もプロットしたグラフ

日経平均連動インデックスの中では、スリム国内株式(日経平均)の人気は高くありません。それでもこれだけ差があるので、Smart-i 日経225の不人気ぶりが良く分かります。

評価:買う価値ありません

日経平均連動インデックスは現物株運用ができて当たり前です。それなのにSmart-i 日経225の先物比率は30%近くあり、現物株運用とは言えません。その結果、指数に忠実な運用ができず(あの程度の暴れは許容するという考えもありますが)、隠れコストが高くなっています。

もっとローコストで現物株運用の商品が選択できる状況で、あえて現物株運用でないSmart-i 日経225を買う理由はないですね。

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